家庭菜園で出来る軟腐病の簡単な対策と駆除の仕方を学びます。
- 軟腐病が発生する原因
- 軟腐病の予防方法
- 軟腐病の治療方法
軟腐病ポイント
べとべとになり腐敗臭がして被害が酷いと株が枯れます。
マメ科やイネ科には軟腐病は発生しないので輪作すると効果があります。
農薬での予防はオーソサイド水和剤80が効果的。
軟腐病の被害状況と発生する原因
発生する時期と気温
- 気温:25度~35度
- 時期:8月~11月頃
軟腐病の症状と原因
- 水が染みたようにベトベトに茶色く腐敗し悪臭がする
- 茎が萎れひどくなると株全体が枯れる
- 土の中にいる細菌が原因
腐敗病と似ている被害ですが”悪臭”がするというのが決定的な違いです。
降雨が多い時期の梅雨あけや台風の後など、温暖・多雨の時に発生がしやすいです。
軟腐病の原因は細菌で、土の中にいる菌が野菜の葉や茎などから侵入することで発病。
害虫の食痕から侵入する、弱っている株が発生しやすいなど発生状況は様々。
雨の跳ね返りで感染しやすくなるため、水の管理も重要な防除のポイントです。
軟腐病の被害が出る野菜
こんな野菜に軟腐病は発生しやすいです。
ハーブ
軟腐病の防除・予防対策
防除・予防の2パターン
- 無農薬で出来る予防法
- 農薬を使う予防法
【無農薬】防除・予防方法
無農薬で予防する
- 水はけと泥はね対策(畝高にする・マルチをする)
- 土づくり(肥料成分)
- 寒冷紗や防虫ネットでガの飛来を避ける
- 軟腐病に対抗性がある品種や接ぎ木を選ぶ
- 輪作する(マメ科やイネ科)
水はけと泥はね対策
大雨などで水はねした土に細菌が含まれていることがあります。これらの細菌は、作物の傷などから侵入して発病することもあります。したがって、頭上から水をやるのではなく、株元に水を与えましょう。
水はねを防ぐためには、マルチシートの使用が効果的です。
土づくり(肥料成分)
株が軟弱であると発生しやすいので肥料の施肥量を守って株を弱らせない事もポイントです。
マイガーデンベジフルは、窒素成分が多くないため、家庭菜園でおすすめの追肥としても使える肥料です。
防虫ネットや寒冷紗を使って防除
ハムシやヨトウムシ・アオムシなどの食害中の痕から最近が侵入することも原因になるので、寒冷紗や防虫ネットで原因となる蛾の飛来を防ぎましょう。
種・苗の植え付け直後から防虫ネットなどを行って対策をしましょう。
耐性のある品種を使う
軟腐病に耐性がある種も発売されているので昨年発生したなどの場合は対策をするのもおすすめ。
輪作をする
発生した野菜を治す事は出来ませんが、病気は異なる野菜では発生しないこともあるため、同じ野菜を同じ場所で栽培しないように連作障害対策を行い、輪作をするのも良い方法です。
マメ科やイネ科には軟腐病は発生しないので輪作すると効果があります。
【農薬】防除・予防方法
農薬で予防する
- サンケイオーソサイド水和剤80
- バリダシン液剤5
- スターナ水和剤
農薬は、同じ病気や害虫に対しても、使用できる野菜の種類が決まっています。そのため、野菜ごとに使用する農薬を分ける必要があります。
農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、その作物に適した薬剤を選びましょう。農薬は劇薬であるため、子供の手の届かない場所に保管してください。
ヤシマストマイ液剤20がハクサイの軟腐病には効果があります。
バリダシン液剤5やスターナ水和剤も効果がある農薬です。
軟腐病の治療方法と発生後の対策
発生した場合の対処法
- 農薬でも治療方法は無い
いったん発病すると残念ながら治療方法はありません。
発生しないように発生時期に予防農薬を撒き、防除に努めます。
また発生してしまった周辺で再発することも考えられるので、次に紹介する農薬を撒いておくことがおすすめです。
発生した株は、株毎引き抜き畑の外に持ち出し焼却処分やゴミとして処分します。