- 青枯れ病が発生する原因
- 青枯れ病の予防方法
- 青枯れ病の治療方法
青枯れ病は数日のうちにあっと言う間に枯れてしまいます。
連作をしない、コンパニオンプランツを使うなどの予防が家庭菜園では大切。
農薬での治療は出来ないので、太陽熱消毒を行うのが対策です。
青枯れ病の被害状況と発生する原因
- 気温:25度~30度
- 時期:6月~7月頃
- 元気に生育していた株が緑のまましおれて数日で枯れる
- 土の中にいる細菌が原因
下葉や先端の葉が晴天の昼間に萎れ、夜に回復しを繰り返し数日で葉や茎が萎れて枯れます。
数日のうちにあっと言う間に枯れてしまいます。
青枯れ病の原因は細菌で、土の中にいる菌が野菜の葉や茎などから侵入することで発病。
雨の跳ね返りで感染しやすくなるため、水の管理も重要な防除のポイントです。
青枯れ病の見分け方
水切れと見分けがつきにくいですが、被害が進むと根が茶色に腐り、地際の茎を切ってコップに入れた水に差すと中から病原菌が現れます。
白い筋となってよどみが出るので青枯れ病と判断できます。
写真は実際に青枯れ病の様子を実験して沈殿した液体を確認した様子です。
青枯れ病のトマトやナスは食べられるのか?
折角栽培していて数日のうちにあっと言う間に枯れてしまったら残念ですよね。
その際についていた実は問題無く食べられるので、安心してください。
トマトがまだ青いうちに青枯れ病になっても、青いまま収穫しておいておけば赤くなります。
恐らく収穫量は少ないですが、追熟させてから食べるのが良いでしょう。
青枯れ病の被害が出る野菜
こんな野菜に青枯れ病は発生しやすいです。
【発生前】青枯れ病の防除・予防対策
- 無農薬で出来る予防法
- 農薬を使う予防法
病気が発生する前に出来る「無農薬で出来る要望策」「農薬を使った予防策」を紹介します。
(無農薬)防除・予防方法
- 水はけと泥はね対策(畝高にする・マルチをする)
- 生育初期に窒素肥料を与えすぎない
- 定植時に苗の根を気づ付けないようにする
- 青枯れ病に対抗性がある品種を選ぶ
- 連作を避ける
- コンパニオンプランツを使う
水はけと泥はね対策
大雨などで水はねした土に細菌がいて、作物の傷などから侵入し発病することもあるので頭上から水やりをするのではなく株元に水を与えます。
土の中の水分が好きなので高畝にして排水を良くしてマルチや敷き藁をします。
水はねを防ぐため意味でもマルチシートや敷き藁は効果があります。
生育初期に窒素肥料を与えすぎない
窒素が過剰に溶け出す心配のない肥料を使う事がおすすめです。
マイガーデンベジフルは窒素成分が多くない家庭菜園でおすすめの追肥でも使える肥料です。
耐性のある品種を使う
青枯れ病に耐性がある種も発売されているので昨年発生したなどの場合は品種で対策をするのもおすすめ。
苗の定植時に根を傷つけると土にいる細菌がそこから入るので傷つけないように植え付けます。
例えばトマトは、キャディ1号(トキタ種苗)、がんばる根ベクト(愛三種苗)、TTM-127(タキイ種苗)などがあります。
これらの品種を農家では無い個人が手に入れるのは難しいので、ほかの対策を講じましょう。
連作対策・コンパニオンプランツを使う
発生した野菜を治す事は出来ませんが、病気は異なる野菜では発生しないこともあるため、同じ野菜を同じ場所で栽培しないように連作障害対策を行い、輪作をするのも良い方法です。
コンパニオンプランツとして、ネギやマリーゴールドを植える事も効果的です。
トマトなどを植え付ける際に一緒に根を巻き込んで植えると良いでしょう。
(農薬)防除・予防方法
発生した場合は、次に紹介する土壌消毒を行って次作で発生しないように対策をします。
【発生後】青枯れ病の治療方法と対策
- 太陽熱消毒で菌を殺す
青枯れ病が発生した場所は翌年以降もまた発生する可能性が高い厄介な病気です。
発生した場合に家庭菜園で出来る簡単な方法は連作をしない・接ぎ木苗を使うなどですが太陽光消毒と併用が効果的です。
こちらの論文にも実験の考察がありますが、太陽光消毒を行った場合に接ぎ木苗を併用する事で翌年の発生を抑えられた結果があります。
青枯れ病は40℃以上の温度で死滅しやすくなるという結果があるので、発生してしまった畝は真夏に石灰と濃ビを使って消毒をしましょう。
いったん発病すると、残念ながら治療方法はありません。発病した株は、株ごと引き抜き、畑の外に持ち出して焼却処分やゴミとして処分します。
畑の中で土にすき込むと、土に菌が残り、翌年に再発したり、他の野菜に広がる原因となるため、必ず外に持ち出します。
(農薬)治療方法
- 農薬でも治療方法は無い
いったん発病すると、残念ながら治療方法はありません。発病した株は、株ごと引き抜き、畑の外に持ち出して焼却処分やゴミとして処分します。
畑の中で土にすき込むと、土に菌が残り、翌年に再発したり、他の野菜に広がる原因となるため、必ず外に持ち出します。
この記事の画像はステルス不耕起家庭菜園(@Na5cO3NzgtCd42V)さん、無農薬たまねぎ(辻農園22)(@tsuji_nouen22)さんからご提供いただきました。ご協力ありがとうございます。