- パッカーの代用品
- パッカーの使い方と違い
- パッカーの支柱サイズ別おすすめ商品
トンネルを作るとき被覆材を固定するのにパッカーを使います。
農家はマイカ線というビニールの紐で固定しますが、家庭菜園はパッカーが簡単でおすすめ!
トンネル栽培でネットやビニールをかけたい場合は必須と思ってよいです。
パッカーとは防虫ネット・ビニール・不織布等(被覆材)を固定する物!
パッカーとはプラスチックで出来ていて、トンネル支柱や通常の支柱に「何か」を固定するのに使う物です。
トンネルで使う場合は、防虫ネット・寒冷紗・不織布・ビニールなど色々掛けた被覆材が飛ばないように・開けやすいように固定します。
通常の支柱で使う場合は、色々な使い方がありますが例えばネットを張ったときにネットと支柱を固定します。
トンネルで使う場合も、通常の支柱で使う場合も「支柱の太さに対応しているパッカーの外径が決まっている」ので使う支柱毎にパッカーを揃える必要があります。
主に使うのはトンネルを作る時なので、ダンポールやアーチ状のトンネル支柱を揃える時に一緒に対応するサイズのパッカーを揃えると良いです。
私が今から資材を揃えるならトンネル用の支柱はダンポールは1種類にします。そうすればパッカーも1種類でよいしメリットだらけ!
パッカーが無いとどうなるのか?必須?
- トンネルの開け閉めがしやすくなる
- 被覆材を開けたとき途中で固定できる
- 被覆材を固定できる
トンネルをする場合にパッカーは必ず必要ではありません。
例えば代用品として、農家ではマイカ線で被覆材を押さえるのが一般的ですし、簡易的にはクリップや洗濯ばさみで固定するなど他の方法で被覆材を押さえる事も可能です。
「被覆材をどのように使うか」「便利に・簡単にしっかり固定したいか」によってパッカーを使うかどうか決めると良いです。
- 防虫ネットを使うけどトンネル開ける頻度が少ない・・・裾を土で埋めるだけ
- ビニールを使うから温度管理で開ける頻度が多い・・パッカーを利用
例えば、防虫ネットを使う場合、パッカーが必ず必要・不要というわけでは無く「裾を土で埋める」のは虫が入るので基本必須ですがパッカーがあると開け閉めしやすいというメリットがあります。
防虫ネットなどは網目状で風も通すのでパッカーを使わず、「裾を土で埋めるだけ」や「裾を土で埋めてダンポールで固定」でもしっかりと土に埋まっていれば風で飛んでいく事はありません。
一方で、ビニールを掛ける場合は必ずパッカーかマイカ線は必須です。
ビニール栽培の場合は「気温によって開け閉めが必要で裾を土で埋めると使いにくい」「風を通さないので風でバタバタして飛んで行ってしまう」のでパッカーかマイカ線で固定する必要があります。
トンネル以外のパッカーの用途では、きゅうり栽培などでネットを支柱に張る事がありますが、この時に支柱にパッカーでネットを固定する事が出来ます。
ただし「ネットを麻紐など紐で支柱に結ぶ方法」もあるのでパッカーは必須ではありません。この場合、”パッカーだと外したり付けたりが簡単で便利”という事です。
用語解説はここをクリック
パッカーの代用品は洗濯ばさみ・クリップ・マルチ押さえ!
パッカーの代用品となるのが家庭にある物だと洗濯ばさみやクリップです。
私の経験上、洗濯ばさみやクリップでトンネル支柱に固定する場合は「サイズがきちんと合っていてグリップ力が強い物」じゃないと使えません。
寒冷紗をクリップで止めた事がありますが、風でバタバタするとグリップ力が弱く洗濯ばさみが全部外れてしまいました。
トンネルパッカーは支柱のサイズに合った専用品なので、固定する力は圧倒的にパッカーに軍配が上がります。
マルチ押さえのピンをトンネル支柱の裾に刺して土に固定してしまうという方法もありますが、ネットやビニールに穴が空いてしまうので大事に使いたい人はあまりオススメ出来ません。
トンネル用の支柱に使うパッカー
- トンネルの裾を束ねられるタイプ・・・トンネル用に改良されたタイプ
- 単純に固定するタイプ・・・ただ固定するだけでビニールの上げ下げには取り外しが必要
パッカーは大きく分けると2種類あります。
トンネル用にパッカーを使う場合は、2種類のうち自分の好みに合う種類を揃えましょう。
トンネルの裾を束ねられるタイプ
トンネルの裾をあげた時に、ビニールを間に挟んで固定できるタイプです。
気温が高い日にはトンネルを閉めっぱなしにしておくと、トンネル内の温度が上がりすぎて苗が枯れてしまったり生育が止まってしまったりするので、裾を開けてあげたりする作業が必要になります。
それ以外にもビニールを空けて葉を取るなどの作業をする時に2か所で止めている1か所だけ外せば途中でビニールを止められるので便利です。
ンネル支柱に使いたい人はこのタイプを揃えるのが私はおすすめです。
単純に止めるタイプ
洗濯ばさみと同じように、単純に支柱と被覆材を止めるだけのタイプです。
クリップや洗濯ばさみよりも、バネの様になっていて少ない力で開く事ができるのにしっかり固定されるメリットがあります。
このタイプは通常の支柱(1本の棒)にネットを固定したい場合なども使えるので流用性がありますが、トンネルを束ねる隙間はありません。
裾を束ねられるタイプとの違いは、こちらもトンネルを空けて途中でビニールを止める事は出来ますが、1回ずつクリップを外して両手で被覆材を止める箇所に付け直す手間が発生します。
大体は「トンネルで育てたい野菜」と「支柱にネットを張って育てたい野菜」は一緒のタイミングで育てる事が多です。
流用できる事のメリットはあまり無い気が。トンネルにはトンネルパッカー、通常のネット用には止めるだけのタイプを別々に揃えるのがおすすめ。
単純に固定するタイプのトンネル以外での使い方
- きゅうりネットを張って固定
- 雨除けビニールを固定
- ビニールの裾を支柱を使って簡易で固定
「単純に止めるタイプのパッカー」がトンネル以外にどんな用途があるか紹介します。
用途①:きゅうりネットを張って固定
栽培にネットが必要なインゲン・きゅうり・かぼちゃなどの栽培でパッカーを使う方法です。
通常、支柱を立ててネットを張る場合は支柱に紐でネットを固定しても全く問題ないですが、栽培終了時に紐を外したり切ったりする手間が発生します。
パッカーを使うとワンタッチで外すだけで非常に便利です。
用途②:雨除けビニールを固定
トマト・ミニトマト栽培で雨除けビニールをかけて実割れや病気を防ぐ栽培方法があります。
専用のアーチ状の支柱にビニールをかけますが、この時にパッカーで固定します。
この場合はサイズや強さが合えばクリップなどでも代用できるかもしれませんが、しっかり固定できるパッカーは非常に便利です。
用途③:ビニールの裾を支柱を使って簡易で固定
裾を開け閉めするトンネル栽培でビニールの裾を「支柱の重さで簡単に止めておいて、開け閉めする時に支柱を上げるだけ」という方法もあります。
ビニールの横幅を少し長くとり、1本の長い支柱を畝(うね)の両側に1本ずつ設置してビニールとパッカーで固定します。
この方法は、支柱を持って上にあげればビニールを簡単に持ち上げられるというメリットがあります。
【早見表】支柱の太さから”パッカーサイズと種類”の選び方!
商品名 | トンネルパッカー | 菜園かんたんパッカー | ||||||
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用途 | トンネルの裾が上げやすい形状でトンネル用 | トンネルでも使えるが通常の支柱向き | ||||||
メーカー | daim | |||||||
パッカーの色 | オレンジ | ブルー | オレンジ | ブルー | ブルー | オレンジ | ブルー | グリーン |
パッカーの入数 | 10個/50個 | |||||||
外径の大きさ(㎜) | 5.5mm | 8mm | 11㎜ | 13mm | 8mm | 11㎜ | 16㎜ | 20㎜ |
アーチトンネル支柱 対応する外径 (Φ㎜) | 5.5mm | 8mm | 11㎜ | 13mm | 8mm | 11㎜ | 16㎜ | 20㎜ |
対応する ダンポール (㎜) | (マル55)【青】 1800/2100/2400/2700/3000 | ダンポールR(マル85)【緑】 2100/2400/2700/3000 | ダンポールP(マル105)【緑】 2400/2700/3000/3500 | ダンポールP(マル125)【黒】 3000/3500/4000 | ダンポールP(マル85)【緑】 2100/2400/2700/3000 | ダンポールP(マル105)【緑】 2400/2700/3000/3500 | ダンポールP対応 ダンポールなし | 対応 ダンポールなし |
防虫ネット/寒冷紗/不織布 おすすめ | ||||||||
ビニール おすすめ | ||||||||
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- ホームセンターでも手に入る一般的なブランド「daim」のパッカーの比較
- パッカーは色々なメーカーで種類があるが「どのメーカーのパッカーでも支柱・ダンポールの外径(支柱の太さ)が合えば」使える
- 「トンネルパッカー」は2か所でとまるので1か所だけ外し「裾を上げたビニールを束ねて止める事ができて便利」
- 「菜園かんたんパッカー」は洗濯ばさみの様な使い方でビニールを止める事は出来るが「ビニールを束ねる事は出来ない」
- トンネル用に使うなら「トンネルパッカー」だが「菜園かんたんパッカー」も一部利用は可能
- いぼ支柱など1本物の支柱を地面にさして使う(通常の支柱)場合に使うのが「菜園かんたんパッカー」
【計算表】畝(うね)の長さから”必要なパッカー数”の求め方!
畝(うね)の 長さ | 支柱の本数 (両端斜め2本分含む) | パッカーの数 (裾を止める場合) | パッカーの数 (裾と天井を止める場合) | 被覆材を抑える ダンポールの数 |
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60㎝ | 4本 | 4個 | 6個 | 1本 |
70cm | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
80㎝ | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
90㎝ | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
100㎝ | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
110㎝ | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
120㎝ | 5本 | 6個 | 9個 | 2本 |
130㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
140㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
150㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
160㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
170㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
180㎝ | 6本 | 8個 | 12個 | 3本 |
190㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
200㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
210㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
220㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
230㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
240㎝ | 7本 | 10個 | 15個 | 4本 |
250㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
260㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
270㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
280㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
290㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
300㎝ | 8本 | 12個 | 18個 | 5本 |
表の補足
- 被覆材を抑えるダンポールは細いダンポールR(マル55)【青色】でよい。
- 被覆材を抑えるダンポールの長さはトンネル支柱用ダンポールと同じ長さ
- アーチ型トンネル支柱の場合は外周と同じ長さ以上のダンポールならOK
必要なパッカーの数の計算式
- 裾だけとめる場合・・・トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)×2
- 裾と天井をとめる・・・トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)×3
必要なダンポール(被覆材抑え用)の数の計算式
トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)-1
パッカーの違いがわかりましたか。
具体的なパッカーを使ったトンネルの作り方は「トンネル栽培のやり方」で動画と画像で紹介していますので参考にしてください。