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マルチシートの選び方

マルチシートの選び方

この記事でわかる事

  • マルチシートの種類と違い
  • マルチのメリット・デメリット
  • ビニール以外のマルチの方法

ポイント

家庭菜園でマルチをやる場合に選ぶシートで最もおススメなのは黒マルチです。
穴の空いていないタイプを自分で穴をあけるのが最も汎用性が高いです。
害虫や病気が減るので野菜栽培が今までより上手くいくようになります。

マルチシートの種類

マルチング
シルバーマルチ
マルチシートの種類地温を上げる地温を下げる 雑草抑制害虫防止 病気防止おすすめの季節
黒マルチ通年
透明マルチ夏以外
グリーンマルチ通年
シルバーマルチ春・夏
白黒マルチ
銀黒マルチ春・秋・冬

マルチの種類

  • 黒マルチ・・・家庭菜園でマルチはまずこれ。通年で使えて雑草も生えません。
  • 透明マルチ・・・地温をあげる効果が最も高い。
  • シルバーマルチ・・・アザミウマなどの害虫抑制効果。
  • グリーンマルチ・・・少し扱いが難しく上級者向け。黒マルチと透明マルチの間の効果。
  • 白黒マルチ・・・地温を下げる効果が最も高い。
  • 銀黒マルチ・・・アブラムシなどの害虫抑制効果。
  • 穴あきマルチ・・・穴をあけなくても良くて便利。

家庭菜園で使うマルチは黒マルチがまずは最もおすすめ。迷ったら黒マルチです。

それ以外のマルチシートもそれぞれ特徴があるので詳しく紹介します。

黒マルチ

家庭菜園で最も一般的なタイプで、どんなマルチを使ったらいいか迷ったらこれです。

黒いビニールなので太陽の熱を吸収して地温を高める為、通常より早い(1~2週間程)時期に植え付けができます。太陽の光を通さないのでマルチの下は雑草が生えません。

マルチが熱を持っているので葉が触れると焼けてしまうので、植え付け時に株元に土を寄せるなど当たらないように注意が必要です。

透明マルチ

地温上昇効果が最もあるマルチで真夏以外の季節に地温をあげたい時に有効です。逆に夏場に使う場合は、穴を空けないで中の温度を上昇させて病原菌を殺菌する太陽熱消毒で使われます。

太陽の光は通すので、中に雑草は生えてしまいます。

シルバーマルチ

反射光を嫌う害虫(アブラムシ、アザミウマなど)を忌避する効果があります。

光を反射するので地温上昇が抑えられるので夏に活躍します。

グリーンマルチ

黒マルチと透明マルチの中間の効果があります。

地温上昇効果は「透明>グリーン>黒」、雑草抑制効果は「黒>グリーン>透明」です。上級者向けなので最初は使わなくて良いでしょう。

白黒マルチ

夏場の地温抑制のために使われます。

地温を下げるだけでなく、裏側が黒なので雑草も生えません。冬場は白黒逆にしても使えます。

銀黒マルチ

表面は銀色、裏面が黒色のマルチなのでシルバーで防虫、黒で雑草防止に役立ちます。

地温を下げる効果があり、通常の黒マルチよりもシルバーで光を反射させるので4℃ほど地温が下がるといわれています。

穴あきマルチ

通常のマルチには穴が空いていないので自分で空ける必要がありますが、元々空いているので手間が省けて便利。

株間が狭く穴が多く必要な、玉ねぎやニンニクなどの栽培でよく利用されます。家庭菜園では自分で穴を空けるほうがおすすめです。

【畝幅別】マルチシートの幅と長さ

畝(うね)の幅マルチシートの幅
6cm95cm
90cm135cm
120cm180cm
160cm210cm

家庭菜園では黒いフィルムで十分なので色で迷う事は少ないと思いますが、フィルム幅は要注意!

購入してきたマルチが考えていた畝幅と合わない!となってしまうケースが最悪です。

【野菜別】おすすめマルチの種類

マルチの色野菜の種類
野菜全般
透明里芋、インゲンなど高温が好きな野菜
シルバーレタス、ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウ、キュウリ、トマト、ナス、スイカ、メロン、カボチャ、ニンジン、ピーマン、豆類など
レタス、ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウ、キュウリ、トマト、ナス、スイカ、メロン、豆類など

栽培方法によりますが、野菜の種類からマルチを選ぶのも良いです。

マルチのメリット

マルチのメリット

  • 雑草が生えない
  • 土の乾燥が防げる
  • 病害虫被害減少
  • 畝の土が流れるの防止

雑草が生えない

マルチをする最大のメリットは何といっても雑草抜きをしなくて良い事です。

透明マルチには雑草防止効果がありませんが、他のマルチはマルチの下は雑草がありません。通路の雑草もなくしたい人は防草シートを通路に敷いてしまいましょう。

土の乾燥が防げる

マルチをする事で土の水分が蒸発しないので、マルチの下が乾燥するのを防ぐので好天が続かない限り通常の雨だけで十分に作物が育ちます。

ただし乾燥した土にマルチをしても水分保持にならないので、畝(うね)を作った後は必ず畝に水をたっぷりかけてからマルチをしましょう。

病害虫被害減少

病気になるのは激しい雨が降って土の中の細菌を含んだ水が野菜に跳ね返る事で発生する場合もあります。この水の跳ね返りがマルチによって防止される効果があります。

また、シルバーマルチや白マルチは害虫の飛来を防ぐことも出来ます。

畝の土が流れるの防止

せっかく作った畝(うね)が、栽培しているうちにだんだんと雨で流れてしまって最初の高さではなくなってしまう経験がある人もいるでしょう。

マルチをしておけば雨で畝が流れることがないので、高い畝をキープしたままで水はけが良く病気になりにくい状態を維持できます。

マルチのデメリット

マルチのデメリット

  • コストがかかる
  • 撤去に手間がかかる
  • 追肥をやりにくい

ビニールマルチは購入に費用がかかるため、まずコストがどうしても発生します。

家庭菜園でよく見る黒いビニールマルチは、最終的には撤去してゴミになります。一部を土に埋めるので、きれいに撤去するのも意外と大変です。

素材が分解して土に戻る有機ビニールマルチや稲わらなどもありますが、コストが高いです。

また、野菜を育てるうちに追肥(追加の肥料)が必要な場合、マルチをめくって肥料を与える手間もかかります。

これだけ聞くと面倒だと思うかもしれませんが、解決方法はいろいろあります。

まず、コストについては、こちらのマルチは2,600円で200mあります。つまり、1m当たり13円となり、うちの畑の畝は1本3mなので、畝1本あたり40円程度です。

一つの畝から収穫できる野菜の量を考えれば、この金額は大きな問題ではありませんね。

また、撤去問題はマルチを留めるためのピンが売っています。土に埋めないのでピンを外せば綺麗にマルチがはがせますよ。

追肥問題は、畝の肩に追肥する野菜があるので、毎回めくる必要があると思いますが、思い切って畝肩に追肥用の穴を開けてしまう作戦で回避できます。

家庭菜園ではマルチを再利用することはあまりないと思いますのでマルチに穴が開きますが、雑草が生えてくる程度で、ちょっと雑草を抜けば問題ありません。

【代用品】マルチシートの代わりになるもの

ビニールマルチの代用方法

  • 雑草マルチ
  • もみ殻マルチ
  • 敷き藁マルチ

ビニールのマルチシートを買わずとも色々な方法でマルチをする事ができます。

どの方法も栽培が終わってそのまま土を耕すタイミングで鍬で一緒に土に混ぜてしまえば土づくりにもなるのでおすすめです。

雑草マルチ

刈り取った雑草をマルチとして使ってしまうという方法もあります。

刈り取った雑草をマルチシートの代わりにして、土を覆う方法です。注意点は、根を持ってこないで鎌で刈り取った草の部分を使うこと。

根と草を一緒にマルチとして使うと、またそこから根が張って雑草が生えてくる悪循環になります。

緑肥用の「おたすけムギ」は通路用に使えますが、上部を刈り取って畝に雑草マルチとしても使えます。

もみ殻マルチ

ライスセンターなどで無料で大量にもらえるもみ殻をマルチ代わりに敷いてしまうのもおすすめ。

人参栽培などで発芽をよくするために筋にもみ殻をいれますが、畝全体を覆ってしまう事でマルチになります。

家庭菜園では量が必要なので、身近なライスセンターなどもらえる場所を探す必要があります。

敷き藁マルチ

敷き藁マルチのメリット

  • 撤去するときに畑にすきこんで終われるので非常に撤去が簡単
  • 有機素材で微生物の住処にもなり病害虫の被害から守りつつ、土を豊かにする
  • 温度や湿度が一定に保たれる

敷き藁マルチは地温上昇効果はないですが、ビニールと効果は同じです。

ただ、一般の家庭では米を育てている方や農家の知り合いがいるケースなどではない限りなかなか手に入らないですよね。コスト面を考える必要はありですが売っていますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

]敷き藁マルチは敷き方に注意が必要で「畝(うね)に対して直角ではなく、平行」に敷きましょう。こうすることで水の流れが通路に行かず、畝にそのまま吸収されます。地温上昇の効果は無いので低温期には注意。

腐葉土マルチ

腐葉土をそのままマルチとして作った畝にかけて覆ってしまう方法です。大量に必要なので自分で落ち葉を集めて腐葉土を作ると良いでしょう。

ただ、乾燥すると軽いため、強風で飛んでいってしまうのが難点です。

マルチを抑えるピン

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マルチに穴をあける道具

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