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防虫ネットの選び方と張り方

ネットの選び方と張り方
この記事でわかる事
  • 家庭菜園で使う防虫ネットの種類と特徴
  • 防虫ネットの性能と値段の比較
  • 防虫ネットの張り方
ポイント

家庭菜園で使う防虫ネットの違いと設置した方が良い野菜を解説します。
アブラナ科の野菜は設置しないと収穫できないほどに葉を食べられてしまいます。
良くわからない不織布と寒冷紗と防虫ネットの違いも紹介。

もくじ

各被覆材の違いを比較!メリット・デメリット!

比較した資材
  • 農ビ(ビニール)
  • 農ポリ(ビニール)
  • 農PO(ビニール)
  • 防虫ネット
  • 寒冷紗
  • 不織布
  • 遮光ネット
 農ビ(ビニール)農ポリ(ビニール)農PO(ビニール)防虫ネット不織布寒冷紗遮光ネット
素材塩化ビニール樹脂
フィルム
農業用ポリエチレン
フィルム
農業用ポリオレフィン系
特殊フィルム
ポリエチレン他ポリエチレン他ビニロン
ポリエチレン他
ポリエチレン他
価格
普通(ビニールで)安い(ビニールで)高い(ビニールで)寒冷紗より高い一番安い不織布より高い高い
防虫
裾を上げる為効果低い裾を上げる為効果低い裾を上げる為効果低い目合いで虫が違う網目が無い網目がある網目が粗い
防寒(保温)
ビニールが一番ビニールが一番ビニールが一番なし寒冷紗より高い不織布程より弱いなし
防風
風通さない風通さない風通さない多少ある効果あり効果ありなし
遮光率(遮熱)
なしなしなしなし10%白20%位/黒50%位50%~90%
通気性
風通さない風通さない風通さない完全に通す蒸れやすい通す完全に通す
破けにくさ
裂け目が広がりやすい裂け目が広がりやすい穴が空いても広がりにくい穴やほつれは出来るすぐ破れる穴やほつれは出来るあまり破けない
耐用年数
1~3年1~3年2~5年3~5年1~2年1~2年3~5年
重さ
ビニールで一番重いビニールでは軽いビニールで一番軽い軽い非常に軽い非常に軽い非常に軽い
水やり
穴から水やり/冠水チューブ穴から水やり/冠水チューブ穴から水やり/冠水チューブそのままかけるそのままかけるそのままかけるそのままかける
トンネル利用
パッカー/マイカ線パッカー/マイカ線パッカー/専用マイカ線パッカーパッカーパッカーあまりしない
べたがけ
出来ない出来ない出来ない出来るが効果は低い可能可能出来ない
目あい/厚さ0.05㎜/0.075㎜
/0.1㎜/0.15㎜
0.02㎜/0.05㎜
/0.075㎜/0.1㎜
0.05㎜/0.075㎜
/0.1㎜/0.13㎜/0.15㎜
0.4mm~2㎜目あい無し1㎜目あい無し
種類穴あき/穴なし穴あき/穴なし穴あき/穴なし通常/銀テープ入り通常/銀テープ入り
透明透明透明白/赤/黒白/黒白/黒/シルバー/ブルー
使う時期春・秋・冬春・秋・冬春・秋・冬春・夏・秋春・夏・秋春・夏・秋
ホームセンター
厚さの種類は0.1㎜だけ厚さの種類は0.05㎜だけ大型店でも1種類目あい0.75㎜と0.1㎜大体取り扱いあり目あい0.1㎜のみ大体取り扱いあるが黒のみ
100円ショップ
なしなしなしサイズは1種類なしなしなし
栽培野菜野菜全般で苗の保温に使える受粉野菜NG
アブラナ科など葉物野菜中心
受粉野菜NG
豆類の植付時
霜よけ栽培
受粉野菜NG
アブラナ科など葉物野菜中心
茗荷
しいたけ栽培など
利用方法トンネルトンネル・マルチ
太陽熱消毒
トンネル
ビニールハウス
トンネルトンネル
べた掛け
トンネル
べた掛け
何かに固定して使う
メリット安い安い軽い
破れにくい
害虫に特化安い
保温目的(秋冬)
春・夏・秋に
防虫・保温・遮熱
遮光に特化
デメリット重い
破れやすい
薄い
破れやすい
高い高い
防寒効果なし
すぐ破れる
夏は不向き
高い
冬は不向き
遮光以外の効果なし
ポイント防寒で家庭菜園
トンネルならこれ
厚さ(0.075㎜以上)
次第でトンネルも
基本ビニールハウス用
資材を長く使いたい人が
防寒でトンネル栽培
春・夏・秋に虫対策秋・冬に植え付けでべたがけ(保温)
トンネルで(保温)
不織布と防虫ネットの中間で万能
冬以外は便利
日陰を作りたい場合に使う
商品を探す

家庭菜園で使う被覆材は大きく分けて「ビニール・防虫ネット・不織布・寒冷紗・遮光ネット」になります。

ビニールは3種類、防虫ネットも色違いなど色々ありますが、各資材の特徴を表にまとめました。

ビニールについては別記事にまとめているので、防虫ネットの代用としても使える他の2つとの違いを解説します。

防虫ネット

防虫ネットで葉物野菜をトンネル
防虫ネットのメリット
  • 目あいによって防虫できる虫の種類の幅が多い
  • 通気性が良い
防虫ネットのデメリット
  • 価格が割と高い
  • 防虫以外の効果はない
  • 目あいによって対応する害虫が違う
  • 目あい1㎜か0.75㎜が一般的
  • サイズは「目あい・長さ・横幅」で選ぶ

防虫ネットの目あいの違いによる害虫の違い

防虫ネット
目あい対応する虫防虫ネットサイズ寒冷紗サイズ
0.4mm以下コナジラミ類
0.5mm以下アザミウマ類
0.6mm以下ハモグリバエ
0.8mm以下アブラムシ類
キスジノミハムシ
1.0mm以下コナガ
アオムシ(幼虫)
カブラハバチ
ヨトウムシ(幼虫)類
2mm~4mm以下オオタバコガ
ハイマダラノメイガ
モンシロチョウ(成虫)
ヨトウガ(成虫)
  • 「サイズの〇」は商品として存在するかどうか
  • 色付きサイズはホームセンターで取り扱いがある可能性が高い商品(私調べ)
  • 目あいのサイズ以下の害虫は防除可能

防虫ネットの張り方の手順

画像と動画でやり方を解説

トンネルで被覆材を張る方法は「普通にトンネルする方法」「観音開きで開きやすい方法」の2つがあります。

支柱も「アーチ状のトンネル支柱」「曲がって便利なダンポール」の2種類があります。

固定する方法も「パッカーとダンポール」「マイカ線」の2種類があります。

画像は+をクリック

防虫ネットの張り方の手順(画像)はここをクリック

必要な材料

STEP

トンネル支柱を等間隔に挿していく

70~80㎝間隔でトンネル支柱(ダンポール)を挿していきます。

風が強いエリアなどは50㎝間隔など狭めると耐久度がUPします。

STEP

両端は斜めにダンポールを挿す

両端の終わりにはダンポールを斜めに追加で1本挿します。

この1本が無いとトンネルの開閉時にスムーズに開きません。

STEP

防虫ネットをかける

トンネル支柱の上に防虫ネットをかけます。

STEP

両端をきゅっとやって結び、Uピンで固定

防虫ネットの両端をキュッとポニーテールをまとめるような感じで引っ張ります。

両端の隙間をなくすようにまとめて、Uピンを挿して固定します。

STEP

パッカーで支柱に防虫ネットをとめていく

防虫ネットの裾をパッカーで留めます。

片側の土とネットが接する部分で1ヶ所、反対の同じ場所で1ヶ所留めます。

STEP

ダンポールを固定用に適当な感覚で挿す

パッカーだけだと風に煽られて外れてしまうことがあるので何か所かダンポールをネットの上から挿して抑えます。

間隔は特に決まりはありませんが、最初に作ったダンポールのトンネルの支柱と支柱の間にかけて少しネットが沈む位に挿しましょう。

農家は長いトンネルなのでマイカ線を使って同じように抑えています。

動画は+をクリック

防虫ネットの張り方の手順(動画)はここをクリック

プランターで被覆材(防虫ネット/遮光ネット/寒冷紗等)を張る方法

ルッコラプランター育て方
プランターには穴がある
ダンポールマル55
支柱で使うダンポール

被覆材をプランターにかける場合は「支柱を挿す穴がある専用プランター」で「プランター用の支柱」を使うと簡単です。

一方で何もない通常のプランターでも、ダンポールを使うと非常に簡単です。

ダンポールは1本90円ほどと非常に安価ですが通常1本の棒ですが簡単に曲がってアーチが作れるものです。

のこぎりで簡単に短くできるので自分のプランターにあったサイズに切って土にさしてアーチを作ってあげれば被覆材をかける事が出来ます。

防虫ネットの代用品は寒冷紗!

切ってある寒冷紗

防虫ネットには網目の種類で防虫効果が選べますが、寒冷紗にも防虫効果があります。

ただし寒冷紗は1㎜しか選択肢が基本的にはないので、防除できない虫もいるので種類によって使い分けをすると良いでしょう。

虫に特化しているのが防虫ネット、防虫・防風・防霜・遮光などの効果があるのが寒冷紗です。

寒冷紗

寒冷紗
寒冷紗のメリット
  • 防虫ネットのような防虫効果
  • 不織布のような保温効果も多少ある
  • 夏の日差しを遮る遮光効果<
寒冷紗のデメリット
  • 防虫ネット程目あいの種類は無い
  • 冬に保温する程の効果は無い
  • 不織布と防虫ネット両方の特性
  • サイズは目あい1㎜だけなので「長さと横幅」で選ぶ
  • 防虫ネット程の細かい種類は無いので害虫も限定
  • 使う季節は冬以外ならOK
  • 保温効果は不織布より弱い
  • 遮光で夏の日差しも遮る
  • べた掛けで使う場合は軽くアーチをかけると良い

寒冷紗の代用品は不織布と防虫ネット!

切ってある不織布
切ってある防虫ネット

寒冷紗は「不織布」と「防虫ネット」の両方の特徴あわせ持っています。要は万能選手です。

防虫ネットの目あいは0.02㎜~2㎜までと幅広くあり、寒冷紗は1㎜が基本なので種類がない分対応する害虫が違います。

不織布ほどの保温効果はないですが、防風・保温効果もあります。

また黒色の寒冷紗もあり遮光率50%くらいの物もあり、遮光ネットのように90%遮光ではないですが効果があります。

不織布

枝豆の種を食べられない様にした不織布のべたがけ
枝豆の種を食べられない様にした不織布のべたがけ
不織布のメリット
  • 冬や春先の保温に最適
  • 網目がないので防虫効果もある
  • 被覆材では一番安い
不織布のデメリット
  • 薄くて破れやすい
  • 蒸れるので夏にはおすすめしない
  • 保温効果が高い資材!網目が無いので防虫効果も
  • サイズは目あいが無いので「長さ」で選ぶ
  • 使う季節は冬や春先
  • べた掛けで苗や種の植え付け時の保温・防鳥効果

パオパオやパスライトは商品名!

パスライト
引用:ユニチカ

不織布には色々な種類があるのかと思いますが基本的には1つです。パオパオとの違いが何か気になる人もいるはずですが、パオパオは商品名です。

三菱ケミカルアグリドリーム社が作る不織布のシリーズがパオパオ、他にもユニチカ社が作るパスライトなどもあります。

不織布と寒冷紗の違いは使う時期!

ネットをかける

最も違いが分かりにくいのが「不織布」と「寒冷紗」の違いと使い分けです。

一番の違いは、保温効果に特化しているのが不織布なので不織布は冬や春先などに保温目的で使います。

一方で寒冷紗は冬に保温する程の効果はありませんが、冬以外の季節に不織布と同じような使い方もでき、べたがけも可能です。

不織布より寒冷紗の方が倍以上の価格がして高い分、寒冷紗はしっかりしているので長く使えるという特徴もあります。

家庭菜園では、価格が安いのがよい・保温に特化して冬に使いたいなら不織布、長く使いたい・冬以外の季節に使いたいなら寒冷紗で良いでしょう。

遮光ネット

遮光ネットのメリット
  • 遮光率が高い
  • しいたけなど日陰が必要な栽培で活躍
遮光ネットのデメリット
  • 遮光以外の効果はない
  • 使い方はトンネルするのではなく木やポールなどに結んで影を作るイメージ
  • 遮光専用資材なので「遮光率」で選ぶ
  • 防虫ネットや寒冷紗でも黒で遮光タイプもある
  • しいたけ栽培や茗荷栽培などに良い
  • 寒冷紗と違い防虫/保温効果などは無い

ビニール・寒冷紗・不織布・防虫ネットの価格比較

被覆材の種類価格(税別)遮光率(%)目あい(㎜)横幅(㎝)長さ(m)
防虫ネット1380円0.75㎜180㎝5m
防虫ネット2580円0.75㎜180㎝10m
防虫ネット
(銀ライン入り)
798円1㎜135㎝5m
防虫ネット
(銀ライン入り)
1580円1㎜135㎝10m
防虫ネット
(銀ライン入り)
1080円1㎜180㎝5m
防虫ネット
(銀ライン入り)
1980円1㎜180㎝10m
不織布398円180㎝5m
不織布598円180㎝10m
寒冷紗1280円22%1㎜135㎝5m
寒冷紗1580円22%1㎜180㎝5m
寒冷紗2480円22%1㎜180㎝10m
寒冷紗(黒)1580円51%180㎝5m
寒冷紗(黒)1580円51%180㎝5m

同じ横幅(135㎝)・長さ(5m)でホームセンターで販売していた価格比較。

ただし販売サイズが無かったので「不織布・寒冷紗黒は横幅180㎝」で算出したケースは以下の通り

←安い高い→
不織布
(横幅180㎝)
防虫ネット
(1㎜)
寒冷紗(白)
(1㎜)
防虫ネット
(0.75㎜)
寒冷紗(黒)
(180㎝)
398円798円1280円1380円1580円

不織布が圧倒的に安く、防虫ネットよりは寒冷紗の方が高いのが基本ですが、防虫ネットも目あいが小さくなり対応する害虫が増えると高くなります。

100円ショップの防虫ネットや不織布の取り扱い

100円ショップ

100円ショップで買える被覆材は「防虫ネットのみ」たまに「不織布」があるかも位の品ぞろえ。

長さや横幅も選べず基本的に横幅1m×長さ2mくらいのサイズで畑で家庭菜園するには使えなさそうなサイズです。

100円ショップで買う場合はプランターで使う事を前提にするなら非常におすすめです。目あいがあっていればしっかりと防虫する事ができます。

もし畑で使いたい人は、ミシンで防虫ネットをしっかり縫い付けてつなげるという方法もあります。隙間がなければ効果は同じなので多少足りなくて手間をかけたい人はミシンもありです。

必要な被覆材の横幅と長さの計算方法

計算方法

ネット通販で選ぶなどの場合も含めて、被覆材は横幅と長さがしっかり合わないといざ買ったのに使ってみたらサイズが合わないという事になります。

例えば防虫ネットで裾を土でしっかり埋めないと隙間から虫が入って結局意味がなかったという結果につながるんですよね。

裾を土で埋める為には、少し横幅に余裕が無いと埋められないのでしっかり「畝のサイズ」と「被覆材の横幅」を計算する必要があります

具体的な計算方法は「トンネル栽培のやり方」で紹介しています。

被覆材をトンネル支柱に固定するのはパッカー!

トンネルパッカー(5.5㎜)

トンネルで被覆材を固定するのは家庭菜園では「パッカー」がおすすめです。

パッカーを使って、さらにトンネル支柱の間に「ダンポール」を挿してあげれば暴風にも耐えられるトンネルが完成します。

農家では長いトンネルを作るので「マイカ線」を使いますが、家庭菜園ではパッカーの方が簡単で便利です。

トンネルで被覆材を固定するのは家庭菜園では「パッカー」がおすすめです。

パッカーを使って、さらにトンネル支柱の間に「ダンポール」を挿してあげれば暴風にも耐えられるトンネルが完成します。

農家では長いトンネルを作るので「マイカ線」を使いますが、家庭菜園ではパッカーの方が簡単で便利です。

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もくじ