- 疫病が発生する原因
- 疫病の予防方法
- 疫病の治療方法
疫病はトマトに被害が甚大で被害が広がると株が枯れてしまいます。
輪作や水はけをよくするなど予防が大切です。
農薬での治療はサンボルドーが効果的。
疫病の被害状況と発生する原因
- 気温:20度~26度
- 時期:6月~8月頃
- 茎や葉に水がしみたような暗い茶色の病斑ができる
- 多湿の時には白いカビがそこに発生
- 果実にも発生し暗い茶色の病斑ができる
- 多発すると株全体が枯れる
- 土の中にいるカビ菌が原因
梅雨時や水はけの悪い場所で多く発生します。
疫病(えきびょう)が発生すると、葉に暗い茶色の病斑ができ、茎にも広がります。梅雨時には白いカビが発生し、トマトなどの果実にも病斑ができて腐ってしまいます。
だんだんと被害が広がり、トマトでは特に被害が深刻な病気です。
疫病の原因はカビ菌です。
カビ菌は葉の裏表にある気孔から侵入し症状が発生します。また、残渣をすき込んだ際に残っている菌が翌年まで越冬することで再発することもあります。
風や振動などによってカビが空気中を漂い、他の植物に感染が拡大します。土の中にいる菌が野菜の葉や茎から侵入することで発病します。
雨による跳ね返りで発生しやすいので、水の管理も重要な防除のポイントです。
疫病の被害が出る野菜
こんな野菜に疫病は発生しやすいです。
【発生前】疫病の防除・予防対策
- 無農薬で出来る予防法
- 農薬を使う予防法
病気が発生する前に出来る「無農薬で出来る要望策」「農薬を使った予防策」を紹介します。
(無農薬)防除・予防方法
- 畝高にして排水をよくしマルチをする
- ジャガイモの近くで栽培をしない、輪作を心がける
畝高にして排水をよくする
大雨などで水はねした土に細菌がいて、作物の傷などから侵入し発病することもあるので頭上から水やりをするのではなく株元に水を与えます。
水はねを防ぐためにもマルチシート使用することは効果があります。通路に敷き藁を引く事も有効な対策です。
トマト栽培ではよくみられる、梅雨時に背の高いトンネルをして雨よけシートで株を覆う雨避け栽培をすると、発病が軽減されます。
輪作をする
発生した病気を治すことはできませんが、異なる野菜では病気が発生しないこともあります。そのため、同じ野菜を同じ場所で連作しないように対策を講じることが重要です。
輪作(異なる作物を交互に栽培する方法)も有効です。
ナス科の作物は特に被害を受けやすいので、例えばトマトなどの果菜類以外でもジャガイモを近くに植えている場合、ジャガイモから病気が飛散することがあります。
輪作計画をしっかり立てて、ナス科の野菜を同じ場所で栽培しないように、マメ科(インゲンマメ以外)やアブラナ科(小松菜、大根など)などとの栽培スケジュールをうまく組み合わせましょう。
(農薬)防除・予防方法
- サンボルドー
- オーソサイド水和剤80
- ダニコール1000
発生する前の予防的散布として、自然派薬剤はサンボルドーがおすすめです。
オーソサイド水和剤80やダニコール1000も効果があります。
【発生後】疫病の治療方法と対策
- 農薬でも治療方法は無い
いったん発病すると、残念ながら治療方法はありません。発病した株は、株ごと引き抜き、畑の外に持ち出して焼却処分やゴミとして処分します。
畑の中で土にすき込むと、土に菌が残り、翌年に再発したり、他の野菜に広がる原因となるため、必ず外に持ち出します。
この記事の画像は越後湯沢のMr.コンドロイチン(たかゆき)(@asataro315)さん、イノッキー(@momokiiro)さんからご提供いただきました。ご協力ありがとうございます。