- ビニールハウスのタイバー(T型)設置に必要な材料
- ビニールハウスのタイバー(T型)の設置方法
- ビニールハウスのタイバー設置の効果
ビニールハウスで簡単にできる補強タイバー(T型)を資材を自分でそろえて設置しました!簡単に資材が揃うので専用のパーツを買う必要はありません。雪・風補強に効果抜群で、その方法を紹介します。
ビニールハウスの風・雪対策で補強が必要か調べる方法
ビニールハウスを基本セットで建てただけでは十分な雪への対策が出来ていない場合がほとんどです。
通販で購入する場合の注意点は、基本的に関東など雪が降らないエリアで使う事を前提に作られている基本セットなので雪国で使う場合には補強が必要なことがある点です。
もちろん夏など普通に使えますが積雪があるエリアでは「補強せずにそのまま使うと雪でパイプが潰れて倒壊する」可能性が高いです。
ホームセンター(コメリ)で購入を検討してスタッフに相談しましたが、北海道では通常キットだけでは潰れる可能性が高いので補強したほうが良いといわれました。
積雪量によって倒壊する可能性があるので自分でDIYで作る場合は「そのエリアで雪対策の補強が必要なのかを調べる必要」があります。
雪対策と台風対策については「ビニールハウスに雪対策の中柱(支柱)をDIYで作り補強する方法」「ビニールハウスの風や台風対策」で紹介しています
タイバー(T型)を入れる補強効果とメリット
- 風・台風への対策で補強効果
- 雪対策への補強効果
- 吊り下げ誘引仕立ての栽培が出来るようになる
タイバーを入れて補強する効果は風対策と雪対策で補強できる事です。
補強にもなりますが、栽培方法の幅も実は広がるので詳しく紹介します。
風や台風対策の補強効果
アーチパイプ4本毎に設置すると6%の向上、全部に設置で1.2倍の向上
ビニールハウスの風対策に効果があります。
なによりも大切なポイントは、軒(ハウスの肩)から屋根高(ハウスの頂点)までの高さの4分の1の場所に設置する事です。
設置場所が、これ以上でもこれ以下でも正しい効果が出ません。
雪対策の補強効果
アーチパイプ4本置きに設置すると43%の向上、全部に設置は不明
風対策と同様に、軒(ハウスの肩)から屋根高(ハウスの頂点)までの高さの4分の1の場所に設置する事を注意しましょう。
雪対策にも風対策にもなります。
吊り下げ誘引仕立ての栽培ができるようになる!
T型のタイバーを入れると紐を吊り下げる事が出来るので吊り下げ誘引仕立てが出来るようになり栽培方法の幅が広がります。
ハウスの横にタイバーを入れるので、畝(うね)が南北なら、南北にパイプを追加してあげる事で畝に沿って紐を吊るす事が出来ます。
通常、トマトやキュウリなどは支柱を立てる・ネットを張るなどの作業が必要になりますが、吊り下げ誘引仕立てなら不要です。
動画は+をクリック
吊り下げ誘引仕立ての手順(動画)はここをクリック
タイバーはT型よりX型の方が効果は高いが値段も高い!
タイバーの種類 | 設置数 | 耐風向上力 | 耐雪向上力 |
---|---|---|---|
T型 | 全部に設置 | ×1.2倍 | 不明 |
T型 | 4スパン毎 | +6% | +43% |
X型 | 全部に設置 | ×1.3倍 | 不明 |
X型 | 4スパン毎 | +9% | +65% |
タイバーには今回紹介するT型と、クロスさせて設置するX型があります。
同じ設置数に対する補強効果はX型の方が効果が高いですが、パーツの費用はX型の方が高いと思います。
X型で使うのは、真ん中でパイプをクロスさせるこんなパーツ。
T型で使うのは、パイプを天井と直結させるパーツと十字に留めるこんなパーツ。
タイバー(T型)補強で必要な5種類の材料
必要な資材 | 用途など |
---|---|
ユニバーサルジョイント | アーチパイプとパイプをつなげる |
クロスワン | パイプをクロスで固定する |
T字金具 | アーチパイプの頂点を縦のパイプをつなげる |
直管パイプ | パイプの太さは22.2㎜以上を使う |
パイプカッター | 直管パイプを自分でカットする |
タイバーを1組揃える為に、「直管パイプ(22㎜以上)」以外に「ユニバーサルジョイント×2、クロスワン×1、T字金具×1」が必要です。
直管パイプは通販でも良いですがホームセンターで売っているので、貸し出し用のトラックを借りて自分で運転して持って帰ってくるのも可能です。
丁度いい長さのパイプは売っていないので、自分のハウスにあわせたサイズにするパイプカッターを使ってカットする必要があります。
タイバー(T型)を設置する手順
T型のタイバーを私がDIYで設置した方法を紹介します。
画像は+をクリック
タイバー(T型)を設置する手順(画像)はここをクリック
必要な材料
天井(頂点)と軒(肩)の位置を確認して4分の1の高さの所のパイプに印をつける
この高さがきちんとあっているかで効果が変わります。
天井(頂点)から軒(肩)までをメジャーで測って正しい位置に印をつけましょう。
左右それぞれ2か所つけます。
印をつけた位置に「ユニバーサルジョイント」を仮固定
印の位置2か所にユニバーサルジョイントを仮固定します。
このあとパイプを通すのですが、緩いとずれるのでズレないようにしっかりと留めたほうが作業がしやすいです。
直管パイプを横に通して「ユニバーサルジョイント」と長さをあわせる
片方のユニバーサルジョイントに直管パイプを固定します。
もう一方のユニバーサルジョイントまで正確な長さを仮で測って、カットする位置にマークをつけます。
長さはギリギリのサイズではなく、少しオーバーする位で大丈夫ですが、長すぎるとアーチパイプと交錯するのでサイズはかなりギリギリになります。
直管パイプをカットする
マークを付けた位置で直管パイプをパイプカッターでカットします。
パイプカッターで空中でそのままカットもで出来ますし、丁寧にやるなら一度外してカットもできます。
1本の長さを決めて必要数のパイプを作ると、若干のズレで取り付けられない場所が出てきます。
面倒ですが1本ずつ長さを調整してカットしましょう。
直管パイプを「ユニバーサルジョイント」に固定する
仮止めしていたのを正式にユニバーサルジョイントに固定します。
これで横1本のパイプが固定できました。
T字金具で天井の頂点から直管パイプをつるす
T字金具を取り付けて、天井の頂点部分から直管パイプをつるします
初めに横に通した直管パイプと天井からつるしたパイプを「パイプクロス」で固定
直管パイプ同士がクロスする場所でパイプクロスを使って固定します。
この時点では仮止めで大丈夫です。
飛び出している部分をパイプカッターでカット
縦に伸ばしている直管パイプをパイプカッターでカットします。
完成
仮止めしていたパイプクロスを正式に固定します。
ユニバーサルジョイントもしっかりと固定しましょう。
同じようにアーチパイプ4本間隔で作る
アーチパイプ全部につけてもいいですが、最低限4本毎に設置しましょう。
動画は+をクリック
タイバー(T型)を設置する手順(動画)はここをクリック
タイバー(T型)を入れる場合の注意点とDIYでやってみた感想
タイバー(T型)をDIYで設置した感想は、資材さえ揃えられれば全く難しい作業では無いという事です。
専用のパーツがあるので、通販で購入して、パイプは近くのホームセンターで購入して貸し出しトラックで運べば問題ないでしょう。
注意点は、DIYでハウスを作ると微妙にずれている事があるので、まとめてパイプをカットせず1本1本その場所に合わせてカットしましょう。
オプションで選択肢が無い、南栄工業OH4575でも自分で設置できるのでご安心ください!
まとめ
- 専用パーツは通販で購入、パイプはホームセンターで
- 手順だけ守れば誰でも簡単にできる
- 設置する位置が4分の1の高さになるように注意
ビニールハウスにT型のタイバーを設置する方法を紹介しました。
南栄工業のOH4575に私は設置しましたが、どんな種類のビニールハウスにも設置できるので自分のハウスにあったサイズで試してみてください。
雪対策・風対策どちらにもつながるのでDIYでハウスを作る場合には補強で是非やってほしい方法です。