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土作りの流れ

土づくりの流れ

家庭菜園で美味しい野菜を作るための土作り。

土作りの方法を初心者向けに植え付けまでの流れと季節による土づくりのポイントを紹介します。

この記事でわかる事

  • 家庭菜園での土作りの流れ
  • 植え付けまでの土作りの手順
  • 時期による土作りの方法

土作りの基本方法と作り方

畑の区画

良い土の4つの条件

  • 水持ちと水はけがよい
  • 通気性がよい
  • 保肥力がある
  • 酸度が適切

野菜を上手に育てるコツは、多くの肥料や堆肥を与える事と思いがちですが実はそれだけではうまく野菜が育ちません。

突き詰めていくと結局は土づくりが何よりも重要で、上手に野菜を育てる為に農家の土をもらってくる人さえいるのは土が大切だからです。

良い土とは「団粒構造」と呼ばれる、サラサラでもなく硬すぎない、土がふかふかして握ったときに軽く固まるような、土の中に空気が適度に含まれた土の状態を指します。

この状態になるように、畑の土を「土壌改良」といって色々な堆肥・肥料・石灰・土壌改良剤などの資材を混ぜて野菜が育ちやすい状態にする必要があります。

水持ちと水はけがよい

水はけのよい土地

畑の土は水はけがよすぎても、水はけが悪すぎてもいけません。水はけが悪い土地だと、水がたまりずっと湿って根腐れを起こして野菜が育ちません。

逆に水はけがよすぎると直ぐに土が乾いてしまって乾燥し、根が水を吸うことができなくて枯れてしまいます。

通気性がよい

団粒構造

土の中にある程度空気が含まれている事で、植物の根が広がるスペースがある事につながり根が広く育ちます。

野菜が大きく育つ為には根を広く張って土から栄養を吸収しやすい状態にする事で大きく育つので固まり過ぎない土というのも大切です。

保肥力がある

肥料を与える

保肥力がない土だと肥料を与えても水ですぐに流れて肥料の効果が半減してしまいます。

団粒構造の土は肥料の効果もしっかり発揮できる土です。

酸度が適切

シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計 A

日本は酸性雨が降るので基本的に何もしなければ、畑は酸性に傾きます。野菜毎にアルカリ性の土、酸性の土が向いているなど適正な酸度が違います。

酸度調整のために、「石灰」を撒いて酸度の調整を育てたい野菜に合わせる事も土づくりの大事なポイントです。

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家庭菜園でうまく野菜を育てるために土作りは大事なポイント。まずは、基本通りに肥料や堆肥を与えて作りましょう。長く野菜を育てている土地や貸農園は何年もかけてよい土になっています。土作りがうまくいっている畑は病気や害虫も少なく、少ない肥料で良い野菜が育つようになります。土作り以外にもコンパニオンプランツなども病害虫対策の一つになります。

土作りの手順と順番

土づくりの流れ

  • ステップ1:どんな野菜を育てるか、どの位のスペースにするか決める
  • ステップ2:堆肥を撒く
  • ステップ3:石灰を撒く
  • ステップ4:肥料を撒く
  • ステップ5:畝を作る
  • ステップ6:マルチを張る

野菜の種や苗はいきなり思い立って植え付けできません。土づくりが植え付けの前には必要です。

植える前に良い土作りをしておいて植え付けを行う事で野菜の成長や収穫が全く違います。

土づくりの具体的な手順を紹介します。

土づくりの手順を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。

土づくりに必要な道具と資材

土壌改良

基本の土作りで必要な物

  • 畑を耕す道具
  • 堆肥
  • 石灰
  • 肥料

基本的な土づくりには3つの資材(堆肥・石灰・肥料)が必要です。

これらを撒いて土を耕し微生物が活性化された、栄養がある状態の畑にする必要があります。

耕す道具は別の記事で紹介しているので、それぞれの資材の特徴を紹介します。

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堆肥

堆肥

畑の微生物を増やすための堆肥は代表的な資材が4つあります。

堆肥の種類

  • 牛ふん堆肥
  • 馬ふん堆肥
  • 豚ぷん堆肥
  • 鶏ふん堆肥

そのほかにも腐葉土など色々種類がありますが、初心者が一番利用しやすいのは多めに撒いても野菜に影響が少ない牛ふん堆肥です。

堆肥にも肥料成分は含まれているので、肥料成分が多く含まれる鶏ふん・豚ぷんを使う場合は肥料を少し減らす必要があります。

畑の団粒構造を維持するためにも毎年撒くのが良いです。

毎年撒く場合は2kg/㎡、今まで堆肥を撒いていなかった場合は4㎏/㎡を目安にしましょう。

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石灰

石灰

畑の酸度調整で使う石灰には大きく4つの資材があります。

石灰の種類

  • 生石灰(せいせっかい)
  • 消石灰
  • 有機石灰
  • 苦土石灰(炭酸カルシウム)

生石灰は発芽不良の可能性、消石灰は失明の可能性があるので家庭菜園では使いません。

家庭菜園では有機石灰か苦土石灰を使います。家庭菜園初心者には有機石灰がおすすめ。

有機石灰は貝殻から出来ている石灰でアンモニアがあまり発生しないので、肥料と一緒に混ぜて同時に使うことができるので間を開ける必要がありません。

野菜毎に酸度は違いますが、6.0~6.5であればどんな野菜も育ちますが、酸時計で図って酸度が問題なくても雨で畑の酸度は変わる分を考慮して毎年撒く方が良いです。

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肥料(元肥え)

肥料(元肥え)

野菜の育つ栄養になる肥料は大きく分けると2つの資材があります。

肥料の種類

  • 化成肥料
  • 有機肥料

家庭菜園初心者は化成肥料(8-8-8などが一般的)を使うのが簡単でおすすめです。

有機肥料は土の団粒構造を作ったり、肥料もちが良い土になったりと土づくりの効果も高いですが安定して肥料の効果が出なかったり、ガスや熱が分解されるタイミングで出るので植え付けの2週間前に撒く必要がある等のコツがあります。

慣れてきたら「ぼかし」と呼ばれる有機肥料を自分で作って撒くのもおすすめです。

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土作りのポイントは土の中にいる色々な種類の微生物を増やす事が必要です。毎年同じ資材を使っていると微生物が偏ってしまうので、堆肥を変えてみる、肥料を変えてみるなど色々な資材を使うのも大切です。

土作りの時期

植え付けの時期

土作りの時期は育てる野菜の種類によって変わります。

温暖地の土作りの時期

  • 春夏野菜→3月~4月に土作り
  • 秋冬野菜→7月~8月に土作り

春夏野菜を育てる場合、秋冬野菜を育てる場合で植え付け前の土作りの時期が変わります。

土作りは苗や種を植える前の2~3週間前に行うので季節毎に植え付けの野菜が違えば土作り時期も変わります。

降雪のある寒冷地では土づくりの時期が変わるのでそれも踏まえて紹介します。

春に土作りをする場合

春

春に土作りをするのは春夏野菜を育てる場合です。

きゅうり・トマトなど夏野菜を育てる場合は4~5月頃に植え付けを行うので、3月頃には土づくりを初めて終わらせておきましょう。

夏に土作りをする場合

夏

夏に土作りをするのは秋冬野菜を育てる場合です。

ごぼう・大根など秋冬野菜は8~9月に植え付けを行うので、7~8月頃に土づくりを行います。

秋に土作りをする場合

秋

秋に土作りをするのは秋冬野菜を育てる場合です。

ソラマメなど11月など遅い時期に育てる秋冬野菜は、9月~10月頃に土づくりを行います。

また、冬の間に雪が降り野菜を育てられない土地では、春の雪解けですぐに植え付けが出来る様に「石灰・堆肥だけ」を降雪の前に終わらせておき、春に肥料だけ撒いて植え付けを行うと良いです。

翌年に何を育てるか計画しておく必要があるので準備が必要です。

冬に土作りをする場合

冬

冬に土作りをするのは春夏野菜を育てる場合です。

小松菜やジャガイモなど3月には植え付けが出来る夏野菜を育てる場合には、1~2月に土づくりを行います。

またこの時期だけできる「寒ざらし」という作業があります。

春作業の始まる前の冬の間に、30㎝程の深さで土を耕し、下層の土をひっくり返して、冬の寒風と雨に打たせて空気に触れさせ、1ヶ月ほど日光に当てておきましょう。

土がふっくらとして、空気をたくさん含み良く野菜が育つ土になります。

野菜別の土作りの方法

野菜は同じ野菜でも地域別に植え付けの時期が違います。

土作りの時期も変わり、使う資材も野菜毎に違うので、詳細は各野菜の育て方を参考にしてください。

初めての畑の土作りでよくある疑問

家庭菜園でよくある 質問Q&A

畑の土作りでよくわからない初心者が疑問に思う点をまとめました。

土づくりの順番は?畝(うね)を作った後にやる?マルチは?

土作りは丁寧にやる場合は3回、有機石灰(牡蠣殻石灰など)を使う場合は肥料と一緒に混ぜられるので2回、それぞれ撒くタイミングがあります。

堆肥(植え付けの3週間前)、石灰(2週間前)、肥料(1週間前)に土に混ぜた後に畝(うね)を作ります。

マルチを張る場合は、畝を作ったあと2~3日おいてから張ると土が少し沈んで綺麗に張れます。

粘土質な場合の土づくりや土壌改良方法は?

粘土質な土は今回紹介した堆肥・石灰・肥料以外の土壌改良材を使います。

パーライト、バーミキュライト、もみ殻燻炭、バークたい肥、腐葉土など色々あります。具体的な方法は別記事で紹介します。

資材(堆肥・石灰・肥料)の投入する量はどれくらい?

土作りは丁寧にやる場合は3回、有機石灰(牡蠣殻石灰など)を使う場合は肥料と一緒に混ぜられるので2回、それぞれ撒くタイミングがあります。

堆肥(植え付けの3週間前)、石灰(2週間前)、肥料(1週間前)に土に混ぜた後に畝(うね)を作ります。

マルチを張る場合は、畝を作ったあと2~3日おいてから張ると土が少し沈んで綺麗に張れます。

土作りはどれくらいの深さまでやればいい?

家庭菜園で必要な土の深さは根菜類の山芋、大根、ごぼうなどを除けば30㎝の深さがあれば十分です。30㎝とはスコップがすっぽり入る深さです。

深い所まで土が出来ていれば良いですが、実際にその必要は殆どないので家庭菜園では30㎝を目安にしましょう。

掘っても20㎝に満たないなどの場合は、耕盤(こうばん)と呼ばれる硬い層を掘ってやわらかい土を目指す事もできますがスコップでは難しいでしょう。

深さが足りない場合は家庭菜園では、上から土を新しく入れて高さを出して30㎝程の深さを作るという方法がおすすめです。

土を全て交換?ふるいを使った土を入れ替える方法は?

手動式土ふるい機の使い方

家庭菜園での土づくりの方法を紹介しましたが、土づくりをする中で土の量が足りない、土を入れ替えたいという場合もあるでしょう。

実際に私が、13坪分の畑にトラック2台分の土を自分で運んで入れた様子、自分でスコップと土ふるいを使って石を取り除き畑のスペースにした様子も別記事にしていますので参考にしてみて下さい。

>>【13坪実例紹介】家庭菜園で庭の土を自分で入れ替える方法!

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2022年6月8日