家庭菜園で出来るネコブセンチュウの簡単な対策と駆除の仕方を学びます。
- ネコブセンチュウ防除と予防方法
- ネコブセンチュウ駆除方法
- 家庭菜園におけるおすすめの対策方法
もくじ
家庭菜園におけるネコブセンチュウ対策
ポイント
ネコブセンチュウは地中のセンチュウの密度が高くなると害として発生します。
家庭菜園では輪作をして連作をしない、コンパニオンプランツで予防が大切。
太陽光消毒が効果的ですがデメリットもあるので、米ぬかなど土づくりを頑張りましょう。
発生原因と基礎知識
ネコブセンチュウが発生する原因
- 連作で同じセンチュウの密度が高まる
センチュウ(線虫)とは、非常に小さい虫で1mm以下のウナギのような虫で肉眼では見れません。
ほかの害虫と比較しても目に見えないので捕殺することができませんが、基本的にセンチュウはどの土壌にもいます。問題になるのはセンチュウの密度が上がった場合です。
家庭菜園でのセンチュウ被害で考えられるのは下記の通り。
ネコブセンチュウ・・・根の中に寄生し養分を吸い取り、コブをつくる
ネグサレセンチュウ・・・根の中に寄生して、大根など、可食の根部分に黒い斑点をつくる
シストセンチュウ・・・根の中で孵化、成長すると根の外にでて袋状(シスト)をつくり、植物の生育を妨げる
植物が突然枯れたり、引き抜いてみたら根っこがボコボコしていたら、センチュウの仕業の可能性があります。
被害が発生する野菜の種類
こんな野菜にネコブセンチュウが発生しやすいです。
【対策】防除・予防方法
ネコブセンチュウの防除・予防方法
- 天敵とコンパニオンプランツを植える
- 窒素石灰を植え付け前に施す
- 連作をしない
天敵とコンパニオンプランツで予防
ネコブセンチュウの天敵
- ダニ類
- クマムシ類
- トビムシ類
- アメーバー類
これらの虫が土壌に存在することで、ネコブセンチュウの被害を抑える土壌を作ることができます。
菌を増やすために、地力の素を土づくりに利用することで、センチュウが発生しにくい環境を作ります。
地力の素には豊富に含まれるフルボ酸があり、土壌を本来の生息環境に近づける効果があります。これにより微生物が増殖し、センチュウを駆除する効果が期待されています。
家庭菜園で出来る対策ではマリーゴールドがコンパニオンプランツでおすすめです。
センチュウの密度を減らすことができる対抗作物のマリーゴールドを混植しますが、対策するべきセンチュウの種類によって植え付けする作物の種類が違うので注意。
石灰窒素で予防
石灰窒素を春~秋に施すのも効果があります。
センチュウの卵は越冬することができるのですが、石灰窒素を撒くことで卵を殺す力があります。
ただし将来的に窒素になるので施肥する量に注意しましょう!
㎡あたり50~100g位がおすすめです。
連作をしない
センチュウは同じ野菜や同じ科の野菜を同じ場所で育てると、地中のセンチュウの密度が上がり、被害が出やすくなります。
一度センチュウが増えると、対策が大変なので、連作を避けることが重要です。
連作を避けるためには、輪作という方法があります。これは同じ野菜を同じ場所で育てないように毎年場所をずらして栽培して、5年単位で栽培計画をする方法です。
【対策】駆除方法
ネコブセンチュウの防除・予防方法
- 無農薬なら太陽光消毒がおすすめ
- 農薬はネマトリンエース粒剤がおすすめ
無農薬で駆除
ネコブセンチュウの無農薬駆除
- 太陽熱消毒
- 米ぬかをすきこむ
太陽熱消毒はセンチュウを簡単に駆除する方法ですが、そのデメリットは地中の温度を1ヶ月間上昇させる必要があり、寒冷地では実施できないことです。その間、畝で作物を栽培することができません。
より手軽な方法として、畑に米ぬかをまくことで乳酸菌が繁殖します。
センチュウにはさまざまな種類がありますが、米ぬかをまくことで家庭菜園で被害が出るセンチュウの種類を減らすことができます。
農薬で駆除
ネコブセンチュウの農薬駆除
- ネマトリンエース粒剤
農薬は同じ病気・害虫でも使える野菜の種類が決まっているので野菜別に使う農薬を分ける必要があります。
農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選び、劇薬のため子供の手の届かない所で保管しましょう。
センチュウにおすすめの土壌消毒剤を紹介します。
ネマトリンエース粒剤がおすすめです。
ハモグリバエやアブラムシにも効果がある農薬です。
この記事の画像はMakiさんからご提供いただきました。
ご協力ありがとうございます。