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尻腐れ病(しりくされびょう)の被害と予防・治療方法

尻腐れ病(しりくされびょう)の被害と対策

家庭菜園で出来る尻腐れ病の簡単な対策と駆除の仕方を学びます。

この記事でわかる事

  • 尻腐れ病が発生する原因
  • 尻腐れ病の予防方法
  • 尻腐れ病の治療方法

尻腐れ病ポイント

果実の先端が黒く円形に腐ってへこみます。
カルシウム欠乏の生理障害なので病気ではなく他の野菜には感染しないので発生したら果実を摘果しましょう
家庭菜園での治療はカルシウム成分を含むリキダスを使うのが効果的。

尻腐れ病の被害状況と発生する原因

ミニトマトの尻腐れ病
ミニトマトの尻腐れ病
トマトの尻腐れ病
トマトの尻腐れ病
パプリカの尻腐れ病
パプリカの尻腐れ病

発生する時期と気温

  • 気温:特になし
  • 時期:6月~8月頃

尻腐れ病の症状と原因

  • 果実の先端が黒く円形に腐ってへこむ
  • カビやウイルスではない

尻腐れ病にかかる果実の先端が黒く円形に腐ってへこみます。

ウイルス病などと違い尻腐れ病は単体で発生するので株全体に移るなど伝染することはなく病気とは違い生理障害です。

個別の果実で発生するので、発生した果実は取り除き原因にに対して処置をします。

尻腐れ病になったトマトは食べられる?

家庭菜園で気になるところは、食べられるか否かではないでしょうか?

結論から言うと尻腐れ病はウイルス病やカビ菌が原因ではないので食べられます。

ただ、黒くなっている部分をカットして食べる事になるので食味部分は減ってしまいます。

尻腐れ病の被害が出る野菜

こんな野菜に尻腐れ病は発生しやすいです。

葉菜類

尻腐れ病の防除・予防対策

防除・予防の2パターン

  • 無農薬で出来る予防法
  • 農薬を使う予防法

【無農薬】防除・予防方法

無農薬で予防する

  • カルシウム欠乏症による生理障害
  • 土の乾燥、過度な加湿を防ぐ
  • 窒素成分が多くなりすぎないようにする
  • カビ菌などではないので伝染はしない

土の乾燥、過度な加湿を防ぐ

マルチング
マルチシート
団粒構造
土に細菌がいる

トマトは水を少なくすることで甘くなるので難しいところですが、高温が続きすぎて水が足りない場合も発生します。

敷き藁マルチやビニールマルチをするのも効果的。逆に雨が続く梅雨時期、水の与えすぎでも発生するので水の与えすぎには気を付けましょう。

土づくり肥料成分とphを管理する)

シンワ測定(Shinwa Sokutei) 土壌酸度計 A
土壌酸度計
土づくり
土づくり

窒素が過剰に溶け出す心配のない肥料を使うことがおすすめです。

窒素過多で尻腐れ病が発生している場合、トマトの葉が濃い緑色になり、丸まっている状態が窒素過多の目安となるので、判断がしやすいです。

マイガーデンベジフルは、窒素成分が多くない家庭菜園向けの追肥としておすすめの肥料です。

酸性土壌では尻腐れ病の発生が増えるため、苗の植え付け段階で土壌のpHが6.0~6.5になるようにチェックしましょう。

プランター栽培で、あらかじめphが調整された土(肥料入りやph調整済みと書かれている場合)では、酸度が原因である可能性が低いです。

私も使っていますが、酸度計を使って測ること、カルシウムを含む苦土石灰をph調整の段階で使うことがポイントです。

プランターで育てている場合、用土が足りず、根から吸収できる水の量が不足することがあります。

ミニトマトやトマトを育てる場合、プランターの形が丸でも長方形でも、深さが30cm以上、1株に対して15Lは必要ですので、プランターを確認してみましょう。

【農薬】防除・予防方法

農薬で予防する

  • トマトの尻腐れ予防スプレー

農薬は、同じ病気や害虫に対しても、使用できる野菜の種類が決まっています。そのため、野菜ごとに使用する農薬を分ける必要があります。
農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、その作物に適した薬剤を選びましょう。農薬は劇薬であるため、子供の手の届かない場所に保管してください。

トマトの予防の段階で散布する必要がありますがカルシウムを含むおすすめのスプレーがあります。

トマトの尻腐れ予防スプレーを発生してしまった株のその後成長が望まれる果房(花)にスプレーします。

尻腐れ病の治療方法と発生後の対策

発生した場合の対処法

  • 農薬でも治療方法は無い
  • 苦土石灰を撒く
  • 水分不足の場合もあるので水やりをしっかりとする

苦土石灰のデメリット

  • 土から根が吸収するまで時間がかかるので効果が遅い事
  • 土壌の酸度が変わってしまう(アルカリに近づく)こと

まず、発生した果実は回復することがないので撤去します。

即効性を求めて改善したい場合は、カルシウムを含む肥料を与えることが最も簡単です。家庭菜園でできる最も簡単な対策は苦土石灰を撒くことです。

苦土石灰は、マグネシウム(苦土)を含むカルシウム(石灰)肥料で、植え付け時のpH調整に使うだけではありません。

石灰を撒くとpHも上がってしまうので、アルカリ土壌にしたくないという人や即効性を求める人は、リキダスをジョウロで撒くのが最もおすすめです。

リキダスには肥料成分は入っていませんが、野菜がおいしく育つための微量要素が含まれているので、定期的に散布するとおいしい野菜が健康に育ちます。

被害があまりに多い場合は、葉に与えると即効性があるダーウィンを使うのがおすすめです。

水分不足の場合は、水を与えることで回復することもあるので、様子を見てみましょう。

この記事の画像はちぃ@澤田菜園(@Sawada_farm)さんm.ヤマヤマ(@yanman99)さんからご提供いただきました。
ご協力ありがとうございます。

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