- 種類別マルチ押さえのメリット・デメリット
- マルチ押さえを選ぶ際の注意点
- 家庭菜園でおすすめのマルチ押さえと使い方
マルチ押さえは「U字ピンと黒丸のセット」がおすすめです。
プラスチック製のものは1年ほどで壊れることが多いため、基本的には使い捨てになります。
ピンを使うとマルチがぴんと張れるので、マルチ作業には必須のアイテムです。
家庭菜園でマルチをするメリット・デメリット!
- 雑草が生えないから雑草抜かなくて良い
- 地温をあげられて早く育てられる
- 病害虫を防げる
- コストがかかる
- 設置に手間がかかる
マルチを行うためには専用の資材を購入する必要があるため、実施していない方も多いかもしれません。また、初心者の場合は手順がよくわからず、どの資材を選べばよいか迷うことがあるでしょう。
なお、マルチの方法については別の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
通常、マルチを土で押さえる方法もありますが、今回はマルチ押さえピンを使用する利点について解説します。
マルチを押さえるピンは土や石で代用可能!ピンは必須では無い!
実際には、マルチを固定する際には、土を寄せて被せるだけでも十分です。
もし大きめの石があれば、マルチの四隅や間にいくつか置くことで、やや不格好ではありますが、しっかりと固定することができます。見た目を気にしない場合には、土や石でマルチを押さえる方法も有効です。
私も最初は土を使ってマルチを固定していましたが、家庭菜園ではピンを使用する方が一人でも簡単に作業でき、確実にマルチシートを押さえられるため、とてもおすすめです。現在では、私もピンを使っています。
ここでは、土ではなくマルチ押さえピンを使用するメリットとデメリットをご紹介します。
マルチ押さえのメリット
- マルチをしっかりと押さえられ風で飛ばない
- マルチがピーンと簡単に一人で張れる
- マルチ押さえ以外の用途にも使える
- 土で押さえた場合の「徐々に土が流れてしまう」を防止
マルチをしっかりと押さえられ風で飛ばない
マルチ押さえを使用すると、土をかけた場合に比べ、土が飛んだり薄くなったりせず、マルチをしっかりと固定できます。
風でマルチがバタついたり緩んでしまうことに不満がある方は、マルチ押さえを試すことでその問題が改善されるかもしれません。
また、風でバタつく原因は、畝を作ってすぐにマルチを張ると、時間が経つにつれて畝が沈み、土とマルチの間に隙間ができることが考えられます。
この問題は、畝を作ってから2〜3日置いてからマルチを張ることで改善できる可能性があります。
マルチがピーンと簡単に一人で張れる
マルチ押さえを使うと、マルチを張る際に片側ずつ固定でき、一人でも簡単にきれいに張ることができます。
また、少し緩んでしまっても差し直しが簡単なため、一人でもピンと張った『鏡面張り』が実現できます。
マルチを押さえる以外の用途にも使える
- 防虫ネットや不織布を固定するピンに
- 人工芝や防草シートを止めるピンに
- パイプや支柱を固定するのにも使える
マルチ押さえは種類によって用途が異なります。マルチを押さえるだけでなく、不織布や防虫ネットでトンネルを作る際に、その端を固定する目的でも使用可能です。
「プラスチック製のT型のタイプ」ではこの使い方が難しいため、他の用途にも使いたい場合は、「鉄製のピンタイプ」がおすすめです。
押さえた土が徐々に流れるのを防止
畑でマルチの端を土で押さえようとする際、土を盛ろうとしたら畑に十分な土がなくて困ったことはありませんか?
私も家庭菜園でなるべく狭い面積に多くの野菜を育てたいと考えています。そのため、農家のように通路を広くとっておらず、通路を掘ってマルチの上にかぶせる土が足りないという問題が生じました。
その結果、薄く盛った土が雨で流され、風でマルチが剥がれてしまうという状況に陥ってしまいました。
そこで、マルチ押さえを使用すれば、狭い畑でも長期間にわたりマルチをきれいに維持できることがわかりました。
マルチ押さえのデメリット
- コストがかかる
- マルチには穴が開く
- 永遠には使えずいずれ壊れる
- 鳥に持っていかれる可能性も
コストがかかる
マルチ押さえは使用する資材によって異なりますが、1本あたり10円から50円ほどの費用がかかり、初期投資が必要です。
プラスチック製は折れやすく、使い捨てに近い形での使用が一般的です。しかし、鉄製のしっかりとしたものを選べば何年も使用できるため、最初から耐久性の高いものを選ぶことがポイントです。
マルチには穴が開く
マルチ押さえは、マルチに刺して使用するため、どうしても穴が空いてしまいます。マルチを何度も再利用したい方にとっては、気になる点かもしれません。
プラスチック製で挿し口が大きいタイプは、比較的大きな穴が空きますが、鉄製のピンタイプなら、穴はそれほど大きくなりません。また、差し直しを頻繁に行わなければ、目立つほどの穴は空かないため、気にならないでしょう。
永遠には使えない。いずれ壊れる
マルチ押さえは使い方によって異なりますが、「鉄製のピンの太さが細いもの」や「プラスチック製のT型タイプ」は、丁寧に扱っていても、刺す際に土が硬かったり、石に当たったりして曲がることがあるため、永続的には使用できません。
特に「プラスチック製のT型タイプ」は折れやすいため、長期間の使用を考えている方には「太い鉄製のピン+黒丸」がおすすめです。
鳥に持っていかれる可能性も
これは私の実体験ですが、「丸型の突起がある鉄性タイプ(赤やシルバーなど)」はカラスが多い地域ではくわえて持っていかれることがあります。
カラスが遊びで「ただピンを抜いてマルチの周りに散乱させる」ことや、「巣を作る材料として抜いて持っていくこと」も実際に見られました。
「しっかりと埋めても土から少し出ている丸型のタイプ」には、カラスが多い地域では特に注意が必要です。
素材と形状で選ぶ!マルチ押さえピンの違いは?
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タイプ | プラスチック(T型) | 鉄ピン(U型)+黒丸 | 鉄ピン(丸型) | 鉄ピン(U型) |
耐久性 | すぐに折れる事も | 何年も使える | 何年も使える | 細いと曲がる |
コスト | 1本20円位 | 1本40円位 | 1本30円位 | 1本30円位 |
マルチを押さえる度 | 横幅広い物が良い | しっかり止まる | しっかり止まる | 本数が必要 |
他の用途 | マルチ専用 | 黒丸が取れるタイプなら | マルチ専用 | 用途多数 |
カラー | 黒・灰色 | シルバー | 赤・シルバー | シルバー |
おすすめの人 | コストで選ぶ人 | 長く使いたい人 | カラスがいない人 | 用途を絞らない人 |
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マルチ押さえにも色々な種類があり、価格以外でも違いがそれぞれあります。
実際に全部使ってみた私が使った感じでどんな違いがあるかを紹介します。
プラスチック製のT型
- 安い
- 1本から販売されている事が多い
- すぐに折れたり曲がる
- 使い捨ての場合が多い
プラスチック製のマルチ押さえのメリットは、コストが安いことと、1本単位でホームセンターなどで手に入れやすい点です。
ただし、土が少しでも固いとすぐ折れてしまったり、強く刺すときに曲がりやすくなります。丁寧に使えば何度も使用できますが、1シーズンの使い捨てタイプと考えた方が良いでしょう。
大体のパターンは「コの字タイプ」「T型タイプ」の2つですが、コの字はすぐに折れるのでやめましょう。
長く使用したい場合は、「コの字タイプよりもT字タイプ」の方が曲がりにくいように感じます。
鉄製のピン(U字型・コの字型)だけ
- プラスチックより長年使える
- マルチ押さえ以外に用途がある
- やや高め
- 1本単位ではあまり販売されていない
- 形によっては押さえが弱い
- ピンが細いと折れてしまう
- シートが破れやすい
鉄でできたU字型やコ字型のピンのみを使って押さえるタイプがあります。形状はさまざまで、U字型やコ字型などがあります。
ただ基本的にマルチ押さえとして使う場合は「鉄のピンだけ」では使わず、プラスチックの黒い丸と一緒に使います。
ピンだけではマルチを押さえる力があまりにピンポイントすぎて足りないからです。
プラスチック製と異なり、防草シートや人工芝の固定、家庭菜園でトンネルを作る際のネットを押さえるピンとして、さまざまな用途に利用できます。
形状によって異なりますが、U字型やコ字型は押さえる面積が狭いため、数を多く使う必要があり、細いためにマルチシートが破れやすいこともあります。
鉄製のピン(丸型)だけ
- プラスチックより長年使える
- U字型やコの字型のピンより押さえる面積が広い
- やや高め
- 1本単位ではあまり販売されていない
- 鳥に持っていかれる可能性も
「鉄製の丸形ピン」で、押さえる部分がU字型よりも広いため、しっかりと押さえられるというメリットがあります。色は赤やシルバーなど多様で、メーカーによってさまざまです。
「U字型の鉄ピン」と同様にいろいろな用途に使用できますが、刺す場所が1本なので「トンネルのネットの裾を押さえる用途」には適しておらず、マルチ押さえ専用として使用することになります。
カラスが多いエリアでは、ピンを抜かれて巣作りに使われることもあります。
鉄製ピン(U型・コの字型)とプラスチックの黒丸のセット
- プラスチックより長年使える
- しっかりと押さえられる
- 高い
- 黒丸を外せばピンだけでも使えるタイプも
先に紹介した鉄製のU字型ピンに、プラスチックの黒い丸(黒丸)が付いているタイプです。
このタイプは押さえる面積が広く、鉄製の丸型とU字型のメリットを併せ持っています。その分、値段は高くなりますが、しっかりとマルチを押さえ、美しく張ることができます。
鉄製のピンの部分と黒いプラスチックの部分がくっついているタイプもありますが、別れている方が鉄ピンだけでも使えて使い勝手が良いので外れるタイプを選びましょう。
また、飛び出る部分がないため、フラットなデザインなのでカラスに持っていかれる心配もありません。
全部使ってみた!マルチ押さえピンおすすめランキング4選!
各マルチ押さえの特徴をふまえて、私がおすすめするなら何が一番おすすめかをランキング形式で紹介します。
1位:U字鉄製ピンとプラスチックの黒丸
最もおすすめしたいのは、「U字ピンと黒丸のセットでの利用」です。
U字ピンには、黒丸が分離できるタイプと、黒丸がくっついているタイプの2種類がありますが、分離できるタイプを選ぶことをおすすめします。
分離できることで、U字ピンとしても利用できるため、トンネルネットを固定するピンとしても役立ちます。
ピンが細いと折れたり曲がったりする恐れがあるため、ある程度の太さと長さがあるものを選ぶ方が良いでしょう。
長さが20㎝以上であればしっかりと刺さり、太さが3㎜から4㎜あると折れにくいと思います。
\ 一番オススメなのは黒丸のセット /
2位:丸型の鉄製のピン
丸型の差し込み口を持つ鉄ピンもおすすめです。
次に紹介するUピン単品タイプよりも、折れ曲がる可能性は少し低いと思います。また、丸い部分を手で簡単に持って差し込むことができるため、U字型のピンに比べて押さえる面積が広く、しっかりと固定できます。
唯一残念なのは、丸い部分がくちばしで掴みやすいため、カラスがいるエリアでは抜かれて持ち去られたり、散乱したりする可能性があることです。
カラスの被害が気になる方は、先ほど紹介した黒丸タイプを検討してみてください。
\ カラスが気にならないならこれもあり /
3位:プラスチックのT字型
プラスチックのタイプは耐久性が低いため、硬い土に挿すとすぐに曲がって使えなくなってしまうというデメリットがあります。このため、数多く用意しておき、折れたら次を使うという心構えが必要です。
また、丁寧に使うことで壊れない場合や、土が柔らかいと折れにくいこともあるため、必ずしも折れてしまうわけではありません。
残念ながら他に用途はありませんが、マルチを押さえる能力としては非常に優れており、T字の部分がしっかりとマルチを抑えてくれるため、これは大きなメリットです。ちょっと試してみたい方は、プラスチック製のものから始めてみるのも良いでしょう。
\ すぐ壊れるけどしっかりと押さえられ初期コストは安い /
4位:U字型の鉄製のピンのみ
U字ピンだけでもマルチは押さえられますが、食い込んでしまうため、マルチが破れてしまったり、押さえる面積が狭いため、何本も必要になります。
また、細いタイプを選ぶと鉄製でも簡単に折れ曲がってしまうので、ある程度の太さがあるものを選びましょう。
他の用途で使える可能性があるのは良い点ですが、マルチ押さえとしては黒丸と一緒に使うのが最適です。
\ 黒まるも一緒に買おう /
1つの畝(うね)を作るのにマルチ押さえは何本いる?
畝(60㎝×250) | 横(狭い部分) | 縦(長い部分) |
必要な本数 | 8本 | 12本 |
上の表は、私が実際に横幅60㎝、長さ250㎝の畝(うね)に「鉄製ピンと黒丸」を刺した場合の本数を示しています。
必要なピンの本数は20本でした。これがなかなかの数になるんですよ。しっかり押さえたいので間隔を狭く設定しましたが、間隔を広げれば4本ほどは節約できると思います。
マルチ押さえの必要本数は、畝(うね)の横幅と縦幅によって変わります。
一般的には、縦(長い部分)は1m間隔でピンを刺し、端っこ(狭い部分)は少し狭い30㎝間隔くらいで抑えると、しっかり押さえられます。
U字型の鉄ピンは押さえる面積が狭いため、通常より多く刺す必要があります。また、しっかりと押さえたい場合は、さらに間隔を狭くして刺すことを検討すると良いでしょう。決められた本数はないため、状況に応じて調整してください。
マルチ押さえピンはDIYで自分で作れる?
午後からイチゴ畝🍓2本目マルチ掛け完了〜🤗
— m.ヤマヤマ (@yanman99) November 28, 2021
引き続き自作マルチ押さえ制作〜
畝の真ん中用と端っこ用〜👍マァそれなりに使えそう〜😅#100円競馬 今日のジャパンC🐎3連複と馬連❗️的中🎯
当たったけど、赤字でした〜🥴 pic.twitter.com/mGHKNs5kNU
マルチ押さえのピンを自作している人もいるようです。
クリーニング店のハンガーをU字型に曲げたり、専用の工具が必要ですが、工事用の「番線」と呼ばれる安価な針金を自分でカットして使用する人もいます。
私の意見としては、マルチ押さえを使う人は、ある程度の面積をマルチすることが多いと思うので、必要な本数も多くなるでしょう。
本数が増えると自作するのは大変なので、コストメリットは低いと考えています。
逆に、自作できる程度の狭い面積(1畝や2畝)であれば、プラスチックのマルチ押さえを1本単位で購入してコストを下げたり、土で押さえる方法でも十分だと思います。
マルチ押さえは100円ショップにある?
マルチ押さえピンは100円ショップでも販売されていますが、通常は6本などの少ない本数しか入っていないため、やや割高感があります。しかし、狭い面積をカバーする場合にはうまく活用できるかもしれません。
ホームセンターでは100本単位で販売されていることが多いですが、これは1畝(うね)を押さえるために必要な本数が意外と多いためです。多くの本数が必要な場合は、まとめて購入した方が経済的なことが多いです。
自分がマルチを行う場所に必要な本数を考えて購入することが大切です。