
- マルチやトンネルビニールに穴あけ器の作り方
- 購入する場合のメリット・デメリット
- 穴をあける場合の穴のサイズや間隔

マルチに穴開けする道具の作り方を解説!ビニールトンネルにも使える物も紹介します。
マルチに穴を開ける器

購入する場合
- マルチ穴あけ器
- ホーラー
- 【火を使う】マルチ穴あけ火口
家庭菜園でマルチを買う場合は「穴の無いマルチ」を購入するのをおすすめします。
面積によりますがマルチはロール単位で売っており、家庭菜園規模で使う場合には1本使うのにかなりの年数かかり「穴あき」まで揃えるとコストもかさむし本数も増えます。
一方で「穴の無いマルチ」に自分で穴をあければ、野菜毎に違う植え付けの間隔(株間)にも対応出来て1本で色々なシーンに使えます。
また、穴をあけるのは家庭菜園ではマルチ以外にビニールトンネルがあります。
ビニールトンネルでは換気が必要で、ビニールの裾を上げ下げしなくても良い「穴あきビニール」が非常におすすめですがホームセンターで販売しているビニールは穴の無いタイプである事が多いです。
マルチ穴あけ器はタイプによってはトンネルビニールにも穴をあけられるので便利ですよ。
自作する場合
自作する場合
- ペットボトル穴あけ器
- スチール缶穴あけ器
- 【火を使う】スチール缶穴あけ器
- 【火を使う】スチールパイプ穴あけ器
マルチ穴あけ器は簡単に自作する事が出来てわざわざ購入する必要はありません。
穴をあける方法は大きく2通りで「人力で力で穴をあけるタイプ」と「火を使ってマルチを溶かすタイプ」があります。
火を使って溶かすと有害物質や匂いが気になるという人もいるかもしれませんが個人的には気になる程ではないのかなと思いますし作業が楽なので便利ですよ。
私の考えでは家庭菜園では【火を使う】スチール缶穴あけ器が最も簡単に綺麗に穴があくのでおすすめです。
ペットボトル穴あけ器
ペットボトルのメリット
- お金がかからない
- 安全にできる
ペットボトルのデメリット
- 制作に時間がかかる
- 数が多いと割と疲れる
家庭菜園では十分な役割を果たせるのが500mlのペットボトルを使って穴あけするタイプです。
ポイントは「固い強度のあるペットボトルを使う事」と、「三角のギザギザの角度が60度位になるように切る事」です。
やわらかいペットボトルだと綺麗に刺さらない、角度を間違えると穴が綺麗に空きません。
作り方の手順を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。
スチール缶穴あけ器
スチール缶のメリット
- マルチにしっかりと刺さって穴が空く
- 耐久性が多少ある
- お金がかからない
スチール缶のデメリット
- カットするのにニッパーが必要
- アルミ缶では柔らかすぎるのでNG
- 穴が小さめになる
市販の穴あけ器も金属で出来ていますが、同じ様にスチール缶(コーヒー缶が候補)を使って作る事ができます。
このタイプはサイズが5.4㎝位の穴になり苗などを植えるには少し小さく、玉ねぎ、ニンニク、人参などに向いているサイズになります。
大きめのキュウリやトマト等の苗を植える場合は、植え付け時にぐっと穴を広げてあげても良いですがそれならシャベルで穴をあけても同じ気もします。
作る手順を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。
【火を使う】スチール缶穴あけ器
火炎スチール缶メリット
- ガスバーナーやトーチなど種類がいくつかある
- 穴がきれいに空きゴミを回収しなくて良い
- 作業が楽
火炎スチール缶のデメリット
- 場合によっては匂いが気になる
- 火を使うのでやけど注意
マルチもトンネルビニールもビニールなので火で簡単に溶けます。
溶けるといっても「ジュ」っとつければ魔法のように「シュ」と一瞬で穴があき、ビニールがちじむのでペットボトルや缶の様にビニールのゴミが出ないので便利。
少しビニールの焼ける匂いはありますので気になる人はマスクなどつけるといいでしょう。感動するほど本当にきれいに丸ができます。
ガスバーナーを穴をあけたスチール缶に取り付けて焼く方法もありますが、やってみると空気が上手く入らずガスだけ出るなど結構怖かった(成功する方法もあると思う)ので簡単で安全な方法を紹介します。
バーベキューなどをやるタイミングだと最適ですが、スチール缶の中に燃える炭を1つ入れてトングで持って穴をあけるだけです。
スチール缶の底をバーナーで熱くして穴を空けてもいいですが冷えると再度熱くする必要があり効率も悪く手間がかかります。
作り方の手順を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。
【火を使う】スチールパイプ穴あけ器
火炎パイプのメリット
- パイプが長いので作業は簡単
- 穴が簡単にあく
火炎パイプのデメリット
- 穴が小さくなる
- 冷めると再度燃やす必要がある
- パイプを買う必要がある
スチール缶に炭を入れる方法と原理は同じですがパイプを熱くして穴を空ける方法です。
バーナーや家庭用コンロなどでパイプを熱くしますが、パイプを持つ手はやけど注意なので手袋などをして下さい。
パイプの穴の大きさによりますが基本的に穴が小さくなるので、マルチ用というよりはビニールトンネルの換気穴として考える方がよいでしょう。
スチールパイプが無い家の方が多いと思いますが、スチールパイプはホームセンターでカットしてくれる・短い物も売っています。
作り方の手順を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。
購入する場合

購入する場合
- 【人力】マルチ穴あけ器
- 【人力】ホーラー
- 【火を使う】マルチ穴あけ火口
自作するのはめんどくさいという人は穴あけ器が売っているので購入する事も可能です。
家庭菜園なら「人力であける穴あけ器」が候補になり、数が多いので腰が痛いという場合は立って穴があけられるタイプやホーラーなどを選ぶとよいでしょう。
マルチ穴あけ器

マルチ穴あけ器は自作もできますが少しレベルが高いアイテムが商品として売っています。
色々な種類がありますが植えたい野菜を考えて穴の大きさに注意が必要です。
「4㎝位」が玉ねぎ・ネギ・ニンニクなど小さい穴で良い野菜向けで、「6㎝位」がキュウリやトマトなどの野菜苗に適したサイズです。
自作する場合との違いは「耐久性」と、「マルチシートのゴミが溜まって回収が簡単な事」です。
私も1つ持っていますが、スチール缶に炭を入れる方法(自作)が簡単だったのでその方法に移行してからは使っていません。
わざわざ火を起こすのが面倒という人は基本的に壊れない為一生使えるので1つ持っておくのも便利ですよ。価格もそこまでしません。

一回一回しゃがむのは腰が痛いという人は立ったままさせるタイプも販売しています。
何本も植えるので大変な人にはこちらがおすすめです。

ホーラー

農家でも使われてる道具ですが株式会社サンエーが販売している「ホーラー」という商品があります。
基本が3種類ですが、高さや穴の大きさで更にそれぞれ種類かあります。
ホーラーの種類
- 穴をあけるだけ・・・マルチ兼穴あけ
- 立ったまま穴をあけつつ苗も植える・・・開閉式移植兼穴あけ
- しゃがんで穴をあけつつ苗も植える・・・開閉式小型移植器
挿すだけで穴があくのはもちろんですが、挿すだけで”植え付け用の土も周りに準備される””株間も計測できる”等市販の自力で穴をあけるタイプよりも機能が多い農家など苗を多く植える人向けのアイテムです。
玉ねぎなど苗をそのまま入れるだけで植え付けまでを、土に機械を挿すだけで出来るというのは非常に効率的。家庭菜園ではここまで必要ではないかもしれません。
動画で使い方を紹介します。下記をクリックしてください。



【火を使う】マルチ穴あけ火口

市販の商品でも火(バーナー)を使って穴をあけるタイプもあります。
専用の道具が販売されており、立ったまま株間も計算できて簡単に火で穴をあけられる商品です。値段が高いのと、専用の道具を使わないといけないのはデメリットですが綺麗に穴があけられます。
動画で使い方を紹介します。下記をクリックしてください。


ビニールに穴を開ける場合カッターやハサミは止めた方が良い!
今回紹介したマルチに穴をあける方法は、下記の火を使う方法ならトンネルビニールの換気用に穴をあけるのも可能です。
トンネルビニールにも使える
- 自作:【火を使う】スチール缶穴あけ器
- 自作:【火を使う】スチールパイプ穴あけ器
- 購入【火を使う】マルチ穴あけ火口
トンネルビニールに穴をあける時の注意点ですが、カッターやハサミでトンネル換気用に穴をあけるのは要注意です。
トンネルのビニールは「農ビ」が基本的で、安いビニールの場合「農ポリ」を使うことになると思います。一番高級なのは「農PO」ですがこれはビニールハウス用なので家庭菜園では選ばないでしょう。
農ビ・農ポリは特性として「裂けた場合にサーーと裂けやすく穴が広がりやすい」という特徴があります。
トンネル支柱にビニールトンネルをかけてハサミやカッターで穴をあけると、正円にならない限り裂けるポイントが出来てそこから穴が広がります綺麗なトンネルがベロンベロンになります。(実体験)
こうなるとビニールの補修が必要になったり、かなり見た目も保温効果も悪いのでハサミやカッターで穴をあける場合は、事前に綺麗な円を「台紙を使ってカッターでテーブルの上であける」等にした方が良いです。
家庭菜園ではスチール缶が便利!缶の穴のサイズ比較表!
缶の画像 | 穴のサイズ | 缶の種類 | メーカー |
---|---|---|---|
![]() | 7.2㎝ | ツナ缶 | はごろもフーズ |
![]() | 7.5㎝ | サバ缶 | マルハニチロ |
![]() | 7.4㎝ | あずき缶 | ホテイフーズ |
![]() | 8.2㎝ | サンマ缶 | マルハニチロ |
![]() | 6.3㎝ | クラムチャウダー | キャンベル |
![]() | 6.3㎝ | デミグラスソース缶 | ハインツ |
![]() | 4.00㎝ | コーヒー缶 | キリンビバレッジ |
身近で手に入りそうなスチール缶のサイズを比較しました。
私のおすすめの「スチール缶に炭を入れて穴をあける方法」で使う場合など参考にして下さい。
穴をあける大きさと間隔!対応する作物も紹介

マルチやトンネルビニールに穴をあける時の穴の大きさ・穴の間隔について「市販の穴あきタイプ」を参考に紹介します。
自分で穴をあける時の参考にして下さい。
マルチに穴をあける場合

穴の無いマルチに穴をあける時の目安を紹介します。
2条植えや1条植えなどあまり困らない場合をのぞき、「60㎝・90㎝・120㎝」の畝幅で穴の開け方をわかりやすく図をつけました。
実際に販売されている「日本農業システム」のマルチのサイズを参考におすすめの野菜と一緒に解説します。
マルチのサイズ別に穴の配置を紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。
トンネルビニールに穴をあける場合
ビニールトンネルに穴をあける場合は「コーヒー缶」(4.0㎜)で穴を空けると丁度よいサイズで、穴からジョウロで水やりもできるサイズです。
基本的にはトンネル両側にそれぞれ、13.5㎝間隔で穴を空けると通常タイプになります。
さらにトンネルの天井に同じ間隔であけると更に換気ができるタイプになります。喚起穴が増えれば増えるほど、暑い時期にトンネル内の温度を下げることができます。
トンネルビニールをする場合はマルチを一緒にする事で生育不良や発芽不良を防ぐことが出来ます。
まとめ
- 種類次第でトンネルビニールにもマルチにも穴をあけられる
- 炭をスチール缶に入れてトングが最も簡単
- 購入するのも1つ持っていれば一生使える
家庭菜園で使えるマルチシートの穴あけ器の作り方を紹介しました。
マルチ資材の違い、マルチ押さえの違いなども別記事で解説しています。