家庭菜園で出来るそうか病の簡単な対策と駆除の仕方を学びます。
- そうか病が発生する原因
- そうか病の予防方法
- そうか病の治療方法
ポイント
そうか病は乾燥すると発生しやすいので水をしっかり与える事と輪作するのが大切です。
見た目は皮を厚く切ると食べられるので家庭菜園では問題にならない事も多いです。
農薬での予防は石原フロンサイドが効果的。
そうか病の被害状況と発生する原因
発生する時期と気温
- 気温:高温・乾燥
- 時期:5月~6月頃
そうか病の症状と原因
- 被害部分が盛り上がったり、深くめり込んだりする
- 網目状のヒビが入ったりする
- 土の中にいる細菌が原因
そうか病は高温で土が乾燥することで発生が抑制されます。暑い日が続く場合は、水をしっかり与えることも大切です。
そうか病にかかると見た目が非常に悪くなり市場価値がなくなるため、農家では大変嫌われますが、家庭菜園では問題ないという考え方もあります。
なぜなら、厚く皮をむけば普通のジャガイモと同じく食べることができるからです。ただし、皮を食べるのは控えた方が良いです。
被害が酷くなると連続して毎年発生するなど対処が必要ですが、収穫量が少なくなるわけではありません。
そうか病には「そうか病」と「粉状(ふんじょう)そうか病」の2種類があり、症状は似ていますが対策が異なります。
家庭菜園では見分けるのは難しいため、どちらにも効果がある対策を紹介します。
そうか病の原因は細菌で、土の中にいる菌が野菜の葉や茎などから侵入することで発病します。雨の跳ね返りで感染しやすくなるため、水の管理も重要な防除のポイントです。
そうか病の被害が出る野菜
こんな野菜にそうか病は発生しやすいです。
そうか病の防除・予防対策
防除・予防の2パターン
- 無農薬で出来る予防法
- 農薬を使う予防法
【無農薬】防除・予防方法
無農薬で予防する
- 乾燥しないように水やりを十分に行う
- 土づくり(未熟な堆肥を入れない・PHを調整)
- そうか病に対抗性がある品種を選ぶ
- 種芋の健全な状態の物を選ぶ
- 輪作する(ナス科を前年に植えない)
乾燥しないように水やりを十分に行う
乾燥する事でそうか病は発生しやすいので、いもが成長する時期に水をしっかりと与えることが大切です。
土づくり(肥料成分・PHを調整)
アルカリ性土壌ではそうか病の発生が多くなるので、土壌のpHを5.5~6.0に保つようにしましょう。
日本の土壌は雨の影響で酸性に傾きやすいため、酸度がアルカリに偏っている場合には、石灰などのアルカリ資材を使用しないことが対策になります。
未熟な堆肥を使用するとそうか病が発生しやすくなるため、完全に熟成した堆肥を選びましょう。
バーク堆肥などの有機堆肥はそうか病の発生を助長することがあるので、頻繁にそうか病が発生する畑では使用を控えるのが良いです。
耐性のある品種を使う
そうか病に耐性がある種も発売されているので、昨年そうか病が発生した場合は、それらの種を使うことをおすすめします。
「アイノアカ」や「春あかり」などは耐病性のある品種で、人気の「キタアカリ」や「男爵」はそうか病にかかりやすい品種です。
また、種芋を植え付ける段階で健康で病気になっていないものを選ぶことも大切です。
輪作をする
家庭菜園で最も簡単にできる方法の一つは、輪作を行うことです。
ジャガイモと同じナス科(トマト、ナス、ピーマンなど)の作物が前作にならないようにし、同じ場所での栽培は3~4年間隔をあけることが重要です。
【農薬】防除・予防方法
農薬で予防する
- 石原フロンサイド 粉剤
農薬は、同じ病気や害虫に対しても、使用できる野菜の種類が決まっています。そのため、野菜ごとに使用する農薬を分ける必要があります。
農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、その作物に適した薬剤を選びましょう。農薬は劇薬であるため、子供の手の届かない場所に保管してください。
石原フロンサイド 粉剤がおすすめです。前年に発生した畑に、苗の植え付け前に散布します。
そうか病の治療方法と発生後の対策
発生した場合の対処法
- 農薬でも治療方法は無い
一度発病すると、残念ながら治療方法はありません。そうか病は葉や茎ではなく、芋そのものに発生するため、収穫するまで気づかないことが多いです。
そのため、発病した場合には翌年の対策を講じる必要があります。
次回の栽培で病気が発生しないよう、植え付け前に予防農薬を散布し、防除に努めましょう。
この記事の画像はくりまさ@amuriruma(@rainsnowwing)さん、サイコヤロー(@Psycho_YA_Low)からご提供いただきました。
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