- 堆肥の種類の違い
- 堆肥を入れる意味
- 家庭菜園でおすすめの堆肥
家庭菜園で使う堆肥で迷ったら安価に手に入る牛糞堆肥がおすすめ。
毎年堆肥を使うと10年くらいで土がよくなります。次の年に違う種類の堆肥も使ってみよう。
苦土石灰と使う時は植え付けの2~3週間前、有機石灰(牡蠣殻等)と使う時は2週間前に土に入れましょう。
堆肥の種類・成分・各資材の特徴
動植物性 | 窒素(N) | リン(P) | カリ(K) | 石灰(Ca) | 微量要素 | 価格 | 肥料効果 | 微生物活発効果 | 土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | C/N比 | PH | 効き目 | メリット | デメリット | 使用量/坪 | 使用量/㎡ | 100均 | ホームセンター | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
牛糞(ぎゅうふん)堆肥 | 動物 | 0.9% | 1.0% | 1.2% | 21 | アルカリ性 | 緩やかに長く効果が持続 | 低価格で土壌改良効果が高い。 | 入れすぎるとリンとカリが過剰になる。肥料効果は弱い。 | 20L(7.4kg) | 5.4L(2kg) | 20L | 398円 | ||||||||||
豚糞(とんぷん)堆肥 | 動物 | 3.9% | 9.7% | 3.5% | 6.6% | 亜鉛・銅 | 9 | アルカリ性 | 即効性 | 肥料効果が高いので肥料として使え微量要素も含む。 | 土壌改良効果は弱い。 | 2L(1㎏) | 1L (0.5㎏) | 15㎏(30L) | 627円 | ||||||||
鶏糞(けいふん)堆肥 | 動物 | 2.8% | 4.3% | 3.1% | 17.0% | 7 | アルカリ性 | 即効性 | 低価格で肥料効果が高いので肥料として使える。 | 土壌改良効果は弱い。 | 3.3L (1.3㎏) | 1L (0.4㎏) | 5㎏(15L) | 298円 | |||||||||
馬糞(ばふん)堆肥 | 動物 | 0.8% | 1.0% | 0.7% | 15 | アルカリ性 | 緩やかに長く効果が持続 | 土壌改良効果が非常に高い。 | コストが高い。 | 20L (7㎏) | 6L(2.1kg ) | 8㎏(20L) | 698円 | ||||||||||
もみ殻堆肥 | 動物 | 2.1% | 1.8% | 0.6% | ミネラル・ケイ酸 | 13 | アルカリ性 | 緩やかに長く効果が持続 | ケイ酸を含むので野菜が元気に育つ効果もある。 | 購入すると高くあまり販売されていない。 | 20L (6kg) | 6L(1.8kg) | 12㎏(40L ) | 1980円 | |||||||||
腐葉土 | 動物 | 0.4% | 0.1% | 0.1% | 30 | 中性 | 緩やかに長く効果が持続 | 土壌改良効果が非常に高い。無料で自作可能。 | 買うとと高い。 | 18L(5kg ) | 5.4L(1.5kg) | 8㎏(30L) | 698円 | ||||||||||
バーク堆肥 | 動物 | 1.2% | 0.7% | 0.5% | 27 | アルカリ性 | 非常に緩やかに長く効果が持続 | 土壌改良効果が高い。 | 買うとと高い。 | 36L(13kg) | 10.8L(3.9kg) | 9㎏(25L) | 899円 | ||||||||||
生ごみ堆肥 | 動植物 | 2.6% | 1.4% | 1.2% | 亜鉛・銅 | 9.9 | 中性 | 即効性 | 肥料効果が高く微量要素も含む。無料で自作で可能。 | 投入するゴミにより成分は変わる。購入はできない。 | 1.6㎏ | 0.5㎏ | 無料 |
- 牛糞(ぎゅうふん)堆肥
- 豚糞(とんぷん)堆肥
- 鶏糞(けいふん)堆肥
- 馬糞(ばふん)堆肥
それぞれの堆肥の特徴を紹介します。
まず第一に知っておくべきは、堆肥の成分は販売されている商品ごとに異なるということです。
例えば、同じ牛糞でも傾向はありますが、すべての商品が同じ成分ではありません。これは、牛が食べているエサや、牛糞以外にオガクズや稲わらのような副資材が含まれているか、どの程度含まれているかが異なるためです。
同じ種類の堆肥で比較して細かく分析するのは難しいので、家庭菜園レベルでは「完熟堆肥であるか」「どんな堆肥を使うか」で判断すれば大丈夫です。
牛糞(ぎゅうふん)堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
0.9% | 1.0% | 1.2% | なし | なし | 弱い |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
強い | あり | あり | あり | 動物性 | 安い |
牛の糞に、おがくずやもみ殻、ワラ、ウッドチップなどの植物性副資材を混ぜて発酵させたものです。
食べているエサが藁などの植物の為、栄養成分は低く土をふかふかにする土壌改良の効果が高いです。
他の堆肥とも共通していますが、きちんと発酵させた物「完熟堆肥」を選べば近所に気になるような匂いはありません。
安価で手に入れやすく使いやすいので最も家庭菜園初心者におすすめな堆肥です。
豚糞(とんぷん)堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
3.9% | 9.7% | 3.5% | 6.6% | 亜鉛・銅 | 強い |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
あり | 弱い | 弱い | 弱い | 動物性 | 高い |
豚のふんに、おがくずなどを堆積させて発酵させたものです。
豚は油粕など栄養価が高い物を食べるので肥料分を多く含みます。
豚糞(とんぷん)堆肥は牛糞(ぎゅうふん)と鶏糞(けいふん)の中間の成分で、肥料分も高く微量成分である鉄や亜鉛も含んでいます。
価格は少し高めで、土壌改良効果もありますが肥料分が多いので元肥えとして肥料として使う方法がおすすめ。
なかなか手に入りにくいので家庭菜園では鶏糞の方がコストも安く同じように使えるのでおすすめです。
鶏糞(けいふん)堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
2.8% | 4.3% | 3.1% | 17.0% | なし | 強い |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
弱い | 弱い | 弱い | 弱い | 動物性 | 安い |
鶏のふんに、おがくずなどを堆積させて発酵させたものです。
採卵鶏の糞を使っている資材がほとんどですが、採卵糞は餌に卵の殻を使っているので石灰(カルシウム)分を多く含みます。
また、豚糞と比較すると窒素は少し低くリン・カリが多い特徴があります。
鶏糞堆肥は豚ぷん堆肥と同じく肥料成分が多いので、堆肥としてよりも元肥えとして肥料で使う方法がおすすめです。
馬糞(ばふん)堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
0.8% | 1.0% | 0.7% | なし | なし | 弱い |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
強い | 強い | 強い | 強い | 動物性 | 高い |
馬のふんに、ワラなど植物性の資材を堆積させて発酵させたものです。
馬糞堆肥は牛糞堆肥と同じように馬が藁など植物性のエサを食べているので、土壌改良効果が高く土をふかふかにするので堆肥としておすすめですが価格が牛糞よりも高いです。
肥料成分が牛糞よりも少なく、排水性など土壌改良効果は高く、収穫量や野菜の品質が牛糞堆肥よりアップするといわれています。
少し金額が高くても土壌改良効果が高い堆肥を使ってみたい人にはおすすめ。
もみ殻堆肥
保水性 | 保肥力 | 排水性 | 土壌改良効果 |
高い | 低い | あり | あり |
微生物活発効果 | 肥料効果 | PH | 使い方 |
あり | なし | アルカリ性 | 融雪剤 マルチング 株元で乾燥防止発芽率の向上 |
もみ殻(お米の殻)に米ぬかや鶏糞をサンドイッチ状にして発酵させたものです。
粘土質の土に混ぜると排水性が向上、砂質の土に混ぜると保水性が向上します。
ちなみに、もみ殻を炭にした物がもみがら燻炭で土壌改良剤として、生のもみ殻は保水性は無く排水性があるので粘土質の土に混ぜて排水性向上の目的で使われます。
農家などでは自作する事ができますが家庭菜園ではもみ殻が手に入りにくいので作りづらく販売もあまりされていません。
腐葉土
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
0.4% | 0.1% | 0.1% | なし | なし | なし |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
強い | あり | あり | 強い | 植物性 | 高い |
腐葉土は広葉樹の落ち葉を、土などを間に重ねながら積み重ねて、微生物が増えるように発酵させたもので植物性の堆肥です。
市販もされていますが、自分で落ち葉を集めて作る事も可能です。
市販されている商品でも「ドブのような臭いがする」完熟していない腐葉土も残念ながら販売されています。
この場合、2週間程土の上においておけば臭いも気にならなくなり、市販品でも1ヶ月土の上に置いておくと完熟して安心して使えます。
土壌改良効果が強く肥料成分はほとんどないので、土壌改良をメインしたい場合に使いたい堆肥ですが買うと値段が少し高いです。
バーク堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
1.2% | 0.7% | 0.5% | なし | なし | 弱い |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
高い | 強い | あり | 強い | 植物性 | 高い |
樹皮を発酵させて作られた堆肥です。腐葉土との違いは発酵のスピードです。
腐葉土は落ち葉の為分解のスピードが早く、バーク堆肥は樹皮が素材として大きいので分解スピードが遅いです。
分解のスピードが遅いのでゆっくり効果が効いてくる堆肥で、堆肥として土に混ぜる以外に土の上にマルチのようにして使うという方法もあり少し使い方にバリエーションがあります。
樹皮は炭素を多く含んでおり分解の過程で窒素を大量に使うので、窒素飢餓になる事があります。
窒素飢餓を防止する為に、窒素肥料の硫安を90g/㎡程一緒に撒きましょう。土になじむまで年単位かかるので撒きすぎないというのもポイントです。
生ごみ堆肥
窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 微量要素 | 肥料効果 |
2.6% | 1.4% | 1.2% | なし | 亜鉛銅 | あり |
土壌改良効果 | 保水性 | 保肥力 | 排水性 | 種類 | 価格 |
あり | あり | あり | あり | 動植物系 | 無料 |
家庭から出る生ごみを土と混ぜて発酵促進剤の米ぬか等を混ぜて発酵させた堆肥。
投入する生ごみが植物性か動物性か等によって肥料成分は変わるが一般的に肥料成分が高いので完熟した堆肥として使う場合、肥料分を考慮して通常の堆肥の量の30~40%減で使うのが良いです。
入れたゴミによって成分が変わります。
堆肥を使う理由は土壌改良効果
- 保肥力
- 排水性
- 保水性
- 土をフカフカにする
肥料を入れるのに堆肥を入れる必要があるのかと思う人もいますよね。
化学肥料など肥料だけ与えていると、土が硬くなって野菜が根を広げられず生育が悪くなるというデメリットがあります。
そこで堆肥を一緒に与える事で、土がふかふかになり野菜が根を広く張ることができるというメリットが生まれます。
野菜の根が広く張ると、栄養分を吸収するのは根なので肥料など栄養分を多く摂取できるので大きく野菜が成長して実もしっかりつきます。
それだけでなく「肥料成分が長く持続する保肥力」「排水性が向上して水はけが良くなる」逆に「水はけが良すぎる砂質の土地は保水性が向上する」という土壌改良効果が堆肥にあります。
堆肥は野菜作りには不可欠ですが入れる順番に注意が必要です。
堆肥を撒く時期とタイミング
堆肥を土に混ぜ込むのは一般的に苗の植え付けの3週間前といわれています。
そして2週間前に石灰、1週間前に肥料を混ぜて当日に植え付けを迎える流れです。
実はこの流れは、消石灰を使う場合なんです。堆肥と消石灰が反応してガスが出るので間を空ける必要があります。
早く入れておくと、未熟堆肥だったとしても完熟堆肥になってしまうのでリスクが低いからこの流れが基本として紹介されています。
これはJA全農でも紹介されており、私の勝手な推測ではありません。
「完熟堆肥」「苦土石灰・有機石灰(カキ殻・ホタテ貝など)」を一緒に使う場合は、どちらも一緒に入れて大丈夫です。
つまり、2週間前に「堆肥と石灰」・1週間前に「肥料」・「植え付け」という流れで大丈夫です。
家庭菜園では植え付けの日時が限られている事もあるので「苦土石灰や有機石灰を使うなら、2週間前に堆肥と石灰と一緒に入れる」でもOK。
完熟堆肥と未熟堆肥の見分け方
- 色がきちんと黒いか
- 森の土のような匂いがするか、臭くないか
- 一緒に入っている木や草がポロポロになっているか
- 水分でベトベトしていないか
堆肥には未熟たい肥と完熟たい肥があり、完熟たい肥を使うのが大切なポイントです。そこで、完熟堆肥かどうかを見極める方法をご紹介します。
まず、色が黒くなっていることは完熟のポイントの一つです。見た目で判断しやすいですね。
次に、匂いも重要です。完熟堆肥は森の土のような匂いがします。
「鶏糞や牛糞は臭いから近所迷惑で使えない」と言われることがありますが、それは発酵が進んでいない粗悪品を買ってしまった場合です。完熟した堆肥は臭くないので、近所迷惑になることはありません。
堆肥は植物系のワラや木の破片が一緒に入って発酵されますが、未熟なものは植物性の資材がしっかりと形を残しており、ポロポロな状態にはなっていません。
また、サラサラしておらず、水分が多くベトベトしているものも未熟な証拠です。
ホームセンターで販売されている堆肥でもあまりに安いものは未熟な場合がありますので、「完熟堆肥」と書かれているものを選ぶようにしましょう。
未熟堆肥は良くない理由
- 発酵する際に発生するアンモニアや二酸化炭素で根を痛める
- 窒素飢餓になる
完熟していない堆肥を土の中に入れると、そこで発酵が進みます。
この発酵時に発生するガス(アンモニアや二酸化炭素など)は根を傷めるだけでなく、最悪の場合は苗が枯れてしまうこともあります。
また、未熟堆肥は有機物なので、微生物が分解しようとする際に土中の窒素を使います。
その結果、土中の窒素が不足し、野菜の成長に必要な窒素が足りなくなる(窒素飢餓)ことにつながります。
未熟堆肥を使う場合の注意点
- 植え付け1ヶ月前に堆肥を土に入れる
- 一緒に米ぬかもパラパラ撒くとスピードUP
未熟堆肥を買ってしまった人も安心してください。未熟堆肥も完熟させる方法があります。
例えば、腐葉土を買ってドブ臭い場合はまだ発酵が進んでいないので、袋から開けて土の上に広げておいて1ヶ月すれば完熟腐葉土になります。この時に米ぬかも一緒に撒いておくと発酵がより促進されるでしょう。
それ以外の堆肥でも、苗の植え付けの1ヶ月前に土にすきこんでおけば発酵堆肥になります。
「堆肥を土に入れるのは植え付け2週間前で大丈夫」と言われますが、未熟堆肥の場合は2週間では足りません。
未熟堆肥だと結果的に堆肥を入れているのに野菜がうまく育たないという事につながります。
堆肥の適切な量と使い方
坪当たり (L施肥量) | 坪当たり (㎏施肥量) | 平米当たり (L施肥量) | 平米当たり(㎏施肥量) | ざっくり | 換算式 | 参考 商品の容量 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
牛糞(ぎゅうふん)堆肥 | 20L | 7.4kg | 5.4L | 2kg | ― | 1L=0.37㎏ | 15㎏/40L |
豚糞(とんぷん)堆肥 | 2L | 1㎏ | 1L | 0.5㎏ | ― | 1L=0.5kg | 15㎏/30L |
鶏糞(けいふん)堆肥 | 3.3L | 1.3㎏ | 1L | 0.4㎏ | ― | 1L=0.4kg | 3㎏/8L |
馬糞(ばふん)堆肥 | 20L | 7㎏ | 6L | 2.1kg | ― | 1L=0.17kg | 7㎏/40L |
腐葉土 | 18L | 5kg | 5.4L | 1.5kg | 用土に3〜4割程度 | 1L=0.27kg | 5㎏/18L |
もみ殻堆肥 | 20L | 6kg | 6L | 1.8kg | 用土に1割程度 | 1L=0.3kg | 12㎏/40L |
生ごみ堆肥 | ― | 1.6㎏ | ― | 0.5㎏ | 用土に3〜4割程度 | ― | ― |
バーク堆肥 | 36L | 13kg | 10.8L | 3.9kg | 用土に2〜3割程度 | 1L=0.36㎏ | 6.5㎏/18L |
1坪あたり/1㎡あたりの堆肥を撒く量の早見表
- 1坪あたり(リットルなら20L、キログラムなら7.4㎏)
- 1平米あたり(リットルなら5.4L、キログラムなら2㎏)
堆肥を入れる量は表を参考にしてください。
堆肥袋にはリットル表記とキログラム表記がありますが素材の密度によって違うので「何リットル=何キロ」と一概に言えません。
例えば、同じ1リットルでも軽い素材で空気をいっぱい含んでいる馬糞堆肥は0.2㎏になる一方で、粒状に詰まっている鶏糞堆肥では0.4㎏になるという事です。
リットルをキロに直すのは、袋に両方書いてある場合は目安にできる、もしくは㎏で計るしかありません。
毎回計りを使って計測するのが正しい量になるのでおすすめです。
私は調理で使う計りに汚れないようにポリ袋をかけて、100円ショップで買ったプラスチックのボウルをのせて毎回軽量しています。専用の計りを買うのもよいと思います。
そして何より同じ堆肥でも肥料分などが違うので「パッケージに施肥量が書いてある」のでしっかり見て守る事です。
堆肥の疑問&質問
堆肥で初心者が疑問に思う内容を質問形式でまとめています。
堆肥でよくある質問一覧
質問クリックすると該当箇所にジャンプ!
堆肥と化学肥料の違いは?
- 堆肥と化学肥料の違いは?
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堆肥は土づくりや土壌改良(排水性・保肥力・保水性)の向上に使われるため、野菜が育つための肥料分としては基本的に使用されません。
野菜の成長に必要な窒素・リン酸・カリウムの補給は元肥え・追肥という形で行います。
肥料には種類があり、化学肥料といって人工的に肥料成分を調整したものと、有機肥料という天然素材のものがあります。
鶏糞や豚糞の堆肥は、堆肥であるものの肥料成分が非常に多いため、土壌改良目的ではなく肥料として使用される傾向にあります。
堆肥と腐葉土の違いは?
- 堆肥と腐葉土の違いは?
-
堆肥と腐葉土の違いは、その形状と原材料の発酵によるものです。堆肥は牛糞などの動物の糞尿や植物由来のバークを原料としています。一方、腐葉土は落ち葉や木の葉が原料です。
また、腐葉土は落ち葉の形を残していますが、堆肥は完熟しており形状がなく、ほぼ土の状態です。
どちらも土壌改良に使用されますが、どちらか一方をずっと使い続けるよりも、さまざまな有機物をすき込んだ方が畑の土壌微生物にとっても良いです。
堆肥とぼかしの違いは?
- 堆肥とぼかしの違いは?
-
堆肥と腐葉土の違いは、その形状と原材料の発酵によるものです。堆肥は牛糞などの動物の糞尿や植物由来のバークを原料としています。一方、腐葉土は落ち葉や木の葉が原料です。
また、腐葉土は落ち葉の形を残していますが、堆肥は完熟しており形状がなく、ほぼ土の状態です。
どちらも土壌改良に使用されますが、どちらか一方をずっと使い続けるよりも、さまざまな有機物をすき込んだ方が畑の土壌微生物にとっても良いです。
堆肥と苦土石灰の違いは?
- 堆肥と苦土石灰の違いは?
-
堆肥も苦土石灰も土壌改良の為に使われます。苦土石灰は、苦度(マグネシウム)と石灰(カルシウム)を補給でき土の酸度(PH)をアルカリに傾ける為に使われます。
一方退避は土をフカフカにする、排水性・保水性・保肥力を向上するために使います。苦土石灰の場合は堆肥と一緒に土に混ぜてもガスなどが発生しにくいので問題ありません。
堆肥と元肥の違いは?
- 堆肥と元肥の違いは?
-
元肥(もとごえ)は野菜の初期の成長を助ける分の肥料成分を補う為に苗の植え付け前に土に入れる肥料の事をさします。
生育途中で追加で入れる肥料を追肥(ついひ)と言います。これに対して堆肥は土壌改良目的で植え付け前に入れるもので肥料成分は基本的にはありません。
ただし、鶏糞・豚糞は堆肥ですが肥料成分が多いので肥料として使われる事が多く、元肥で使われます。
堆肥によって微生物が違う?
- 堆肥によって微生物が違う?
-
堆肥を入れる事によって堆肥の中に含まれる有機物を分解するために、色々な微生物が増えますが堆肥の種類によって微生物の種類が変わります。
微生物がいる事によって病害虫が増殖するのを防いだり、肥料成分を保ったりと土づくりには欠かせない存在です。
同じ堆肥を使っていると同じ微生物しか増えないので、毎年堆肥の種類を変えるなど色々な堆肥を使う事で微生物の種類も増えて長い目で見ると美味しい野菜が作れるよい土になります。
堆肥はなんて読む?
- 堆肥はなんて読む?
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堆肥は「たいひ」と読みます。
堆肥の保管方法は?
- 堆肥の保管方法は?
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家庭菜園で使う堆肥は基本的に袋を開けたら使い切る、安いからといって大量購入しないで使う分を買うのが良いです。
開封後に保管する場合は、雨に当たらないように濡れない場所で袋に入れて保管します。余って翌年に使うなどは、堆肥の劣化もあるのでおすすめしません。
堆肥袋の便利な使い方は?
- 堆肥袋の便利な使い方は?
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堆肥袋は上下を切って行燈(あんどん)にしたり、防虫ネットや不織布を丸めて保管したりするのにも使えます。
厚手の袋なので使い勝手が良く非常に便利なので単純に捨てるのは勿体ないので、私は毎年保管しておいて行燈用に取っておいています。
行燈で使う場合は内側が黒などではなく、日光を通す透明な色の袋を使いましょう。
ペレットタイプのメリットは?細粒ってなんて読む?
- ペレットタイプのメリットは?細粒ってなんて読む?
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堆肥にはペレットタイプの物があり少々割高ですが撒きやすいというメリットがあります。
粉状だと風で飛んで撒いた堆肥が無駄になってしまう事もあり得ますが、ペレットなら風で飛散しません。
ペレットではないですが細粒(さいりゅう)タイプもあり、同じように飛散防止のメリットがあります。
堆肥の使用期限は?
- 堆肥の使用期限は?
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基本的にはしっかりと密封し直射日光を避け、なるべく1年以内に使い切るようにしましょう。使わない場合は開封しないで雨風しのげる場所で保管、翌年使うなどがおすすめです。
保存状態が悪いと、湿気などで固まったり本来の効果が現れない事があります。
堆肥を与えてすぐに植えるのはいいのか?
- 堆肥を与えてすぐに植えるのはいいのか?
-
完熟堆肥は遅くとも植え付け2週間前までには土に混ぜましょう。
植え付け前には、石灰・肥料と一緒に与える事が基本だと思いますが、完熟堆肥を使う場合、苦土石灰や有機石灰(牡蠣殻石灰・ホタテ貝石灰など)と一緒に2週間前植え付け2週間前で大丈夫。
ガスが発生する・窒素飢餓になるのを防ぐため間をあけて植え付け1週間前に肥料を混ぜましょう。
未熟堆肥の場合は完熟するまで時間がかかるので、植え付け1ヶ月前に土に入れましょう。
堆肥は100円ショップに売っている?
- 堆肥は100円ショップに売っている?
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堆肥は100円ショップには売っていません。苦土石灰や赤玉などは100円ショップにありますが、堆肥はホームセンターや通販などで購入しましょう。
堆肥を与えすぎるとどうなるのか?
- 堆肥を与えすぎるとどうなるのか?
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堆肥は土壌改良の効果があるとはいえ、肥料成分が含まれています。
そして過剰に与えすぎると翌年にも肥料分が持ち越され、毎年堆肥を与えることで肥料成分が知らない間に過剰な土になっている事が考えられます。
窒素が過剰になる事が多く、病害虫の発生助長、発芽不良。軟弱徒長などにつながります。
野菜がうまく育たない場合、自分で土壌診断をできるキットも販売されているので実際に測定して堆肥や追肥量を調整するのがおすすめです。
家庭菜園で周辺住民から苦情が来ないか?堆肥の臭い対策は?
- 家庭菜園で周辺住民から苦情が来ないか?堆肥の臭い対策は?
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堆肥を与えて臭くて周辺住民から苦情がくるのではないか、鶏糞はやめておいたほうが良いのかという心配があると思います。
使っている私が教えるこの答えは「完熟している堆肥」は全く臭くないので鶏糞でも牛糞でも問題になる事はないという事です。
残念ながらホームセンターでも未熟な堆肥は販売しているので「完熟」と書いた堆肥を買う事、未熟な物を買ってしまったら1か月前に土に混ぜて完熟させる事が対策になります。
あまりに安い堆肥は未熟な事があるので安すぎる物を避け、多少高いランクの物を買うのがおすすめです。