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家庭菜園で出来る土壌改良方法

家庭菜園で出来る土壌改良方法
この記事でわかる事
  • 土壌改良補助剤の違い
  • 土壌改良補助剤と堆肥の違い
  • 土壌改良補助剤の使い方
ポイント

堆肥以外で土壌改良に使う土壌改良補助剤の使い方と特徴を紹介します。
堆肥だけで土壌改良がうまくいかない人におすすめです。

もくじ

土壌改良補助剤の種類と違い

土壌改良補助剤
  • もみ殻燻炭
  • バーミキュライト
  • ピートモス
  • パーライト

土壌改良補助剤は色々な種類がありますが、主にこの4つです。

先に結論を述べるとそれぞれの違いとおすすめの使い方はこのような感じです。

土壌改良補助剤使い方
パーライト(黒曜石)粘土質で水はけが悪い場合に
パーライト(真珠岩)砂質で水持ちが悪い場合に
バーミキュライト水はけ・水持ちどちらの場合にも、野菜生育の向上、育苗の覆土
ピートモス(酸度調整前)砂質で水持ちが悪い場合で酸性に土を傾けたい場合に、プランターのじゃがいもやブルーベリーの土
ピートモス(酸度調整後)砂質で水持ちが悪い場合に
もみ殻燻炭砂質で水持ちが悪い場合に、野菜生育の向上、融雪剤、マルチング、株元で乾燥防止発芽率の向上

それぞれの違いを細かく説明します。

もみ殻燻炭

玄米を精米する際に出るもみ殻を400度以下の低温で炭化させたのがもみ殻燻炭です。

燻炭化する事で普通のもみ殻を土に入れるよりも、もみ殻に含まれている微量要素のケイ酸・銅・マンガンなどのミネラル成分が野菜が吸収しやすい状態になるというメリットがあります。

ケイ酸を与えると植物が元気に育ち、病害虫に強くなります。肥料成分はほとんど含まれていないので、窒素過多になる心配も無いです。

土壌改良効果は、もみ殻の表面に細かい穴があり、土に投入すると排水性の向上にもつながるので水はけが悪い土を改良できます。逆に、もみ殻は680倍の水分を含む事ができる資材なので保水性の向上にもつながるので水はけが良すぎる土でも保水効果があります。

土にアルカリ性の資材なので大量に投入するとアルカリに傾きすぎる可能性があるので注意。投入量の目安は土の10~20%程、1坪で3L程を入れるようにします。

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バーミキュライト

バーミキュライトは、花こう岩の風化によってできた蛭石(ひるいし)を800~1000℃で焼成したものを細かく砕いた物です。

肥料成分は原料の鉱物には含まれますが、成分が水や土に溶け出すことはほぼないので肥料効果はありません。土と混ぜたりして土壌改良材で使われます。その容積の25~30%の水を吸収するので保水力を向上します。

一方で粒間に隙間があるので排水性も向上するため根腐れ防止にもなります。また無菌なのは最初だけですが高温で作られているので菌がないため、育苗や挿し木等で使われ病害虫発生予防効果にもつながりますが消毒や殺菌効果はないので後から虫がついたりする事はあります。

大粒と小粒のものがありますが、小粒のバーミキュライトが育苗用にはおすすめ。育苗の時に、種子の約3倍の厚さを培養土に埋めた種の上にかけてあげると発芽率や苗が健康に育つ効果があります。

1970年~80年にアメリカのリビー鉱山ででアスベストの含有が問題になりました。現在の日本では販売されるバーミキュライトに産地の表示義務がないことから、確認できないのが現状です。

労働安全衛生法で製造について厳しくなっていますが、建材に含まれる物とは違い長時間接触するわけではなく、アスベストが含まれていても微量で風で飛んでしますので健康上の心配は無いです。

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ピートモス

ピートモス

ピートモスは水草などの植物が堆積して出来た土で、非常にふわふわして軽いので保水性がある事酸度調整しないピートモスは強酸性である事の2つの特徴があります。

基本的な土壌改良効果は、非常に軽く水を吸収させると保水力があるので、保水性が悪い土を改良します。

酸度が「調整された物」はPH6前後の中性「無調整の物」はPH3~4の強酸性の2種類があります。

土壌改良目的や種まき用の培土で使う場合は「調整された物(中性)」を使います。

ブルーベリー栽培やジャガイモ栽培では酸性土壌を好むので「無調整の物(強酸性)」を使うと効果的。

具体的には、ブルーベリーの土は、ピートモス:鹿沼土が5:5の割合が良いです。

じゃがいもの土はpH 5~6の酸性が適正なので、既に土がこのPHの範囲であれば植え付け時にアルカリに傾ける石灰は不要です。もしPH6より強いアルカリの場合は土の3割ほどピートモスを入れましょう。

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パーライト

パーライトの種類
  • 黒曜石パーライト・・・排水性(水はけ)の向上
  • 真珠岩パーライト・・・保水性(水持ち)の向上

パーライトは火山岩や珪藻土などを高温加熱して、水分を蒸発させることによって作られ非常に軽く水分を含む隙間があるので土壌を軽量化する特徴があります。

肥料成分は原料の鉱物には含まれますが、成分が水や土に溶け出すことはほぼないので肥料成分はありません。バーミキュライト同様に土と混ぜたりして土壌改良材で使われます。

「黒曜石パーライト」と「真珠岩パーライト」の2種類があり同じパーライトでも正反対の性質があるので使用時は注意が必要です。

黒曜石パーライトは水はけが悪い・根の発育が悪い場合に土に混ぜ排水を向上させます。逆に、真珠岩パーライトは水持ちを良くするので砂質などの場合に土に混ぜ保水力を向上させます。

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土壌改良補助資材と堆肥の違いは?

堆肥と土壌改良補助剤の違い
  • 堆肥・・・肥料成分を含んでいる場合もあり土壌改良効果がある
  • 土壌改良補助剤・・・肥料成分は無く土壌改良効果がメイン、育苗でも使われる

植物性の腐葉土やもみ殻堆肥、動物性の牛糞・馬糞堆肥などの堆肥も土壌改良資材です。

今回紹介してる「土壌改良補助剤」も同じように土壌改良効果がありますが、堆肥と違い肥料効果はほぼ無く、土壌の排水性や保水性を向上させる土壌改良に特化しています。

また、ここで紹介してる資材は土に混ぜて畑の土壌改良に使う他に育苗で使われる事もあるという特徴があります。無菌であったり、肥料成分が邪魔しない事もあって育苗時の覆土(種に土をかぶせる)事で種の発芽や成長を促す効果があります。

もみ殻燻炭の使い方

もみ殻燻炭の使い方
  • 融雪剤
  • マルチング
  • 株元で乾燥防止発芽率の向上
  • アブラムシ予防

もみ殻燻炭は土に入れて土壌改良する以外に、融雪剤、マルチング材、乾燥防止材として使えます。

豪雪地帯等で「春に土を出して早く苗を植えたい」など雪を早く溶かしたい事があります。黒い色が太陽光を吸収して、撒いていない場所と比べてかなり雪解けが早まるので農家でも雪の上が黒くなる位撒いて融雪剤として使います。ナトリウムなど塩分を含む融雪剤とは違い雪が溶けても、そのまま土に成分が溶けて土壌改良効果につながるので安心です。

また、黒マルチのように畝(うね)を1~2cmの厚さで覆うようにするとマルチ同様の効果があったり、ニンジンなど乾燥すると発芽がうまくいかない種を蒔く時に1㎝程土に被せてあげると発芽率が向上します。これは、燻炭化する前の通常のもみ殻でも可能です。

他にも、アブラムシがもみ殻燻炭の匂いを嫌い寄り付かなくなる忌避効果もあると言われています。

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ピートモスとパーライトの違い

ピートモスとパーライト
  • ピートモス・・・保水性が高いが排水性は無い。基本的には強酸性。
  • パーライト・・・種類によって保水性も排水性もある
共通点
  • 肥料効果は無い
  • 培土(プランターや育苗の土)として使う
  • 値段は同じくらい

ピートモスとパーライトはかなり違います。

土を酸性に傾けたい場合はピートモス、保水性を高めたい場合は真珠岩パーライトか酸度調整済のピートモス、排水性を高めたい場合は黒曜石パーライトを使えば良いです。

ピートモスは酸度調整されていない物とされている物の2種類があり、されていないと強酸性なのでプランターでのじゃがいも栽培やブルーベリー栽培で使われます。

パーライトも2種類あり、黒曜石パーライトは排水性、真珠岩パーライトはピートモスと同じく保水性があるので種類によって効果が真逆です。

ピートモスとバーミキュライトの違い

パーライトとバーミキュライト
  • パーライト・・・種類によって保水性も排水性もある
  • バーミキュライト・・・保水性/排水性/保肥力がある、微量要素やケイ酸を含むので野菜が元気に育つ
共通点
  • 肥料効果は無い
  • 種類を選べばどちらも保水/排水効果がある

一般的な土壌改良や育苗の覆土にはバーミキュライトを使い、パーライトは軽量化にも向いている・保温性があるので室内等で鉢植えを釣り上げる場合や、観葉植物などインテリアの鉢植えを育てる場合にもよく使われます。

パーライトには2種類あり、水はけをよくしたいときには黒曜石パーライト、保水性を高めたければ真珠岩パーライトという違いもあるので注意が必要です。

それに対して、バーミキュライトも真珠岩パーライトと同じような働きをしますが、保水性はバーミキュライトの方がある場合が多いです。

ピートモスの代用方法は?

ピートモスの代用品
  • 生ごみ堆肥で使う場合・・・おがくず、米ぬか、竹パウダーなど
  • ブルーベリー用土で使う場合・・・微紛硫黄とパーライトを使う

ピートモスの特徴は保水性と強酸性である事です。

生ごみ堆肥を段ボールで作る場合にピートモスを使う場合は、代用品として使える資材が色々あるので代用しましょう。米ぬかは無料でコイン精米機などで手に入りやすいです。

ブルーベリー栽培の用土では、ブルーベリーが酸性土を好むので使いますが、酸性に傾けるのは硫黄でも大丈夫です。(ブルーベリー協会でもおすすめしています)

ブルーベリーは PH4.5前後が適正で、PHを1下げるには土10リットルに対して硫黄が10g必要です。

PHを 2.0下げるのには、ブルーベリー1本に対して 硫黄600~1000グラムが必要になります。

使う土は、黒曜石パーライトを使いましょう。ピートモスと同じく保水性をもっている土で代用可能です。

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