- つる割れ病が発生する原因
- つる割れ病の予防方法
- つる割れ病の治療方法
つる割れ病は株全体に広がると萎れが回復しなくなりやがて枯れます。
ウリ科の野菜に多く発生するのでウリ科を連作しないように輪作しましょう
農薬での予防はGFベンレート水和剤が効果的。
つる割れ病の被害状況と発生する原因
- 気温:20度~30度
- 時期:5月~9月頃
- 天気の良い日中などに茎葉のしおれが観察され、下位葉から黄化
- 根の地際部が裂ける(割れる)
- 株の地際の茎はだいだい色になり、ヤニを出して萎れて細くなる
- 土の中にいるカビ菌が原因
株の下の部分の葉が黄色く枯れていきますが、上部の葉は晴天の日中にはしおれていますが、曇りや雨の日には回復します。
株全体に広がると回復しなくなり、やがて枯れてしまいます。
苗の根に近い茎の部分が橙色に変色し、黒いインクのような液体が発生することもあります。
茎は縦に裂けたり、白いカビが生えることもあります。
畑の土が乾燥している状況でも発生しやすいですが、過湿と乾燥の差が激しい時にも発生しやすくなります。
つる割れ病の主な原因はカビ菌です。
カビ菌が葉の表裏の気孔から侵入し、症状を引き起こします。また、カビが残留したり、越冬して翌年に再発することもあります。
風や振動によってカビが空中を漂い、他の植物に感染が広がることもあります。
つる割れ病の被害が出る野菜
つる割れ病はウリ科の野菜を中心に発生しやすいです。
【発生前】つる割れ病の防除・予防対策
- 無農薬で出来る予防法
- 農薬を使う予防法
病気が発生する前に出来る「無農薬で出来る要望策」「農薬を使った予防策」を紹介します。
(無農薬)防除・予防方法
- 輪作する
- つる割れ病に対抗性がある品種や接ぎ木を選ぶ
輪作をする
発生した病気を治すことはできませんが、異なる野菜では同じ病気が発生しない場合もあります。そのため、同じ野菜を同じ場所で連作しないように注意することが重要です。輪作を行うことも効果的な方法です。
ウリ科の作物は連作障害が代表的な問題です。例えば、キュウリやスイカ、メロンなどは同じ場所での栽培を4年程度空けることが推奨されています。
耐性のある品種を使う
輪作計画をうまく立てて栽培を行い、あまり空けられない場合は接ぎ木苗を使用します。
つる割れ病に耐性がある接ぎ木苗も発売されているので昨年発生したなどの場合は対策します。
ウリ科に発生しますが同じウリ科のカボチャには発生しないので、カボチャを接いである「きゅうりの接ぎ木苗」が販売されています。
ホームセンターで確認するのは難しいので、種苗店で探してみましょう。
(農薬)防除・予防方法
- GFベンレート水和剤
家庭菜園ではGFベンレート水和剤がおすすめで予防として散布します。
【発生後】つる割れ病の治療方法と対策
- 太陽熱消毒で菌を殺す
いったん発病すると、残念ながら治療方法はありません。発病した株は、株ごと引き抜き、畑の外に持ち出して焼却処分やゴミとして処分します。
畑の中で土にすき込むと、土に菌が残り、翌年に再発したり、他の野菜に広がる原因となるため、必ず外に持ち出します。
つる割れ病の菌は太陽熱の高温で死滅するため、「太陽熱消毒」は家庭でできる有効な方法です。ただし、土の温度が十分に上がる夏にしか行えないので注意が必要です。
(農薬)治療方法
- 農薬でも治療方法は無い
いったん発病すると、残念ながら治療方法はありません。発病した株は、株ごと引き抜き、畑の外に持ち出して焼却処分やゴミとして処分します。
畑の中で土にすき込むと、土に菌が残り、翌年に再発したり、他の野菜に広がる原因となるため、必ず外に持ち出します。