ネットフェンスの用途
- 防虫・防風フェンス
- 防獣フェンス
- 畑の区画を区切るフェンス
- 目隠しフェンス
- ドックランのフェンス
家庭菜園や庭がある人がネットフェンスをDIYで作ろうと思った時は、こんな事で困っていますよね。
私は戸建ての庭でドックランとして作りましたが、結果的に畑の区画との境界・防虫防風フェンスも兼ねています。
具体的に見ていきましょう。
防虫・防風フェンス
防風フェンスとして使用する場合、風が強い地域や台風が多い地域で特に効果を発揮します。
例えば、ビニールハウスを使用している場合、ハウスの周囲をすべてフェンスで囲み(ハウスの高さより高く設置する必要があります)、設置したネットの20倍の距離まで風を弱める効果が期待できるとされています。これにより、ハウスが風で飛ばされるのを防ぐことができます。
また、防虫フェンスとして使用することで、作物周辺の雑草から害虫が飛来するのを防ぐことが可能です。
たとえ自宅で雑草管理を徹底していても、周辺の家が雑草だらけの場合、そこから害虫が飛んできて作物を荒らす原因となることがあります。そのため、良好な環境で作物を育てたい方や、周辺からの害虫侵入を防ぎたい方には、防虫フェンスの設置をおすすめします。
さらに、家庭菜園や農業での対策として、フェンスの代わりに背の高い植物(例:ソルゴー)を周囲に植える方法もあります。この方法では、防風・防虫効果を得られるだけでなく、収穫後にこれらの植物を緑肥として畑にすき込み、土壌改良も行えるため、一石二鳥の効果が期待できます。
防獣フェンス(猫除けなど)
家庭菜園の区画に小動物などの害獣が侵入しないようにしたいと考える方も多いでしょう。
猫がフンをしてしまう、キツネが入り込む、キョンが侵入する、イノシシによる被害に悩んでいるなど、それぞれの害獣に対して困っている方は少なくありません。
特に、イノシシのように本格的な破壊を引き起こす害獣に対しては、電気柵などの設置が必要になる場合もあります。一方で、侵入を防ぐだけで対応できるタイプの害獣であれば、物理的な柵やフェンスを設置することで、被害を大幅に減らすことが可能です。
畑の区画を区切るフェンス
畑を隣の家や通路と区切りたい場合にもおすすめです。
ブロックで数百万円をかけて区切る事をせずともネットで区切る事で満足できる事も多いでしょう。
目隠しフェンス
隣の家や、目の前が道路で人目が気になる場合などにも使えます。
ブロック塀や完全なる目隠しを作るまでは必要ないんだけど、という程度の場合もネットの種類を選べば十分に可能です。
ドッグランのフェンス
家庭菜園をしている庭をお持ちの方の中には、ペットを飼っているご家庭も多いのではないでしょうか。
実際、私も犬を飼っており、ドッグランを作りたくて人工芝を敷いた区画と畑の区画を仕切るためにネットを設置しました。
このネットは、隣の家との境界線としても役立っています。隣家の庭にはセリ科の雑草が生えており、その影響でアゲハチョウの幼虫やカメムシが大量発生していました。しかし、ネットを設置したことで、これらの害虫が侵入してこなくなりました。
結果的に、ドッグラン用に設置したネットが防虫ネットの役割も果たしており、一石二鳥の効果を得られています。
DIYで検討出来るフェンスの仕組みと様々な部材
- フェンスの基礎・・・フェンスブロックとモルタル/支柱を挿すだけ
- フェンス本体・・・フェンスネット/メッシュフェンス/防風ネット
フェンスを作ろうと思い、色々と調べたところ、フェンスは基本的に「基礎」と「フェンス本体」の2つで構成されていることが分かりました。
業者に依頼する場合も、この基本的な工程は同じです。
フェンスの基礎には主に2つの方法があります。
1つ目は、支柱を地面に直接挿し込む簡易的な方法です。2つ目は、地面に固定用のブロックを埋め込み、そこにモルタルを流し込んで支柱をしっかりと固定する方法です。
フェンス本体は、この基礎に固定するだけなので、選ぶフェンスの種類に応じて支柱の仕様が異なることもありますが、基本的な考え方は同じです。
今回紹介する方法は、「基礎は単管パイプを地面に挿すだけ」「フェンスは防風ネットをパッカーで固定する」という簡易的なものです。他の方法についても、参考までに解説します。
フェンスの基礎
フェンスの基礎は2つのパターンがあります。
フェンスブロックとモルタル
- 完全に固定されるので風などでぶれる事がない
- モルタルはインスタントモルタルを使えば素人でもDIY可能
- 地面が硬くて掘れない場所でも設置可能
- 一度設置すると撤去などは気軽に出来ないので入念な計画が必要
- 壊すのには専用の電動ハンマー等でコンクリートを”はつる”必要があり大変
- しっかりと水平を取らないとブロックや支柱が傾いたり斜めになる
最もしっかり固定できる方法は、「地面にフェンスブロックを埋め、モルタルを流し込んで支柱を完全に固定する方法」です。
ただし、この方法で設置したものを撤去する場合、コンクリートを破壊する必要があります。その際は、電動ハンマー(ホームセンターでレンタル可能)などの工具を使用して破壊することになります。
業者の施工ほど完璧でなくても、モルタルは水を混ぜるだけで簡単に扱えます。水平をしっかり取ることができれば、DIYでも十分に可能です。実際に、素人の私でも挑戦して成功しました。ポイントさえ押さえれば問題なく仕上げることができると思います。
支柱を挿すだけ
- とにかくさせればいいので簡単
- 費用も掛からずいつでもやり直しや移動が出来る
- 地面が硬いととても苦労する
- 支柱を挿すためには深く穴を空ける必要があるので「突き棒」が必要
- 曲がってしまう事もある
完全に固定できなくても、しっかりと地面に刺さっていれば十分な場合も多いです。
支柱を地面に40〜50cmほど埋め込めば、激しくもたれかからない限り、多少斜めになることはあってもフェンスとして十分に機能します。
私が作ったフェンスも、支柱を地面に挿すだけで基本的に固定していますが、問題なく使用できています。
フェンス本体
DIYで作れるフェンスで実際に使えそうなフェンスを紹介します。
フェンスネット(ポリエチレン)
工事現場などでも使用されるポリエチレン製のフェンスは、高さが1m前後で、ネットに支柱を挿して固定することができます。
カラー展開も豊富で、工事現場ではオレンジが一般的ですが、茶色などを選べば家の外観を損なうことなく設置できるでしょう。
メッシュフェンス(金属)
私も一度検討しましたが、費用がかかることと、冬に雪が降るとフェンスが曲がってしまうため、取り外しができない点がネックとなり、導入を見送りました。
一見すると難しそうな印象を受けますが、基礎をモルタルとブロックでしっかり作れば、DIYでも可能だと思います。ただし、かなりの努力が必要です。作業のポイントは、支柱の設置を確実に行うことで、それ以外は比較的簡単な組み立て作業です。
フェンス本体はネットでも購入可能で、個人で入手することができます。
防風ネット
最初に紹介したフェンスネットについては、使用するネットの種類を選ぶだけです。農業用の防風ネットが販売されており、これを活用する方法があります。このネットは支柱に直接挿すのではなく、パッカーで固定したり、吊るしたりして使用します。
私はコストを抑えたいという理由でこの防風ネットを選びましたが、仕切りとして十分機能し、害虫の侵入も防げるため非常におすすめです。
豪雪地でも問題なし!取り外しができるフェンスの仕組み
- ドックラン用のフェンス
- アメリカンフェンス
- 【取り外し可能タイプ】塩ビパイプと直管パイプ
取り外し出来なくて良い人は、ブロック塀を作る(基礎をモルタルで固定)、メッシュフェンス(金属)を使う(支柱をモルタルで固定)などで良いでしょう。
ここでは、「取り外しができるタイプのフェンス」の種類を解説します。
【置くタイプ】ドックラン用のフェンス
- 四角や丸など決まった範囲を囲うのには向いている
- 置くだけなので簡単
- 置き型タイプなので四角に”囲わない”と自立しない
- 1枚1枚ある程度の重さがある
- しまっておくのにかさばる
本来はドッグラン用に作られているフェンスですが、特定の区画にフェンスを設置したい場合にも使用できます。
このフェンスは1枚1枚のパネルを組み合わせて、自由な形にすることができるタイプです。そのため、囲い込みをしないと自立しませんが、設置自体は簡単にできます。
1枚ずつ単独で使用する場合は、左右にコンクリートブロックなどで挟んで自立させることができますが、見た目があまり良くない点がデメリットです。
【置くタイプ】アメリカンフェンス
- 見た目がカッコよく金属フェンスのような見た目
- 「置くだけ」「基礎を作って完全固定」のどちらにも対応できる
- フェンスのサイズは種類があるが決まったサイズなので高さの柔軟性は低い
- 値段が高い
- 1枚1枚が結構重くかさばるので保管が大変
アメリカンフェンスは、金属製のメッシュフェンスのような見た目で、素人はもちろん、支柱をモルタルで固定できない場合でも、簡単に設置できます。フェンスは置いてつなげるだけで完成します。
色は黒やシルバーがあり、非常におしゃれでかっこいいので、DIYでも簡単にスタイリッシュなフェンスが作れます。
パーツが販売されているため、置くだけの方法を選ぶこともできますし、支柱をモルタルで固定して完全に固定することも可能です。先ほど紹介したドッグラン用フェンスとは異なり、1枚で自立するため、仕切りとしても簡単に使えます。
サイズにはいくつか種類がありますが、固定サイズは4種類で、設置方法(横設置か縦設置か)によって高さを調整できます。
たとえば、180㎝の高さにしたい場合、横幅は90㎝となるため、長い距離を覆う高いフェンスを作るにはかなりの枚数が必要になり、その分コストも高くなることがあります。
【取り外し可能タイプ】塩ビパイプと単管パイプ
- 最初の設置を頑張ればその後は抜き差しだけで簡単に撤去・設置が出来る
- 高さを自由に決められる
- 一番低コストで作れる
- 保管にかさばらない
- 塩ビパイプを設置するのに最初だけ手間がかかる
- 地面が50㎝以上穴があく場所じゃないと使えない
地面に穴を開けて塩ビパイプを挿し込み、直管パイプがはまる穴を作ります。
直管パイプのサイズにはぴったり合わないため、直管パイプの周りに配管用カバーを巻き、塩ビパイプの中でしっかり固定します。
ネットを直管パイプに固定しても、グラグラすることはなく、十分に使用できます。
撤去時は、配管用カバーを外すことで簡単に直管パイプが抜け、次回使用時には同じ場所に再度挿すだけで問題ありません。
私は「daim ペットフェンス(規格:高さ140㎝)」の支柱を購入して設置しましたが、直管パイプはシルバータイプがホームセンターで販売されており、長さは最大4mまで調整可能です。
ホームセンターのカットサービスを利用するか、パイプカッター(ぐるぐる回すだけの専用カッター)を使って自分でカットすることも簡単です。これにより、支柱の高さを自由に調整できるのは大きなメリットです。
また、塩ビパイプには蓋がついているため、使用しないときは蓋をしておけば凍結や雨水の侵入を防ぐことができます。
【第一ビニール】daim ペットフェンスがおすすめ!中身をレビュー!
- 支柱(高さ140㎝と90㎝)・・・8本
- パッカー
- ネット(4mm目×20m)
- Uピンと押さえる黒丸
- ドア1つ
第一ビニール株式会社のブランド「daim」は、家庭菜園用のビニールやパッカーなど、さまざまなアイテムを取り扱っている有名なメーカーで、ホームセンターで一度は見かけたことがある商品が多いです。
この「daim」からは、ドッグラン用のフェンスとして「支柱+パッカー+ネット」が販売されています。ドッグラン用ということもあり、ドア付きタイプ、ドアなしタイプ、パッカー単体、支柱単体など、さまざまなスタイルで販売されています。
興味深い点は、ドッグラン用として販売されていますが、基本的な仕組みが家庭菜園で使用するパッカーや単管パイプを使っているため、園芸商品を多く取り扱う第一ビニールが製造しているということです。
家庭菜園や防風・防虫ネットなど、さまざまな用途にも十分対応でき、単管パイプを1本で買うよりも安く仕上がることが多いです。
もちろん、単管パイプを自分でカットして使用することも可能ですが、daimのパイプは自分でカットするよりも結果的に安く、機能的にも優れているため、よほどの理由がない限り、カットして使う必要はないと思います。
高さは90㎝と140㎝があり、小型犬は90㎝・大型犬や中型犬は140㎝です。
支柱やドアなど単品販売もしているのでバリエーション豊富!
daimの単管パイプが市販のパイプより優れているポイント
- 単管パイプの外側にビニールが巻いてある仕様なので見た目が綺麗で丈夫
- 単管パイプにはないネットを引っ掛ける部分がある
- パイプが半分ずつをはめるタイプなので収納もかさばらない。
私は、実はセットではなく支柱とパッカーとドアだけ単品で注文して、ネットは防風ネットを単品で買って使いました。
防風ネット(青)なので色はセットの茶色よりモダン感は無いですが、同じ4㎜目で、正直機能も十分。犬も虫も風も通さないので茶色がどうしても欲しい人以外は必要十分です。
防風ネットなら、長さが2倍以上で値段は同じかそれ以下です。
ネットの高さは90㎝と140㎝の二種類が販売されており、私は飼っている犬が中型犬なので140㎝を選びました。
ドックラン用として使っているので、別の記事でドックランとしての選び方や使い道は紹介しているので、ドックランとして探している人は参考にしてください。
【取り外し可能】ネットフェンスを作るのに必要な材料
それでは実際に私がパーツを揃えて、取り外し可能なドックラン用としてネットフェンスを作った材料を紹介します。
防風ネットや防虫ネット等、他の用途で使いたい人も必要なパーツや作り方は同じなので参考になると思います。
揃えた材料
- ドックランセット用(ドア単品)
- フック付きパイプ(単品)
- パッカー(単品)
- 塩ビパイプ
- ワンタッチパイプカバー
- ネット(防風ネット)
- 黒丸とピン
daimのドックランセットは、全てセットになっているタイプも売っていますが、必要なパーツを自分の庭で計算した所単品で買っていった方が安く、付属のネットも距離が足りないのでネットは防風ネット(青)を別で買っています。
ドックランセット用(ドア単品)
単純にフェンスを作りたいだけの方には不要ですが、私の場合はドッグランとして使用するため、人が出入りできる必要がありました。このパーツは「フェンスを作りたいけれど、出入り口も必要」という方に特におすすめです。
作りは正直なところ頼りない部分があります。プラスチック製のパイプを扉状に組み立て、その上にネットをパッカーで固定した構造です。扉は、フック付きの支柱パイプにプラスチック製のパーツで取り付けられています。
通常使用では問題なく機能し、人や犬が体当たり(かなり強烈なもの)をしない限り外れることはありません。
ただし、アメリカンフェンスのようにしっかりとしたフェンスでは、専用の扉金具セットが付属していることが多く、それと比べるとやや強度に劣る印象です。
フック付きパイプ(単品)
等間隔にパイプを挿し、このパイプにネットをパッカーで固定していきます。私は防風ネットを使用しましたが、長いネットを端から順に留めていく方法で進めました。
ただし、支柱にネットを固定するだけでは、ネットの上部がたるんでしまい、見た目や張り具合に問題が生じることがあります。
そこで活躍するのが、DAIMのフック付きパイプです。このパイプには上部にフックがかけられる突起が付いており、ネットを引っ掛けながら張ることで、非常にきれいに仕上がります。
さらに、このパイプは中央部分で取り外せる仕様になっているため、保管時には高さを半分に抑えることができ、省スペースで便利です。
パッカー(単品)
DAIMの支柱には、ネットを専用のパッカーで固定します。支柱のパイプは、鉄パイプの外側に茶色いビニール加工が施されており、通常の市販園芸用パイプよりも少し太めの作りになっています。そのため、市販の園芸パイプ用パッカーではサイズが合わず、専用パッカーを揃える必要があります。
使用するパッカーの数は、パイプの高さによって異なります。
高さ140cm のフック付きパイプの場合は 3個 が必要です。
高さ90cm のフック付きパイプの場合は 2個
塩ビパイプ
フック付きパイプは、地面に直接挿して使用することも可能ですが、私は冬季の保管後に同じ場所へ確実に復元したいと考え、一工夫加えました。
私の場合、人工芝の上にドッグラン用としてネットを張っていたため、毎回新たな穴を開けることで人工芝が傷むのを避けたいと考えました。同じ位置に支柱を挿し続けるために取った方法は、塩ビパイプを地面に埋め込むというものです。この塩ビパイプの中にフック付きの支柱を挿すことで、位置を固定できます。
ただし、そのままでは支柱のサイズが合わず、グラグラして固定できません。この問題を解決するために、配管用カバーをフック付き支柱の外側に巻き付けました。このカバーを使うことで、支柱がピッタリと安定します。
さらに、冬季などで支柱を取り外す際には、塩ビパイプに蓋を被せておけば雨水の侵入を防げます。翌年も同じ場所に簡単に復元できるので、とても便利です。
ワンタッチパイプカバー
ワンタッチパイプカバーは、ホームセンターの水道管関連のコーナーで購入できます。このカバーは、パイプを保護するためのもので、柔らかい素材でできており、簡単に扱えるのが特徴です。
カッターで簡単に切れるうえ、真ん中で二つに割れている構造なので、パイプに被せるだけで使用できます。支柱と塩ビパイプの隙間を埋める目的で使うと、柔軟性のある素材が圧力で縮み、塩ビパイプにしっかりとフィットします。
また、雨に濡れても水分を吸収しないため、耐久性はおおむね1~2年程度です。劣化の進行具合にもよりますが、野外での使用に十分な耐性があります。
さらに、このパーツは非常に安価で、1本あたり約200円前後(2m程度)で購入可能です。コストパフォーマンスが高く、使い捨て感覚で利用しても問題ないでしょう。
ネット
私は、「幅150cm × 長さ50m(目合い4mm)の防風ネット(青)」を、コメリで5,000円で購入しました。
一方で、DAIMのドッグラン用セットには、幅150cm × 長さ20mのネットが含まれており、単品で購入すると約6,500円ほどです。単純に比較すると、防風ネットは長さが倍以上で価格も安いため、コストを重視する場合には防風ネットが断然おすすめです。
防風ネットは青色ではありますが、カメムシなどの大きな虫を通さず、小動物を防ぐ効果もあるため、防獣ネットとしても活躍します。
設置時のポイント
- 幅=高さ になりますが、下部は黒丸ピンで地面に固定します。余った部分は下を折り返して調整できるため、長さが少し多めでも問題ありません。
- 切断時の注意:ネットを切ると端がほつれるため、ライターで切り口を炙り、溶かして処理してください。
コストを抑えつつ多用途に活用できる防風ネットは、機能性と価格の両面で優れた選択肢です。
黒丸とピン
ネットはパッカーで支柱に固定しますが、地面に接する部分を固定しないと、犬の場合は隙間から逃げたり、猫除け等で作ったネットフェンスだと下から侵入されてしまいます。
地面の固定にはピンを使用する方法がありますが、ネットをしっかりと抑えるには隙間ができにくい幅広の部材を併用するのがおすすめです。そのため、黒丸ピンをセットで使用するのが効果的です。
家庭菜園でマルチを使っている人は、マルチ留めとしても使いますので流用出来るでしょう。
ピンがあまり短いと、ネットによりかかった時等に引っ張られて抜けてしまうので、30㎝前後の少し長いタイプがおすすめです。
【実録公開】ネットフェンス作成にかかった費用
全体の状況
- 人工芝A・・・30.15㎡(9.1坪)、人工芝B・・・15.12㎡(4.5坪) 合計45.27㎡(13.6坪)
- 隣地との境界・・・民地石とL型ブロックの2種類
- 畑と人工芝の境界・・・コンクリートブロック+モルタル
- 出入りドアは3ヶ所に設置
ネット作成の費用
商品名 | サイズ | 個数 | 1個単価 | 総額 |
---|---|---|---|---|
インスタントモルタル | 1袋(25kg) | 1 | 800 | 800 |
モルタル練る入れ物 | バケツ | 1 | 100 | 100 |
モルタル用のコて | なし | 1 | 1,000 | 1,000 |
水平器 | 300㎜(アルミ製) | 1 | 1,180 | 1,180 |
ゴムハンマー | 3オンス | 1 | 368 | 368 |
コンクリートブロック | 幅390㎜×奥行100㎜×高さ190㎜ | 15 | 298 | 4,470 |
防風ネット | 1.5m×50m(4㎜目) | 1 | 5,480 | 5,480 |
daim ドッグランセット用フック付パイプ 高さ140cm用 | 140㎝ | 10 | 1,100 | 11,000 |
daim 高耐久性防草シート用押さえセット プロ 20cm 直径 | 100個入り | 1 | 5,360 | 5,360 |
daim ガーデンアグリパイプ用 パッカー | 33パイ用 | 30 | 190 | 5,700 |
daim ドッグランセット用ドア 140cm用 1セット入り | 140㎝ | 3 | 5,980 | 17,940 |
塩ビパイプ(VP50) | 50×4000 | 1 | 980 | 980 |
VU接手キャップ(50用) | 50㎜用 | 10 | 158 | 1,580 |
ワンタッチパイプカバー | VPC20 | 5 | 258 | 1,290 |
住宅横の通路は砂利道だったため、1cmほど土を入れて人工芝を敷きました。庭にも人工芝を設置しており、比較のため、通路には安価なタイプを、庭には高価なタイプを選んで使用しています。
土の固定方法
土を盛った部分では土が流れるのを防ぐため、隣地との境界には既存の民地石やL型ブロックをそのまま利用しました。畑側にはコンクリートブロックを並べ、モルタルで固定して境界線を作成しました。
なお、民地石の高さが不足していたため、自分で同じサイズの民地石を購入し、インスタントモルタルで高さを調整しています。
周囲の構造
全体をぐるっとフェンスで囲み、住宅側は家の壁をフェンス代わりとして活用しました。この設置により、人工芝エリアが安定し、ドッグランとしても機能する空間が完成しました。
費用の比較
人工芝の費用を除いたネット設置費用の合計は、57,248円でした。
さらに、以下の方法でコストの比較を行いました
- セット商品+ドア単品1つの場合・・・合計51,580円
- 防風ネット+単品商品を組み合わせた場合・・・合計45,480円
防風ネットを使用した方法では、約6,000円の節約が可能となり、コストパフォーマンスに優れた選択肢となっています。
ネットフェンスの作り方の手順
実際にネットフェンスを作った様子を解説します。
全て作ってしまえば、撤去は30分で出来ました。同じように再設置も30分あればできます。
画像は+をクリック
ネットフェンスの作り方手順(画像)はここをクリック
必要な材料
- パイプ(daim ドッグランセット用フック付 高さ140cm用)
- シート用押さえ(daim 高耐久性防草プロ 20cm 直径)
- パッカー(daim ガーデンアグリパイプ用 )
- ドッグランセット用ドア(daim 140cm用 1セット入り)
- 塩ビパイプ(VP50)
- VU接手キャップ(50用)
- ワンタッチパイプカバー
塩ビパイプを50cmにカットする
daimの支柱は30cm以上埋めると説明書に記載されているので、支柱をうめるのは40㎝、10cm地面から飛び出る仕様にします。
今回作るのは地面に直接挿して固定ではなく、パイプに挿して固定するので地面に挿すより多少なりグラグラします。固定される力がより強くなるように少し深くしました。
ワンタッチパイプカバーを60㎝にカットする
塩ビパイプが50㎝なので、塩ビパイプから10㎝だけ飛び出る仕様にしました。
10㎝飛び出る事で支柱を引っ張って抜く時に簡単に抜けるようにしています。ただし、犬がいる人は飛び出た部分をかじる事がありますので要注意。
2.5m間隔で塩ビパイプを地面に埋める(支柱の間隔)
daimのドックラン商品の説明通りですが、2.5mの間隔で支柱は挿すので挿す場所にパイプを埋めます。地面に埋める方法は、様々ですが、突き棒で穴をあけて埋める、スコップで掘って一度パイプを埋めて周辺を土で埋める等があります。
真っすぐうめる為には、水糸を張って置いて水糸に沿ってパイプを埋めると良いです。正直そこまで真っすぐでは無くてもネットとして十分機能しますが、見た目も大事にしたい時はオススメの方法です。
人工芝の場合
人工芝を敷く前に土を転圧しますが、この段階でパイプを埋めます。
防草シートと人工芝をその後パイプの上に被せますが、パイプの場所だけ丸く切り取ってパイプを人工芝の上に出せば良いです。シートも芝も十字に切れ込みを真ん中に入れれば塩ビパイプが飛び出る分丸く穴を簡単にあけられます。
塩ビパイプに支柱を挿す
daimの支柱は真ん中で外れるタイプなので1本の支柱にしてワンタッチカバーを外側に巻いて塩ビイプに挿していきます。パイプカバーがある事で塩ビパイプに密着してがっちり固定されます。
手でも十分に挿していけますが、最後の高さ調整にゴムハンマーで叩くと簡単です。
ドアがある場合はドアを組み立てる
ネットを張る前にドアがきちんとハマるか間隔を見て先に仮でつけます。daimの商品はパッカーで留める感じで非常に弱弱しいタイプ(犬の脱走は防げますし出入りは十分出来る)なので間隔がきちんと合っていないとゆがんだりします。
支柱の位置とドアの機能が正しく使えるか、このタイミングで確認して塩ビパイプや支柱の間隔を調整します。
防風ネットを取り付ける・ドアの部分のネット分をカットする
支柱に防風ネットを取り付けます。1本の支柱に対しパッカーを3ヶ所とめて地面に垂れ下がるようにひとまず全体1周まず取り付けます。
防風ネットの場合は1枚物になっているので、最初にドアの部分のネットを端から切り取っておきます。
切り取ったネットは端がボロボロになるので、ライターで少し炙って固めます。
ドアにネットをパッカーで固定して取り付け・ドア設置
daimのドックラン用のドアはドアと支柱はパーツで取り付け、そのパーツに付属の結束バンドを更に取り付け完全に支柱とドアの片側はくっついた形になっています。
ドアをあける時は、プラスチックのヒンジ部分が1ヶ所あるので取り外して開け閉めします。
地面に垂らしたネットを折り曲げてシート用押さえピンで固定
ネットは程よい感じにピーンと張り、地面にたらした部分は折り曲げてピンで固定します。
1m毎に1本位の間隔で留めれば十分で、風で抜ける事は無いと思います。
小動物の侵入防止用やドックランとして使う場合は、犬が脱走したりするので隙間なくピンで留めましょう。
完成!撤去時は塩ビパイプにキャップを被せる!
完成したネットは冬季間など必要ない時は、パイプも抜けるので撤去出来ます。
塩ビパイプにはキャップを被せておきましょう。専用の接着剤も売っていますが、接着剤は付けずに被せるだけです。キャップが雨や雪が塩ビパイプに侵入するのを防止します。
再設置する時は、キャップを外して同じ様に設置します。
パイプカバーは素材がポリエチレンなので耐久性が無いので2年程で買い替えが必要です。
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