- 家庭菜園で自動で水やりをしたい人
- 家庭菜園でDIYで自動散水装置を作る方法
- 自宅の庭・ビニールハウスなどケース別の散水装置の作り方
自動散水装置は自分で簡単に作れることが出来るけど構造と必要なパーツを知る必要があります。
タイマーも種類によってWIFIで使えるタイプ、手元で調整するタイプがあり理解が必要です。
自宅の庭でホースと併用する場合の注意点などケース別にまとめています。
自宅の庭にビニールハウスを建てて、1口の水栓を自分で変更してタイマーをつけて自分で自動散水装置をDIYしました。
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自動散水装置の作り方
自動散水装置とは家庭菜園でしなければいけない水やりを「完全自動」でやってくれる装置です。
これには、水栓が必要なので、例えば畑を借りている”レンタル菜園”のような場所で水栓が無い場合や山奥でやっているので水栓は無い場合は該当しません。この場合は別途水栓を引いてくる必要があります。
また、水栓があり穴の空いたチューブ(潅水チューブや散水チューブ等)をつなげて毎回蛇口をひねって広範囲に1回の回栓だけで一気に水やりが出来るのも該当しません。
似たような仕組みではありますが、毎回蛇口に行ってひねる必要があるので完全自動ではないからです。
家庭菜園DIYで作れる自動散水装置のタイマーは2種類
- 水栓元で設定変更出来るタイマー
- スマホで設定変更できるタイマー
①水栓元で設定変更出来るタイマー(Wi–Fiなし)
- タイマーが安い
- 設定するだけなので簡単
- 電池がいらないタイプもある
- 遠隔地から水やり設定変更は出来ないのでタイマー本体まで行く必要がある
- 細かい設定は出来ない場合が多い
水栓がある場所の畑におすすめ!
Wi-Fiが無いタイマーは種類がたくさんあり、毎日決まった時間に散水してくれるだけの設定が出来るタイプが多いです。簡単な仕組みなので価格は安いです。
毎日決まった時間に散水される設定なので細かい設定は無くても良い場合はおすすめで、電池式など色々あれど電波が無い場所でも設置できるので水栓があればどこでもOKなのが強みです。
細かい設定が出来るタイマーもありますが、この場合は次に紹介する「スマホで設定できるタイマー」と値段があまり変わらないです。
②スマホで設定変更できるタイマー(Wi–Fあり)
- 遠隔地から水やり設定が変更できるので都度完全遠隔操作可能
- お出かけ先からも水やり操作が可能
- 非常に細かく散水設定ができる
- 価格が高い
- 電子機械なので機械を守る設置が必要
- タイマーにWi–Fiが繋がる環境や距離じゃないと使えない
「家の近くのWi-Fiが届く範囲の畑」におすすめ
我が家では家の庭で使っているので蛇口までWi-Fiが届く(家の周囲は意外とWi-Fi届きます)ので、このタイプを使っています。
Wi-Fiとつながっているので、自分が家に居ない時でもスマホ1つで水やりが出来るのが画期的です。
Wi-Fi環境が無い場所(離れたビニールハウスや畑)では、Wi-Fi環境を作らないと使えないので、家庭菜園でやるとすれば電気がない場所でもこのパターンなら使えますが、結構大変なので家の庭で使うならという印象です。
電気が無く離れた畑で使うなら
実際にやっている農家さんがいましたが、家庭菜園では現実的ではないかもしれません。ここまでして自動で水を与える必要が露地栽培なら必要ないので、ビニールハウスの中なら考えるかなという感じでしょう。
電気を引いている農家ならここまで考えて水やり自動化もメリットがあります。
水道の蛇口が1口の場合
- 蛇口を2口のタイプに変更する
- 蛇口に分岐する器械をつける
【パターン①】蛇口を二口以上に変える
私はこのタイプで分岐しましたが、水道の蛇口って結構簡単に交換できます。
ただひねって外して、水漏れしないようにテープを巻いて付け替えるだけなんです。蛇口を外す工具が必要なのでそれだけ準備はいりますが業者に頼むような事ではありません。
分岐されていると普通に使うシャワーのホース、自動水やり用のホースと分けることが出来るので毎回ホースの付け替えなど非現実的な事をしなくて良いので便利。
【パターン②】蛇口に分岐する器械をつける
蛇口を変えるのが面倒という人は、1口の蛇口から分岐してくれるパーツを設置するだけで、5口ほどの分岐が出来るものがあります。
これならコックを捻るだけで出る場所を決められるので、散水用・日常遣いのシャワーホース用と分けることができます。
蛇口はステンレスですが、プラスチックなので劣化する事・水漏れの可能性も長期的に使うとあり得る事がデメリットです。
また蛇口自体の高さが無いと設置すると地面に当たって使えないのもデメリットで私はそれで断念して蛇口を変えました。
でも簡単に設置、価格も安いので分岐出来るのでおすすめです。
【畑編】自動散水装置
どんな場合に畑で自動散水装置を使ったら良いのかを紹介します。
畑で自動散水装置を使うメリットとデメリット
- 水やりを畑に行ってしなくても良い
- 長期間夏に家を空ける場合でも安心できる
- 水やりが必要な野菜でも水やり調整が簡単
- 設置に手間がかかる
- コストが結構かかる
畑で自動散水装置を設置したい人は、留守にする人が多いかもしれません。
1万円位のコストをかけてパーツさえ揃えば、設置時間はそこまでかかりません。
【ビニールハウス編】自動散水装置
自動散水まで検討する場合は小規模でもビニールハウスを使っている場合が多いかもしれません。
ビニールハウスは雨が降ってもハウス内には水は入らないので、水分量を調整できるのがメリットです。一方で水やりは自分でしないと乾燥してしまうので水やりを自分で調整する必要があります。
手作業でジョウロで水やりする方法もありますが、一般的なのは潅水チューブを地面に這わせてチューブと水道栓をつないでおいて水やりを全体に一斉に行う方法です。
毎日蛇口をひねってチューブに水を通す事も出来ますが、ここで活躍するのがタイマーで自動散水する事です。
ビニールハウスの水やりについて詳しく説明します。
ビニールハウスで水やりが必要な理由
- ハウス内には雨が降っても水が入らないので土が乾燥
- 野菜栽培の水分量を調整できるのがメリットだが水やりは自分でやる必要あり
- 【手動】ジョウロやシャワーを使う
- 【半自動】灌水チューブやスプリンクラーを使う
- 【完全自動】灌水チューブとタイマーを使う
農家はビニールハウス内の水分量を完全にコントロールしたいので、外部から水が入る事を完全に制御する為にビニールハウスの裾に「止水シート」といわれる黒いシートをする程です。
家庭菜園でハウスがあってもそこまでは必要ないですが、雨は露地とは違いほとんど入らないので自分で水やりが必要です。夏場はハウス内は60℃にも閉め切ったらなりますので、換気と水やりは絶対に必要です。
【手動】ジョウロやシャワーを使う
ジョウロに水を入れて水やりをするのも勿論できますし、ただ水を与えたいというだけなら散水用の普通のシャワーをハウス内に持ってきて庭に水をやるように水やりも出来ます。
ただせっかくハウス内は露地とは違い雨が降って土がはねて病気になる事などを防げているので、このように雑な水やりをすると病気になる事もあり得ます。ハウス内は狭い環境なので病気が萬栄しやすいため、水やりにも一工夫するのがおすすめです。
【半自動】灌水チューブやスプリンクラーを使う
潅水チューブを設置して水道栓とつなぐだけでも蛇口をひねればハウス内のチューブから一斉に水が出るので手間がとても減ります。
これは完全自動ではないので「半自動」とここでは呼びます。
最初の設置こそある程度時間がかかりますが、半年以上行うハウスの水やりを一度の設置で簡単に出来るのでやる価値はあります。
水の出方は「潅水チューブの種類」を選ぶと点滴のように出る、シャワーのように出る、ミストのように出るなど色々選べます。
潅水チューブを変更しなくても、潅水チューブとスプリンクラーを組み合わせれば簡単にハウス内に霧のような雨が降るようにも出来ます。
【完全自動】灌水チューブとタイマーを使う
最もおすすめするのは先ほど紹介した「半自動」のシステムに、タイマーを追加で設置する事で完全に自動の仕組みを作る事です。
タイマーは先ほど紹介した通り「時間だけ調整できる簡易タイプ」「タイマー本体でのみ間隔を変更できるタイプ」「Wi-Fiでどこにいても変更できるタイプ」があり値段が違います。
お金をかけてもいいなら完全自動、毎日蛇口をひねれば良いと考えるなら半自動という選び方も出来ます。
ホースや水栓をビニールハウスに引き込む3つの方法
- ホースを直接引き込む
- 塩ビパイプで立ち上げ水栓を作る
- ホースを地中に隠してホースを引き込む
自動もしくは半自動で潅水チューブを使ってハウス内に水を与える為には、ハウス内に水を引き込む必要があります。
3つのやり方があるのでそれぞれ紹介します。
①ホースを直接引き込む
最も簡単でシンプルなのが、ハウスに張っているビニールの裾からホースを直接引き込むことです。
ハウス内に虫が入らないようにビニールの裾は土で埋めてありますが、ホースを引き込む時にビニールをあげてホースをハウス内に入れて、その上から土を被せます。
簡単ですがデメリットはホースが常に地面にある状態なので足で引っ掛ける危険性、蛇口からホースまで遠い場合はホースがとても長くなる事などがあります。
常にホースが露出してても良いなど何も気にしない人はこの方法だと簡単です。
②塩ビパイプで立ち上げ水栓を作る
これは少し手間がかかる方法ですが、ハウス内に水栓(蛇口をひねるタイプ)を作る事も出来ます。
蛇口がハウス内にある事のメリットは「わざわざ水栓元に行かなくてもハウスの中で蛇口をひねるだけで良い事」です。例えば、家庭菜園では庭が狭いので多くありませんが、水栓元とハウスが結構離れた場所にある人等は毎回水栓元に行かなくて良いので便利です。
塩ビパイプは細くて長くても耐久力があって安いので、水栓元から塩ビパイプで水を引っ張ってきて地中にパイプを埋めてハウス内にパイプを出す方法で作りますがお金がそこまでかからずに出来ます。
実際に引いている様子を紹介しているサイトがありました。
③ホースを地中に隠してホースを引き込む
パイプで立ち上げ水栓を作らなくても家庭菜園ではホースを地中に引き込めば十分です。
おそらく水栓とハウスの距離がそこまで遠くないと思うので、水栓から引っ張ってくるホースを地面に埋めてしまう(パイプを地面に埋めてそのパイプにホースを通す)事で、畑でホースに足を引っ掛ける事も無いので非常におすすめ。
私はこの方法でハウス内に引き込んでいますが、撤去するときもするするとホースを引っ張れば良いので簡単に出来ます。
注意するポイントは以下の2つです。
- パイプ・・・PF管を使う
- ホース・・・ねじれないホースを選ぶ
地面に埋めてホースを通すので、石があったり、右に左に曲げたい事が多いのでまっすぐにしかならないパイプは適していません。
塩ビパイプは真っすぐにしかならない、VE管は曲がるが高いので、PF管と呼ばれるパイプが最適です。蛇腹タイプの様相ですが、ホースを通す分には特に問題なく通ります。
一般的にエアコンのコード等を隠す用に使われていたりしているので屋外でも使用も問題なく地中に埋めても勿論大丈夫です。
ホースはねじれてしまうと上手く配管をスルスル通せないので、ねじれないホースが売っているので種類を選びましょう。ケチって安いのを買うと全然ホースが通らない事になります。
自動散水装置を作るのに必要な材料
実際に私が作った「完全自動散水装置」を庭の蛇口から、庭にあるビニールハウス内に水を引き込んでタイマー制御する時に必要な材料を紹介します。
タイマーと蛇口関連のパーツ
- 2口横水栓(双口水栓)
- ウォーターポンププライヤー
- 水栓用のシールテープ
- タオル
- 止水栓キー
- スマジョロ(Wi-Fi制御可能なタイマー)
2口横水栓(双口水栓)
単水栓(蛇口が一口)が最も一般的なタイプで最初についている水栓だと思います。
私の家もこの水栓だったので、「普段使いのホース用」と「畑で散水する用のホース用」の2口に分けるために2口横水栓に変更しました。
単水栓でもタカギの3分岐蛇口ニップルをつければ水栓交換は不要です。
うちは北海道なので水栓を押し込んで水抜きするタイプなので水栓の高さが足りず取り付けられなかったので2口に変更しました。
大体5,000円位だったので、思ったより蛇口って高いです。ステンレスだからしょうがない。
ウォーターポンププライヤー
蛇口を手で回して簡単に外れれば良いのですが、恐らく手で回しただけだと外れないと思います。サビていたり、しっかりと固まっていたり。
そこで蛇口をポンププライヤーでつかんで外します。
専用の道具ですが、これがないと外れないので仕方ないです。ペンチだと開く幅が狭すぎてつかめませんでした。
タオル
何でも良いですがタオルを挟んで蛇口をつかんで外しましょう。
全然私は気にしないでそのままつかんで、がっつり蛇口が傷つきました。笑
綺麗に取り外せたら、もしかしたら中古で買い取ってくれたりするかも。
水栓用のシールテープ
水栓をそのまま蛇口元につけると確実に水漏れしますので、必ず水栓用シールテープを使います。
接続する根元にシールテープを巻いて蛇口をつけると不思議と全く水漏れしません。
外した一口水栓にも根元のネジの部分についていますが、再利用は出来ないので買いましょう。安いです。
止水栓キー
蛇口を交換する時に、必ず水栓元(我が家は砂利引き通路にありました)を閉めます。
水栓元を占めると家の全ての水道が一度止まりますが、これを止めないと蛇口交換すると水が溢れ出して死にます。笑
この水栓元を止めるためには、マイナスドライバーでは栓を回せない様になっていました。しかも深い場所にあり、専用の道具が必要です。
折り畳み式で長さがしっかり伸びるので、上からカポっとはめて回すだけです。
災害時や自分で水道修理する時にも使えるので、高くは無いので1本持っておきましょう。
スマジョロ(Wi-Fi制御可能なタイマー)
最初に紹介したので割愛しますが、タイマーです。
我が家はWi-Fiで制御したかったので「スマジョロ」を使っています。
スマジョロは別の記事で詳しく解説しています。
水を通すパイプと潅水チューブのパーツ
- PF管
- ねじれないホース
- ホースコネクター
- ホースニップル
- ホースバンド
- 給水栓ソケット
- 塩ビパイプ(13㎜)
- TSチーズ
- エンドキャップ
- バルブソケット(必要であれば)
- 塩ビパイプユニオン継手(必要であれば)
- 塩ビコンパクトボールバルブTS式(必要であれば)
- ワンタッチニップル
- 塩ビパイプ用セメダイン
- シールテープ
- ノコギリ
- 潅水チューブ
- 散水ストッパー
PF管
PF管はエアコンの配線等をまとめる野外用の管です。値段も安くメートル単位で大型のホームセンターに売ってます。
これを地中に埋めて、パイプ内にホースを通して蛇口の場所からハウス内までホースを通します。
自在に曲がる事が出来て、北海道の雪で実際に使っていますが全く問題なく何年も使えるので是非真似してみてください。
20センチ程の浅く土を掘って道を作り、その中にPF管を入れて土で埋めるだけです。
好きなように設置出来て砂利の中でも石の中でも問題なく、パイプの道を作れます。
ねじれないホース
ホースは絶対に「ねじれないホース」を買ってください。
安いホースはねじれますが、ねじれるとPF管の中で曲がって上手く通せません。逆にねじれないホースなら何メートル先でもホースがスルスルと入っていきます。
ホースコネクター
タイマー(スマジョロの場合)まで蛇口から水が来ますが、そこから先に水を送るホースは付属品でついていません。
そのため先ほどのねじれないホースが必要になりますが、ねじれないホースをタイマーに設置するにはホースコネクターが必要です。
単品で売っているので、使うホースの太さに合わせて選びましょう。
ホースニップル
ハウス内にPF管を通してホースを出したら、そこから塩ビパイプにつなげます。
塩ビパイプには直接ホースは接続出来ないので、ホースニップルをホースにつけて接続できるようにします。
ホースバンド
ホースニップルにつなげただけのホースだと水圧でホースが外れてしまうので、水漏れしたり使っているうちにホースが外れて悲惨な事になります。
ホースのサイズに合うホースバンドを根元につければ全く水漏れしません。
給水栓ソケット
ホースニップルと塩ビパイプは直接つながらないので、パーツを塩ビパイプに取り付けます。
給水栓ソケットはネジタイプになっているので、ホースニップルと給水栓ソケットをネジのように回してつなげてあげるとつながります。
1ポイントとして蛇口を変更した時にも使った止水テープを巻いて接続します。テープを巻かずに接続すると水漏れします。
塩ビパイプ(13㎜)
塩ビパイプは太さ13㎜で十分です。
太いパイプを選ぶと水量が増えてよさそうですが、蛇口から出る水の量は決まっているので細いパイプだと水圧が強くなり遠くまで水を運べます。
パイプは自分のハウス内でどこまで敷くかを最初に考えて必要な長さを買いますが、不思議なことに長いものであれば長いほど安いです。しかもかなり。
ホームセンターで4mの一番長いタイプを買って、ホームセンターのサービスでカットしてくれる(もしくはノコギリ貸出でセルフカット出来る)事が一般的にあるので長いのを買ってカットしましょう。
TSチーズ
TSチーズは真っすぐのパイプを90度曲がった方向に水を流したい時に使います。
ハウス内には畝(うね)が何個もあり、同時に水を流す事になるので畝の端に真っすぐに通したパイプをそれぞれの畝で水の流れを曲げて方向転換するのに使います。
畝の本数分必要で、塩ビパイプと接続するのは専用の接着剤を使います。
エンドキャップ
塩ビパイプの突き当り(最端)は止めておかないと水が流れ放題で意味がないのでキャップをします。
塩ビパイプとキャップは専用の接着剤で接着します。
塩ビパイプユニオン継手(必要であれば)
このパーツは北海道の冬はパイプを置いたままだと凍ってしまい使い物にならないので「分解出来るようにしたい」ので作りました。通年通して地面に置きっぱなしの人は不要です。
塩ビパイプと塩ビパイプをつなぐ場所に「塩ビパイプユニオン継手」を付けるとそこで取り外しができるようになるので、短く出来るので保管しやすくなります。
バルブソケット(必要であれば)
このパーツは「各畝(うね)に水を流すかどうかをコック1つで制御したい」ので作りました。全ての畝に水を一斉に流す人は不要です。
次に紹介する「塩ビコンパクトボールバルブTS式」と塩ビパイプをつなげるのに必要なパーツです。
塩ビパイプ側は専用の接着剤で固定します。
塩ビコンパクトボールバルブTS式(必要であれば)
このパーツは「各畝(うね)に水を流すかどうかをコック1つで制御したい」ので作りました。全ての畝に水を一斉に流す人は不要です。
コックをひねるだけで水が出るか出ないかを調整できます。
蛇口元は1つしかないので、タイマー制御していても水は全ての畝に流れることになります。水が多く必要な野菜、水があまり必要ない野菜と水の頻度を制御できます。
ワンタッチニップル
各畝の先端に取り付けるパーツで、潅水チューブを被せて輪っかで固定する事で塩ビパイプにチューブを取り付けられるようになります。
ノコギリ
塩ビパイプはのこぎりで簡単にカットできます。専用ノコギリ等は不要です。
塩ビパイプ用セメダイン
塩ビパイプは基本的にパーツ同士は専用接着剤を塗って取れないように固定します。
固定するのは本当にわずかな量しか使わないので、一番小さいタイプの瓶で十分だと思います。
潅水チューブ
各畝(うね)に水を流すために必要なチューブで、チューブというとゴムをイメージしますが薄いプラスチックです。
塩ビパイプから流れてきた水が潅水チューブを通り、チューブに空いた小さい穴から水が出る仕組みです。
塩ビパイプ側は「ワンタッチニップル」、畝の終わりは「散水ストッパー」で止めて使います。
ペラペラのプラスチックで大巻になっている物を必要な長さにハサミなどでカットして各畝や通路に1本や2本敷いて使います。
マルチの下に敷く専用のタイプ、点滴のように出るタイプ、霧のように出るタイプ等色々あります。
散水ストッパー
潅水チューブは先っぽをとめないと水が出っぱなしになって使えないので、散水ストッパーをセットで使います。
1本のチューブに1つの散水ストッパーが必要になり、畝が複数ある場合はその分必要になります。
挟んで止めるだけの簡単な仕組みですがきちんと水が止まります。
自動散水装置の設計図と作り方
自動散水装置作り方の手順
自動散水装置の作り方を紹介します。
「水栓回りとタイマーの取り付けの方法」と「水を流すパイプと潅水チューブの作り方」にわけて解説します。
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タイマーと蛇口関連の作り方(画像)はここをクリック
必要な材料
- 2口水栓
- ウォーターポンププライヤー
- 水栓用のシールテープ
- タオル
- 止水栓キー
- スマジョロ(タイマー)
家全体の元栓を閉じる
蛇口を交換する前に蛇口まで来ている水を止めないと蛇口を外したとたんに水が吹き出すので元栓を閉じます。
家のどこかに水栓を閉じるボックスがあります。我が家は通路にふたを外したら水栓元があるタイプでした。止水栓キーを使って栓を閉じます。
家全体の水が閉じてる間は使えないので要注意。
水が止まっているか蛇口をひねって確認
水の残りがチョロチョロ出る可能性がありますが、水が出ない事を確認します。
蛇口を外す
手で回して簡単に外れれば良いですが、蛇口を外します。
外れない場合は、ウォーターポンププライヤーを使って外します。蛇口にタオルを巻いて傷つかないようにします。反時計回りに回すと外れます。
新しい蛇口(2口)にシールテープを巻く
蛇口の根元に接続するネジ山がありますが、ここにシールテープを巻かないと水漏れになります。シールテープの巻き方は以下の通りです
- 時計回りに巻く
- 6~10回重ねて引っ張りながら巻く
- ネジ山は1山ほど余らせて(給水側)ぎりぎりまではシールテープを巻かない
- ネジ山に密着させるように自分の爪でなぞる
新しい蛇口(2口)を給水管に取り付ける
時計回りに回して取り付けます。何回か回し手ごたえが無くなったら、タオルを巻いてウォーターポンププライヤーで回します。もう少し回りそうだけど・・・という所で辞めておきましょう。回しすぎると給水管が傷ついてしまいます。
元栓を空けて水が出るか確認
元栓を止水栓キーを使ってあけます。水が出れば成功です。
2口になった蛇口の1つにタイマーを設置する
1口は自動散水用で常に使うので蛇口は開きっぱなしです。
我が家はタイマーは「スマジョロ」を使ったので、スマジョロの本体と蛇口を給水ホースでつなぎます。タイマーによって設置方法が違うのでタイマーの説明書を読みましょう。
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蛇口交換の仕方(動画)はここをクリック
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タイマーの作り方(動画)はここをクリック
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水を通すパイプと潅水チューブ(画像)はここをクリック
必要な材料
- PF管
- ねじれないホース
- ホースコネクター
- ホースニップル
- ホースバンド
- 給水栓ソケット
- 塩ビパイプ(13㎜)
- TSチーズ
- エンドキャップ
- バルブソケット(必要であれば)
- 塩ビパイプユニオン継手(必要であれば)
- 塩ビコンパクトボールバルブTS式(必要であれば)
- ワンタッチニップル
- 塩ビパイプ用セメダイン
- ノコギリ
- 潅水チューブ
- 散水ストッパー
- シールテープ
地面にPF管を埋める穴(道)を作りパイプを埋める
パイプの中にホースを通すので、パイプを地中に埋めます。
地中に埋める目的は歩いた時に地面に出ていると絡まって危険なだけなので、深くまで埋める必要はありません。20cmも埋めれば十分だと思います。
ホースを出したい場所(潅水チューブに近い場所)、ホースを入れる場所(水栓元に近い場所)を確認して道を作りパイプを埋めます。
タイマーと繋いだホースをパイプに通す
タイマーとホースを繋いだら、パイプの先端からホースを入れます。
ホースはスルスルと入っていくはずなので、出口までホースを伸ばします。
ホースニップルとホースバンドを取り付ける
出口まで伸ばしたホースの先端にホースニップルとホースバンドを取り付けます。
ホースの先端にこれらのパーツを付ける事で、これから作る塩ビパイプの散水装置とつなげる事が出来ます。
畝(うね)の頭の部分に塩ビパイプを置いて、仮置きしてイメージをする
ここからは散水装置をパーツを組み合わせて作ります。
まずは全体のイメージをして、パーツを組み合わせて行く感じになるので、全体像を仮置きして把握しましょう。
畝(うね)の潅水チューブを繋げる場所から逆算して仮組みする
全体像を把握するには、潅水チューブを繋ぐ場所から調整すると上手くいきます。
潅水チューブと繋ぐ「ワンタッチニップル」に「塩ビパイプ」を繋いで「塩ビパイプユニオン継手」を繋いでまた「塩ビパイプ」を繋いでという要領で仮組みします。
塩ビパイプは長いまま買っていると思うので、ノコギリでカットして長さを調整します。
仮組みしたパーツを全部一度つなげ高さ等があうか確認
全体のパーツは最終的に接着剤で付けるので「分解できる箇所(塩ビパイプユニオン継手で繋いだ場所)」以外は基本的に壊さないと修正出来ません。
接着した後に長さが合わないので作ったパーツを伸ばしたい場合は、塩ビパイプを繋ぐ(パーツで繋げられます)しか方法が無いので結構面倒です。
ここからは人によりますが、私は組み上げた装置は毎年冬に解体してしまっておき、雪が解けたら完全に同じ場所に組み上げて同じように設置します。
接着剤で塩ビパイプを繋いでいく
接着剤がハケのようになっているので塩ビパイプとパーツを繋げる場所は塗って30分程動かさないようにします。
接着場所に土がついている場合は拭いて綺麗にしてから塗りましょう。
私はそこまで長さが大きくなかったので別の場所で作ってから、最終的に設置する場所に持っていきました。
ホースニップルと作った装置を繋ぐ
ホース側と作ったパーツを繋ぎます。ネジ式なのでグルグル回せば取り付けられます。
ネジ式で繋げる場所はシールテープを巻きます。適当に6~10回ほど巻けばOK。
シールテープを巻かないと水漏れします。
畝(うね)側の潅水チューブと作った装置を繋ぐ
潅水チューブと作った装置を繋ぎます。
潅水チューブの逆側には散水ストッパーを設置します。商品によりますが、潅水チューブを隙間に通して折り返すパターンが多いです。頼りない感じのストッパーですが水漏れせずに止まるので、水漏れする場合は付け方が間違えているので確認しましょう。
水を通して水漏れ箇所が無いか確認
設置が上手くいっていれば水漏れしません。
ここで水漏れするとタイマーで水をやっていて安心していたのに、水が与えられていない事になるので畝全体に水がきちんと当たっているか確認しましょう。
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