トンネルを作るのに必要な資材の計算方法

必要なトンネル資材計算方法

この記事でわかる事

  • トンネルを作る時に必要な資材の計算方法
  • 必要な資材の畝(うね)のサイズ別の早見表

「自分の作りたいトンネルのサイズ」で「どんな資材がどれくらい必要か」計算方法を解説します!

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トンネルに必要な3つの材料

トンネルの様子

トンネルを作るには3つの資材が必要になります。

それぞれ簡単に説明します。

支柱(トンネル支柱・ダンポールなど)

トンネルの支柱で使うダンポール

トンネルを作るにはネットをかける支柱が必要になります。

この支柱は2パターンあり「形が決まっているアーチ状のトンネル支柱」を使う方法と、「ダンポール」と呼ばれる1本の棒をアーチ状にして使う方法があります。

同じ長さの畝(うね)でトンネルを作るのであれば必要な本数はどちらでも同じです。

ただし、「支柱の太さによって固定するパッカーの大きさ」や「育てる野菜の種類によって被覆材」は変わります。

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被覆材(防虫ネット・寒冷紗・ビニールなど)

トンネル資材は永遠には使えない_R

「防虫ネットなど軽い物」を掛けるのか、「ビニール」を掛けるのかで支柱の太さを選ぶと安定します。

防虫ネット・寒冷紗・不織布などは軽く風通しが良いので細めの支柱で十分な場合が多い(支柱が細いと安い)です。

ビニールをかける場合は風の影響も受けるのである程度支柱もしっかりしている方が望ましいです。

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押さえる物(パッカー・マイカ線など)

かけた被覆材を押さえてあげないと台風など強い風で飛んでいったり、ビニールがバタバタして本来の効果を発揮できません。

その為に支柱を立てて、被覆材を張ったら支柱に被覆材を固定する必要があります。

ビニールを押さえる方法は2通り、「マイカ線を使って押さえる)方法」「パッカーを使って押さえる方法」があります。

パッカーを使う場合は支柱間にダンポールを通してあげるとよりしっかりと固定されます。

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トンネルに必要な資材の計算手順

画像と動画でやり方を解説

「自分の作りたいトンネルの長さ・横幅」だと「各資材がどれくらい必要になるのか」を計算する必要があります。

まずは、全体的な計算手順の流れを説明します。

具体的な計算式は、流れを紹介した後で詳しく解説します。

トンネルに必要な資材の計算手順の流れ

計算手順の流れを紹介します。知りたい方は詳細は下記をクリックしてください。

トンネルを作るのに必要な資材の計算方法と早見表

計算方法

最後に「自分の作りたいトンネルに必要な資材」の具体的な計算方法を紹介します。

簡単な早見表もつけていますが、計算式も紹介するので自分のパターンで計算してみてください。

畝(うね)の幅は「60㎝、90㎝、120㎝」の家庭菜園で使いそうな3パターンで紹介しています。

まずは下記表でざっくり把握をして、個別にそれぞれを計算する方法も紹介します。

ザックリ計算:畝(うね)の横幅からわかる事

 畝幅60㎝畝幅90㎝畝幅120㎝
マルチの横幅(㎝)95㎝135㎝150㎝
トンネルの高さ(㎝)40㎝50㎝60㎝70㎝80㎝40㎝50㎝60㎝70㎝80㎝40㎝50㎝60㎝70㎝80㎝
被覆材の横幅(㎝)150㎝170㎝200㎝220㎝240㎝170㎝190㎝210㎝230㎝250㎝190㎝210㎝230㎝250㎝260㎝
ダンポールの長さ(㎜)1,800㎜2,100㎜2,400㎜2,700㎜2,700㎜2,100㎜2,400㎜2,400㎜2,700㎜2,700㎜2,400㎜2,400㎜2,700㎜2,700㎜3,000㎜
ダンポールの長さ(㎝)2,100㎜2,100㎜2,400㎜2,700㎜3,000㎜2,100㎜2,400㎜2,400㎜2,700㎜3,000㎜2,400㎜2,700㎜2,700㎜3,000㎜3,000㎜
トンネル支柱(セキスイ)の長さ(㎝)(トンネル支柱の長さー地中に埋める長さ)+20㎝

表の補足情報

  • トンネルの高さは「一般的な高さのベット(5㎝)の畝」を作った場合
  • ダンポールの色分けは、家庭菜園でおすすめの種類「ダンポールR(マル55)【青】・ダンポールP(マル85)【エメラルドグリーン】」
  • 対応するダンポールは埋める印が基準で計算、出来たアーチが大きすぎる場合は印より10㎝深くさして対応
  • 赤い文字は畝幅とダンポールの組み合わせが悪く「アーチが大きすぎてあまりオススメでは無い」組み合わせ

畝(うね)の横幅から決まる事は上の表のとおり。作る「畝の横幅」と「トンネルの高さ」から「トンネル支柱の長さ」と「被覆材の横幅」だけ決まります。他の要素は畝の長さから計算します。

ザックリ計算:畝(うね)の長さからわかる事

畝(うね)の長さ1m1.5m2m2.5m3m
マルチの長さ1.5m2m2.5m3m3.5m
被覆材の長さ200・220・240㎝250・270・290㎝300・320・340㎝350・370・390㎝400・420・440㎝
支柱の数5本6本7本8本8本
マイカ線の長さセット調査中調査中調査中調査中調査中
押さえの数(ピン)4本5本6本6本7本
押さえの数(パッカー・洗濯ばさみ)※天井と裾どれか9個12個15個18個18個
押さえの数(パッカー・洗濯ばさみ)※裾のみ6個8個10個12個12個
押さえの数(マルチ押さえ)6個8個10個12個12個
押さえの数(ダンポール)2本3本4本5本5本
ビニールを押さえる杭かピン2本

表の補足情報

  • 支柱の数はしっかりトンネルができる「60㎝間隔」で計算
  • 被覆材(ネットなど)の長さはトンネルの高さ「40㎝・60㎝・80㎝」によって変わるので3パターンで紹介
  • 被覆材(ネットなど)を押さえるパターンは以下4つの方法で紹介
  1. 「マイカ線とピン」で押さえる場合
  2. 「パッカー(もしくは洗濯バサミなど)とダンポール」で裾だけ押さえる場合
  3. 「パッカー(もしくは洗濯バサミなど)とダンポール」で裾と天井を押さえる場合
  4. 「マルチ押さえ」で裾だけ押さえる場合

畝(うね)の長さから決まる事は上記の表のとおり。作る「畝の長さ」から「トンネル支柱の数」「被覆材の長さ」「固定する物の数(2パターンで紹介)」が決まります。この表からはわからないパターンもあると思うので、それぞれ個別に計算する方法を次に紹介します。

支柱の本数と種類の求め方

畝(うね)の長さ(㎝)必要な支柱の本数(本)
60cm間隔
必要な支柱の本数(本)
80㎝間隔
60㎝4本
70㎝5本
80㎝5本4本
90㎝5本4本
100㎝5本4本
110㎝5本4本
120㎝5本4本
130㎝6本4本
140㎝6本4本
150㎝6本4本
160㎝6本5本
170㎝6本5本
180㎝6本5本
190㎝7本5本
200㎝7本5本
210㎝7本5本
220㎝7本5本
230㎝7本5本
240㎝7本5本
250㎝8本6本
260㎝8本6本
270㎝8本6本
280㎝8本6本
290㎝8本6本
300㎝8本6本

表の補足情報

  • 必要な本数には「両端に挿す斜めの部分+2本分」も含まれている
  • 切り上げして計算するので場合によっては60㎝・80㎝にトンネルの最後の方はならないので挿す間隔を微調整すればOK
  • 60㎝間隔の方がトンネルの耐久性があり風に強く、隙間が出来にくく虫も入りずらいのでおすすめ

表の見方

例.80㎝の長さの畝(うね)に必要なトンネル支柱の本数の求め方

  1. 60㎝間隔でトンネル支柱を挿す場合・・・5本(トンネルの両端で斜めに挿す2本分を含む)
  2. 80㎝間隔でトンネル支柱を挿す場合・・・4本(トンネルの両端で斜めに挿す2本分を含む)

トンネル支柱の必要数の計算式

①60㎝間隔の場合

【畝の長さ(㎝)÷60+1】+2=必要な支柱の本数

※小数点以下は切り上げして計算した数が必要数

②80㎝間隔の場合

【畝の長さ(㎝)÷80+1】+2=必要な支柱の本数

※小数点以下は切り上げして計算した数が必要数

 

被覆材の長さの求め方

畝(うね)の長さ被覆材の長さ
(トンネル高さ40㎝)
被覆材の長さ
(トンネル高さ60㎝)
被覆材の長さ
(トンネル高さ80㎝)
60㎝160㎝180㎝200㎝
70㎝170㎝190㎝210㎝
80㎝180㎝200㎝220㎝
90㎝190㎝210㎝230㎝
100㎝200㎝220㎝240㎝
110㎝210㎝230㎝250㎝
120㎝220㎝240㎝260㎝
130㎝230㎝250㎝270㎝
140㎝240㎝260㎝280㎝
150㎝250㎝270㎝290㎝
160㎝260㎝280㎝300㎝
170㎝270㎝290㎝310㎝
180㎝280㎝300㎝320㎝
190㎝290㎝310㎝330㎝
200㎝300㎝320㎝340㎝
210㎝310㎝330㎝350㎝
220㎝320㎝340㎝360㎝
230㎝330㎝350㎝370㎝
240㎝340㎝360㎝380㎝
250㎝350㎝370㎝390㎝
260㎝360㎝380㎝400㎝
270㎝370㎝390㎝410㎝
280㎝380㎝400㎝420㎝
290㎝390㎝410㎝430㎝
300㎝400㎝420㎝440㎝

表の補足情報

  • 被覆材は5m(500㎝)/10m(1,000㎝)の長さで既にカットしてある物が多い
  • ホームセンターによっては好きな長さにカットしてくれる事もある
  • 被覆材は自分で簡単にカット出来るので、記載の長さより長い物を買って自分で調整する
  • 計算式の最後の「+60cm」の長さはトンネルの両端で杭やピンで留める際に必要な長さ。ざっくり150㎝と計算でも大丈夫。

最適な被覆材の長さの計算式

必要な被覆材の長さ=畝の長さ+【(トンネル内の高さ+60㎝)もしくは(+150㎝でもOK)】

被覆材の横幅(対応ダンポールも紹介)の求め方

トンネルの高さ畝の横幅60㎝畝の横幅90㎝畝の横幅120㎝
40㎝
(細いダンポール使用)
被覆材の横幅170㎝以上被覆材の横幅160㎝以上被覆材の横幅190㎝以上
【ダンポール(2,100㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,100㎜)】
※35㎝深
【ダンポール(2,100㎜)】
※35㎝深
40㎝
(太いダンポール使用)
被覆材の横幅170㎝以上被覆材の横幅170㎝以上被覆材の横幅190㎝以上
【ダンポール(2,100㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,100㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,400㎜)】
※35㎝深
50㎝
(細いダンポール使用)
被覆材の横幅170㎝以上被覆材の横幅190㎝以上被覆材の横幅210㎝以上
【ダンポール(2,100㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,400㎜)】
※35㎝深
【ダンポール(2,400㎜)】
※25㎝深
50㎝
(太いダンポール使用)
被覆材の横幅170㎝以上被覆材の横幅180㎝以上被覆材の横幅210㎝以上
【ダンポール(2,100㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,400:緑)】
※40㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※40㎝深
60㎝
(細いダンポール使用)
被覆材の横幅190㎝以上被覆材の横幅210㎝以上被覆材の横幅220㎝以上
【ダンポール(2,400㎜】
※35㎝深
【ダンポール(2,400㎜】
※25㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※35㎝深
60㎝
(太いダンポール使用)
被覆材の横幅200㎝以上被覆材の横幅200㎝以上被覆材の横幅230㎝以上
【ダンポール(2,400㎜】
※30㎝深
【ダンポール(2,400㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※30㎝深
70㎝
(細いダンポール使用)
被覆材の横幅220㎝以上被覆材の横幅230㎝以上被覆材の横幅240㎝以上
【ダンポール(2,700㎜】
※35㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※30㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※25㎝深
70㎝
(太いダンポール使用)
被覆材の横幅220㎝以上被覆材の横幅220㎝以上被覆材の横幅250㎝以上
【ダンポール(2,700㎜)】
※35㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※35㎝深
【ダンポール(3,000㎜】
※35㎝深
80㎝
(細いダンポール使用)
被覆材の横幅230㎝以上被覆材の横幅240㎝以上被覆材の横幅260㎝以上
【ダンポール(2,700㎜】
※30㎝深
【ダンポール(2,700㎜)】
※25㎝深
【ダンポール(3,000㎜)】
※30㎝深
80㎝
(太いダンポール使用)
被覆材の横幅240㎝以上被覆材の横幅250㎝以上被覆材の横幅260㎝以上
【ダンポール(3,000㎜】
※40㎝深
【ダンポール(3,000㎜】
※35㎝深
【ダンポール(3,000:㎜)】
※30㎝深

表の補足情報

  • ダンポールはホームセンターで手に入りやすい下記2つのパターンで記載
  1. 細いダンポール(青)・・・「ダンポールR(マル55)」の規格 ※外径のサイズは5.5㎜の細さ
  2. 太いダンポール(緑)・・・「ダンポールR(マル85)」の規格 ※外径のサイズは8.5㎜の太さ
  • 畝の横から15㎝(最低10㎝)は余裕がないと被覆材を土で埋められない(防虫ネットは裾を土で埋めるので長いの必須)
  • 被覆材の長さは左右15㎝横幅に余裕をもって計算
  • 赤文字はダンポールと畝(うね)の横幅の組み合わせが悪く支柱が安定しないのでオススメしない組み合わせ
  • ※はダンポールを刺した深さ(トンネルの高さにするために深さを調整)

表の見方

例.畝(うね)の横幅90㎝でトンネルの高さを40㎝にしたい場合の被覆材の長さ

  1. 細いダンポール【ダンポール(長さ2,100㎜)】を使う場合は35㎝で刺して固定すると安定。被覆材の長さは「160㎝以上」を選ぶ
  2. 太いダンポール【ダンポール(長さ2,100㎜)】を使う場合は30㎝で刺して固定すると安定。被覆材の長さは「170㎝以上」を選ぶ

最適な被覆材の横幅の計算式

被覆材の横幅(㎝)=トンネル支柱の長さー地中に埋める長さ+20㎝

マイカー線の長さ・種類(ビニールを張る場合)の求め方

マイカ線を使う場合は、市販の長さが1つ300mか500mしか基本的に無いので家庭菜園では500mを1つ持っていれば問題ないでしょう。

ホームセンターなどで売っているのも1種類しか無い事が多いです。

パッカー・ダンポールの数の求め方

畝(うね)の
長さ
支柱の本数
(両端斜め2本分含む)
パッカーの数
(裾を止める場合)
パッカーの数
(裾と天井を止める場合)
被覆材を抑える
ダンポールの数
60㎝4本4個6個1本
70㎝5本6個9個2本
80㎝5本6個9個2本
90㎝5本6個9個2本
100㎝5本6個9個2本
110㎝5本6個9個2本
120㎝5本6個9個2本
130㎝6本8個12個3本
140㎝6本8個12個3本
150㎝6本8個12個3本
160㎝6本8個12個3本
170㎝6本8個12個3本
180㎝6本8個12個3本
190㎝7本10個15個4本
200㎝7本10個15個4本
210㎝7本10個15個4本
220㎝7本10個15個4本
230㎝7本10個15個4本
240㎝7本10個15個4本
250㎝8本12個18個5本
260㎝8本12個18個5本
270㎝8本12個18個5本
280㎝8本12個18個5本
290㎝8本12個18個5本
300㎝8本12個18個5本

表の補足情報

  • 被覆材を抑えるダンポールは細いダンポールR(マル55)【青色】でよい。
  • 被覆材を抑えるダンポールの長さはトンネル支柱用ダンポールと同じ長さ
  • アーチ型トンネル支柱の場合は外周と同じ長さ以上のダンポールならOK

表の見方

例.100㎝の畝(うね)に必要なパッカーの数と抑え用ダンポールの数の求め方

  1. 裾だけ留める場合・・・パッカー6個、ダンポール2本(支柱用で+5本)
  2. 天井と裾を留める場合。。。パッカー9個、ダンポール2本(支柱用で+5本)

必要なパッカーの数の計算式

裾だけとめる場合・・・トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)×2

裾と天井をとめる:トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)×3

必要なダンポール(被覆材抑え用)の数の計算式

トンネル支柱の本数(左右斜め2本は除く)-1

まとめ

この記事のまとめ

  • トンネル栽培で必要な資材の計算方法は畝(うね)のサイズで決まる
  • 「畝の横幅」「畝の長さ」を決めてすべて計算できる

トンネル栽培で必要な資材の計算ができたでしょうか。

具体的なトンネルの作り方は「トンネル栽培の方法」で動画と画像で紹介していますので参考にしてください。

>>トンネル栽培の方法

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2022年7月22日